夏服パースペクティヴ (樋口真由“消失”シリーズ)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (459ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041103180
感想・レビュー・書評
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「消失グラデーション」の樋口真由シリーズ。
うっかり前の設定を忘れて読んでしまったので、再読しないと。
前作ほどの、ヤラれた感がなかったけど、どうなるのか気になるから、読み止められないね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある意味グロテスクで、ある意味リアルに描かれた世界とミステリかな。
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一巻目に続き、であるので、肝心要の設定は承知の上。
さて、一発屋くさかった叙述トリック書きが、今度は何をどう、やらかしてくれるのか。
仕掛けは、やはり、叙述トリックでありました。
威力はかなり劣るものの、やられた感はあります。
ミステリのガジェットが割と多め??
主人公のあれこれ、ちょっと前作と読み比べて確かめたくなりました。 -
最初はこのところ良くある自意識過剰な青春小説かと思ったが、その後は怒涛の展開。
材料を詰め込みすぎて若干消化不良の感じもなくはないが、いろいろと仕掛けがあったりして、面白く読めた。
最後のカミングアウトはこの著者の芸風なのかもしれないが、1冊目とかぶっていることもあり、必然性に疑問。 -
樋口真由シリーズになったのですね。
ということは、前作から遡った作品になるのですかね。
同一人物ですよね?
ここらへんから疑ってしまいます。
どんな伏線があるのかな~と考えながら読むのは楽しいですが、
前半部分はちょっと読むのが辛かったです。
物語が進むと、どんどん引き込まれていきます。
現実と虚構が混ざり合うことで、事件の真相が解り難くなり、
一体何が起こっているのだろう…と後半は一気に読みました。
伏線が解決の一点に集中していく展開は凄く好きです。 -
かわいすぎる名探偵、っていうキャッチはどうなんだろうと思いつつ、「消失」での一撃必殺系などんでん返しを楽しめたほうだったので、期待して読んだこの作品。一言でいえば現代的なキャラクタ作りと古風なトリック作りがあわさった、わりと手堅くまとめられた作品でした。前作の奇抜さを思えば今回はまだおとなしめなオチです。
その理屈を積み上げることに徹したトリックや、登場人物の青春してるなあっていうガヤガヤ感は良いのですが、とにかく、長いです。現実と非現実を曖昧にする設定で、そのあたりをめぐった説明的な台詞回しが長い、正直、くどいとも感じることも。撮影を巡る場面がなければ梓のキャラクタも立たないでしょうが、しかし、もう少し短くできたのではないかと。
「事件」が始まってからの展開はスピーディで、その落差はわざとなのかもしれないけれど、だったら前半をもっと絞れたのではないかとも思ったのです。逆に急ぎ足に感じた後半は、もう少し中心人物の描写が欲しかった気もしました。
あとはシリーズ化するのはいいのですが、樋口の設定がどうしても足かせに感じてしまいます・・・前作のアレにアレするのでバラすわけにもいかないし。けれどもここまでメインで出張ると、隠したままで描写するのはたいへん無理を感じるのですね。どうするのかな、この先・・・。 -
前作の消失グラデーションに続き樋口真由の消失シリーズ!!
映画と現実っていう設定がいい。
このひと好きやわ( ^ω^ ) -
前作に引き続き表紙が印象的。
現実と作られた世界とがややこしいです。
探偵役は前作と同じなんですが、時間的に前作より前になってるし、舞台となる高校も違うので途中まで設定忘れてました。主人公たちは好きなんだけど、キーとなる人物はどうしても気持ちが理解できませんでした。 -
「消失グラデーション」が趣味にも合い良かったので、著書最新作も手にしてみた。
「消失グラデーション」より時間軸は少し古い。
中程までは展開の緩さや、焦点の見極めの付きにくさに退屈さも覚えたが、全十章中、第八章から本を手放せなくなってしまった!
一気呵成。
千版と比較にならないほど、スピーディ。
トリックやロジックも緻密で読み応えがあり、面白い。
但し登場人物が好きにはなれないので、星は減点。
中でも真壁梓は最後まで苦手であった。