疾走 下 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 735
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043646036

感想・レビュー・書評

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  • やりすぎ感

  • 暗くて重いけど、ぐいぐい引き込まれる。
    終わり方も良い。

  • 凄く衝撃を受けた。初めてこの著書の本を読んで
    凄かったので、別の著書を読んだが、ほのぼのしてたのもショックだった

  • 最初から最後まで、ずっと悲しい本。私は好きです。

  • 上巻に書いた所感と一緒。

    最悪なシナリオを一挙に背負うと、人間はどこに向かうのか。常識や合理的な判断なんか通用しない人たち。底辺は、事実、存在する。しかし、そこにこそドラマがある。抑揚のない人生とは、自らリスクを取らぬ平凡に身を匿い、丁寧に生きた故の結果なのだ。それを選び取らない、奔放さの中にこそ、ドラマがあるのかも知れない。自分は無理だ。だからこそ、小説が面白いのかもしれない。ある種のカタルシスなのだろうか。

  • 平成29年12月6日読了

    上巻冒頭から引きこまれる文章だった。文章にあたたかみを感じたので語り部は父親かとはじめ思っていたけど途中で違うと気づいた。しかしあの人だったとは…ラスト付近まで気づかなかった。
    世の中に「ひとつのふたり」になれる人間てどれだけいるんだろう。シュウジのラストの言葉がとても印象的だった。「二人で」と言えたことがシュウジにとって唯一の救いな気がする。

  • 上巻でどん底にまで堕ちたと思っていたが、下巻は軽くそれを上回る(下回る?)堕ちっぷりだった。まさに転がり堕ちるように悪に巻き込まれていく。
    こうして普通の少年少女が犯罪に手を染めていくんだなと、その過程がよく分かった。
    結局シュウとエリに救いはあったのかなかったのか・・・。
    2017/01

  • 疾走感のある前半から、焦燥感のある後半へ。儚い灯火が、フッと消えてしまうような読後感。

  • この本を読んでて、ご飯よーって言われた時に
    涙が出そうになった。

    凄く残酷で悲しい話なのに、なんとなく他人事に思えなかった。シュウイチの人を見下す心とか、そんな兄貴に逆らえない家族。
    そんな服装で来るな恥ずかしいと兄貴に罵られる母親。暴力にやり返せない父親。

    お金がないとか、高校で勉強が上手くいかなくなったとか、あちこちに落とし穴がある。
    父も母も家族みんな。

    私は運が良かっただけだったんだな。

    みゆきの最期、山中のシーンに震えた。
    ホテルのシーンも、ただただ地獄。
    世の中残酷なくらい金金金。

    エリのお母さんのシーンが印象的。
    お母さんはしあわせな家庭が欲しかっただけ。
    なのに娘に何も届いてないのが悲しかった。

    ラストシーン。
    私はハッピーエンドだとは思わない。
    誰もシュウジを救うことは出来なかった。

    本当の心の奥底には触れられないのに、
    どうして人はこんなに、誰かとの繋がりが欲しいんだろう。

  • 間違いなく下巻も途中までは止まらない面白さなのだが、
    結局エリの孤高部分がなー…。

    全く達観していないし、孤高なら孤高で
    現実味のない女子高生って設定でいいのに
    「まあでもやっぱりこの年の子が背伸びして
     寂しいんだよね…かわいそうな子なんや…」
    みたいな性格付けになってしまっているのが惜しい!
    あれほどの不幸な目に会っているのだから
    単なる厨ニにしないで欲しかった…。

    最後も未成年(に少なくとも見える)シュウジを
    警察があんなんしてしまっていいのかしら。

    余談ですが他の人のレビューを検索する際に
    この作品が実写映画化していたことを知りました。

    公開時のキャッチコピー↓
    ---------------------
    "ひととつながりたい”ただそれだけを胸に
    たった15年の短い生涯を終えた少年の軌跡
    ---------------------

    ネタバレすぎる!

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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