- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043437054
感想・レビュー・書評
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自らの在日2世として生きた個人史をつづったエッセイ集。世界へと結びついてはいないが、『8月の果て』のプレリュードといっていいだろう。見開き外祖父「梁任得」を中心とした家系図も出ている。「私はなぜこんな早すぎる自伝めいたエッセイを書いたのだろう。過去を埋葬したいという動機はたしかにある。私が書いた戯曲の主題は<家族>であり、その後書きはじめた小説もやはり<家族>の物語からのがれることができなかった。p.268」「今年のはじめに、15歳のとき自殺を試みた逗子の海岸に行った。p.268」『8月の果て』のモデルとなった15歳で海に飛び込み自殺するナミコの年齢と同じ年齢である。
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柳美里さんの半自伝とフィクションが混在している本。在日だったこともあり、多くの困難に直面した人生だったようだ。それを乗り越え、今に至る彼女を尊敬する。
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課題で二番目に読んだ本。
作者の凄まじい人生が書かれた本だった。
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この方の作品はどれを読んでも、読み終わったときに鬱状態になってしまうのは何故でしょう・・・。
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強烈。本当にこんなことが?と読んでいると辛くて気分が悪くなった。
とても痛い。 -
私はあまりエッセイを読まないのですが、柳美里さんの作品に熱中するようになったのはこの本からでした。
彼女特有の鋭利な文体と、少女時代の記憶。
幻想のようでありながらこれは真実であった、そう気づく度にぐっと惹きこまれていきます。 -
作者の衝撃的な少女時代から劇団へ入って作家になるまでの壮絶な人生が描かれて心が痛くなります。