天使の屍 (角川文庫 ぬ 2-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 149
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043541010

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと中学生の描写が大人びすぎている気もしたけど・・・。展開は面白かった。内容的には衝撃的だった。

  • ダヴィンチでお勧めの本だったので読んでみたが、私には今一つの印象だった。
    今まで普通に過ごしていた息子が自殺、そのあとを謎の自殺が続く。。。という展開はミステリーとして期待させるものですが、結論のあっけなさ、それはキーとなる「子供の論理」の説明があまく(浅く)、納得できるものではないからです。

    子供の心理描写、親子関係とももう少し踏み込んだ描写、展開がなければ小説として面白くはないと感じました。

  • 連続する中学生の自殺と、の原因を明らかにしようとする親。「子供には子供の世界のルールがあって、それは大人には想像すらつかない」というところがテーマ。

    幸せだった仮定が、一人息子の自殺でずたずたにされていくという点は、なかなか盛り上がる。そのへんまでは良いんだよね。さらに、次々と続く同級生の自殺で、謎は深まっていく。

    が、脅迫者が現れたあたりから、えらく陳腐でつまんない話になっていき、オチもどうかねえというもの。せっかく暗い意味で盛り上がった気持ちが、ぶち壊されてしまったのは残念以外に言い様がない。

    「子供の世界のルールはわからない」を言った警察も、全く関わること無くフェードアウトし、単純に主人公の目で見た作者が「子供はわからんことで死ぬ」というだけ。

    現実の子供は、もっと強いですよ。大人の世界にわかるように事件設定をしたのだろけど、それが仇になって面白くなくなってしまった。

  • 自殺は嫌

  • 一気読み。
    貫井作品らしく、ドロドロした雰囲気が有るものの、中学生を軸にしているためか、他の作品ほどドロドロ感・ジメジメ感は薄れている。ページをめくる手がもどかしく感じるほどドキドキしたのは久しぶりかな。

    一人の中学生の自殺に始まって、連鎖する中学生の自殺。その謎を追う父親・・・。
    何が原因で?
    連続する自殺の関係は?
    そもそも自殺なのか他殺なのか?
    等々、飽きさせない展開に徹夜してしまった。

    ただ、主人公の父親が真相を語るシーンだが、ここは満足できない。いかにして真相に辿り着いたかが描かれてないので唐突感はいなめない。

    「わかったんだよ、私には。優馬が自殺して以来、いろいろ考えたんでね。・・・・」

    考えて真相に辿り着くのは良いとしても、その考えに至る過程が描かれてないのは読者として不満。
    根拠もやや弱いような気がする。

    それを差し引いても、徹夜して読ませる内容は見事。

    ☆4個

    背表紙~
    思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンションから飛び降り、自殺を遂げた。動機を見出せなかった父親の青木は、真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが・・・・・・。「子供の論理」を身にまとい、決して本心を明かさない子供たち。そして、さらに同級生が一人、また一人とビルから身を投げた。「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理をあぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、気鋭による力作長編ミステリー!

  • ううーーーーーん
    いまいち。。
    なんか、事件の動機もいまいち
    腑に落ちず。。( 一一)
    14才ってそんなもんだっけ?

  • 主人公【青木】の息子がドラッグをキメて飛び降り自殺する所から物語は始まります。

    息子は何故自殺しなければ成らなかったのか?という疑問から青木は動き回る訳ですが、そうこうしているうちに、次の事件が起きてしま・・・

    青木さんの思考には理解できない部分があり嫌な気持ちになる時も有りますが、終盤は良いよ!って感じです!

    しかし、物語中に子供の論理について書かれていますが、私は例え大人であっても他人の論理は理解できないものだと思います。

  • 一番難しい時期ともいえる中学生時代に起こる自殺の連鎖。。。「大人のルール」、「子供のルール」両方が圧し掛かってくる時期に生徒達が抱える闇を深くえぐった作品です。

  • 2005年5月14日読了。この話はとりあえず悔しかった。悔しい思いで頭の中がいっぱいになった。何度も何度も「ほんまにあほやな、もうちょっと落ち着いて周り見ようよ」と思ってしまうぐらい。「最近の中学生は何を考えているのかわからない」とよく聞くが、それを如実に表したような作品だった。

  • 好きなタイプではない。主人公(父親)が周りを無意識に見下したり、押しつけている(息子はこういう人間である、のような)ところがどうしても駄目だった。また、一度酷い目にあったのに人気のないところまで行っても強い違和感を覚えず…という学ばないところも……。突然息子がいなくなると仕方ないのだろうか。
    キャラクターにもあまり魅力を感じなかった。
    オチは良かったです。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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