ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 5852
感想 : 680
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314180

感想・レビュー・書評

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  • 短編集9編。
    色んな境遇の女性のアバンチュールな恋模様が描かれています。
    *
    それは時に優しくて、残酷で、切なくて、暖かい。
    *
    まるで暖かい溶けかけのアイスをスプーンで優しく掬い、舌の中に入れた瞬間に広がる幸福なエロティシズムを楽しんでいる気持ちになります。
    *
    大人の女性にもオススメですが、少し背伸びをして若い世代の方にも楽しめる作品だと思います

  • 昔映画を見て原作があるのね、と思って読んだ。こっちのラストの方が好き。山崎まさよしの「水のない水槽」のイメージ。

  • 短編集。
    表題作がいちばん印象深くて意味合いも深く感じる。ジョゼも虎も魚も、クミにとって望んだもの。でもそれが得られた先には幸福(死)がある。幸福と死をはっきり同意義だと言うのも、それまでのジョゼの過去とか思考があってこそ響くものがあるなと感じた。
    夜更けの水族館にいるようだという描写が綺麗。
    他の作品も、印象深い文章はあったけど。私にはそこまで共感はできなかったのが残念。

  • 終始気味の悪い話だった
    読みたくないのに読み進めてしまうのは話に面白みがあるからかな

    「 (不機嫌というのは、男と女が共に棲んでいる場合、ひとつっきりしかない椅子なのよ……)  とえり子はいいたいのである。 (どっちか先にそこへ坐ってしまったら、あとは立っていなければならない椅子とり遊び。自分が坐っちゃいけないのよ)」

    こういう「おっ」と思う文章もあった

  • 大人には、
    人には言えない、
    複雑な感情•男女の関係があるね、
    って話。

  • この作家の作品は初めて読んだけれど、好きな文体ではなかった。何より関西弁が強すぎて全く頭に入ってこない。かと言って地の文が自分好みかと言うとそうでもなくて、すぐに眠くなってしまって読み切るのにとても苦労した。再読はなしかな。ごめんなさい。

  • ん、何を言いたいのか、よくわからない短編が多かったなぁ。

    男性で、コレすごく面白い!って思う人少ないんじゃね?
    とかちょっと思った。

  • 《図書館本》タイトルになっている「ジョゼと虎と魚たち」はもても綺麗なおとぎ話のようでした。他の話は私にはあまり合わなかった。

  • 関西弁のキツさが気になってしまい読むのが大変だった。自分が関西弁に慣れてないせいもあり、失礼な表現ひなってしまうけれど標準語だったらもっと楽しめたと思う。話自体は面白くて、共感したり感心したり色々考えさせられた。
    一番よかったのはやっぱり表題の「ジョゼと虎と魚たち」。映画になっていたから長編だとばかり思っていたけれど、短編で驚いた。単純にジョゼが可愛くて好きになったところもあるけれど、短い中でも重みを感じられる二人の歳月と瑞々しい雰囲気が良くて何度も読み返したくなった。

  • 読むときの心境に左右される部分もあると思うが、「気色悪い」というのが正直なイメージ。
    女性にしか良さが分からない本があると思ってるがこの本もその一つだと思う。

    そもそも、短編が苦手なのかもしれない。

著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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