- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041103210
作品紹介・あらすじ
「あの日、あの瞬間がすべて。時間よ、止まれ」あたし、月夜は18歳。紫の瞳、狼の歯を持つ「もらわれっ子」。ある日、大好きなお兄ちゃんが目の前で、突然死んでしまった。泣くことも、諦めることもできない。すべてがなんだか、遠い-そんな中、年に一度の「UFOフェスティバル」が。そこにやってきた流れ者の男子・密と約。あたしにはどうしても、密がお兄ちゃんに見えて-。少女のかなしみと妄想が世界を塗り替える。そのとき町に起こった奇跡とは。
感想・レビュー・書評
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ある日突然目の前で愛する兄奈落が死んでしまった月夜。喪失感と罪の意識で亡き兄の幻が見える。秘密を抱えて生きる葛藤。
アーモンド味のキスが切ない。 -
受け入れられない死。
誰かに懺悔したくとも、何から伝えればいいのか一人では考えきれないだろうな。
忘れることなど出来なくても、想い出にしていくことは出来るだろう。 -
幽霊系のお話は、前向きになれた時点でお別れが来てしまうから本当に切ない。
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酒井駒子さんの表紙に惹かれたものの
個人的に一人称での文体が好みではなかった。 -
作風がファンタジー寄りなせいか、ライトノベルのようで自分には合わなかった。
何を読まされたのだろう…と考え込んでしまう。 -
可愛くて切なくて真っ暗の中にキラキラしたのが散らばってるみたいな小説
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いろんな思い出があった。その一つ一つが、思いだすごとに強く胸に響いたけれど、その痛みは、昨日まで抱えていた、空虚で出口のない、あのおそろしい苦しみとはもうどこかちがっていた。悲しみの中にもあきらめが、痛みの中にも消えることのない愛情が、失った過去の情景の中にも未来への希望があったのだ。この悲しみはずっと胸にあるけど、きっと止まることなく歩いていけるはず、と思った。(本文より)
読んでいてシンクロするところが多い。フッと死にたくなるけど、この美しい世界にずっと居させて欲しいとも思う、そんな世界観。