奇妙な味の物語 (角川文庫 い 7-14 五木寛之自選文庫 小説シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041294246

作品紹介・あらすじ

車を愛し、車から愛されすぎた美貌の夫人の悲劇。自著の返本の山にうもれて窒息死するベストセラー作家。SEXを試み、ポルシェを走らせ、大人の快楽を駆け足で味合ってしまう九歳の少年-。ユーモラスで残酷でピュアな香り高い17の物語。心の奥底にひそむ悪魔的快感をよびおこす、傑作ホラー短編集。

感想・レビュー・書評

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  •   読み終わってから思ったことは、なんとも言いえて妙なタイトルをつけたものだということでした。奇妙な物語ではなく、まさにこれは奇妙な"味"の物語でした。生々しいというよりも、グロテスクとまでいえるような描写の数々。様々な物事を斜め上から見ています。

      この小説の分類がホラーだというのは、頷けるような頷けないような。確かにグロテスクで、怪奇で、残酷なところもあるのだけど、あくまでそれはブラックユーモアなわけで。へんに居心地の悪い感じがするくせに、どこか病みつきになるような感覚。

      五木さんってこういうのも書くんだ。と意外な感じもしました。もっとも、著書をそれほど読んでいるわけではないのだけれど。この作品も合わせて、いろいろなことを思い巡らす思想遊びが好きな人なのかなという印象を受けました。斜めに世界を見ている中に透明な部分もあり、五木さんの人柄を思わせました。「赤い桜の森」が一番好き。

  • 字が大きいのも手伝ってサクサク読めた。短い割りには頭に残る内容。いろんな意味で…

  • 1995.7.7

  • 車を愛し、車から愛されすぎた美貌婦人の悲劇。
    自著の返本の山にうもれて窒息死するベストセラー作家。
    sexを試み、ポルシェを走らせ、大人の快楽を駆け足で味わってしまう9歳の少年。
    ユーモラスで残酷でピュアな香高い17の物語。
    心の奥底にひそむ悪魔的快感をよびおこす、傑作ホラー短編集。

  • 読んでいて、気分が悪くなった小説。短編集です。
    奇妙っていうか、どれもこれも「うわ、最悪…かわいそう…」って感じだったのです。読みやすいですけどね。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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