あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043726035

感想・レビュー・書評

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  • 読み終えてから、この小説のヒロインと「フォレストガンプ」のジェニーがなんとなく重なってみえた。
    もちろん、このヒロインはジェニーほど悲惨なことは起こらないし、最後は希望が持てるような終わり方だったけど。
    最後の方にある町子のエピソードが後の「八日目の蝉」を書くきっかけになったのかなと、ちらりと思いました。

  • 【本の内容】
    泉は田舎の温泉町から東京に出てきた女の子。

    「今度こそ幸せになりたい」-そう願って恋愛しているだけなのに。

    なんでこんなに失敗ばかりするんだろ。

    アイルランドを自転車で旅したり、ニュー・エイジにはまったり、ストーカーに追い掛けられたり、子供を誘拐したり…。

    波瀾万丈な恋愛生活の果てに、泉は幸せな“あした”に辿り着くことができるのだろうか?

    新直木賞作家がはじめて描いた、“直球”恋愛小説。

    [ 目次 ]


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    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 自分の芯がなく男に依存し続ける主人公に終始共感は出来なかったが、自身の欠点はわかっている体で話が進むからか、スッキリ読めた

    なんだか心が疲れていて ぱぁ〜っと海外にでも行きたい!でも行けない と思っているときにこの本を見つけた
    人生の行き場がわからない、どこかへ逃げ出したい、っていう気持ちは誰の内にもあると思う

    読後改めて思ったのは、人生において一瞬の思い切りが一生を決めてしまうことは意外と多いのだということ(良い意味でも、悪い意味でも)

    ………
    だれかを好きだという気持ちの出所は
    いったいどこだ。
    嫌いな点や食い違っている点を
    幾つもあげても嫌いになれないのはなぜだ。

  • 読んだの2回目。

    なんで角田さんの小説って、引き込まれちゃうんだろうなあ?

    多分、主人公が決定的に何かが欠落している人物ばかりだからなのかも。

    そして自分自身もそうだから、引き込まれちゃうんだと思う。

    今回の小説もそんな感じだった。

    主人公は、自分に対して絶対的に自信がなくて、

    それを何かで(主に男性や海外へ行くことによって)埋めようとしている。

    自分に自信がないから、主人公は自分のことはないがしろにしている。

    前は、それで自分のことが解決するわけではないのに、

    男性や旅行などに逃避し、自分の悪いところを向き合おうとしていなかった。

    だけど、最後の行動を見ていると、彼女は自分自身と向き合い、自分のことを少しは大切に出来るようになってきたんじゃないのかな。

    最後間近の「ただ私は、どこか遠くにう自分自身の中身をこれから取り戻しにいくような気がしている。」という一文は、この小説の中に一筋の光が出て終わっているような感じ。

    私自身は、今自分が何をすれば良いか分からなくなってしまった状態。

    そして絶対的に自分にも自信がない。

    自分は社会には必要とされていない人間なのだ、と感じるような日々。(なんと暗い…笑)

    でも、ここ何ヶ月かで、今までの人生で一度も認められなかった自分をやっと肯定出来るようになってきた。

    自分をそこまで卑下しなくても良いんじゃないかな、人っていろいろいるし、人生楽しまなきゃ損だし、と考えるようになった。

    逃避せず、楽しんで、

    偽りのない、ありのままの自分自分と向き合っていきたい。

    2023/2/23
    読了 3回目。
    ずっとこの内容の本を再読したいと思っていたけれど、
    角田さんのどの本だったっけ…と思っていた。
    たまたまAmazon kindle unlimited対象になっていたので読んで、あー!この本だったのか、と10年近く経ってやっとわかった。

    レビューも、昔の自分ってこんなことを考えていたんだなぁとしみじみしながらレビューも読んだ。
    今は多少図太くなっており、また、色々考えるのも面倒になって、
    ただ日常を過ごしているという感じだけれど、
    本当、人生楽しまなきゃ損だよなぁ。
    このタイミングで読めて良かった。

  • 「自分」っていう柵があるから、乗り越えたくなるんよなぁ。主人公みたいに、誰も知らない土地へ行きたくなる☆

  • 読書のいずみ

  • 読んだ時期:21歳

  • 恋愛してても
    恋愛して無くても
    「わたし 生きてる」
    って心の声が魂

  • 遠すぎです(笑)

  • 「たすけて」今いる所から抜け出したい、でも抜け出せない、という状態の主人公(女性)の高校生から32歳までが描かれている。
    変な男に固執固執して全然幸せになれない。
    ところどころ、このくらいの年の時はこんな事を思っていたかも、というのもあったが、最後の気づくときが、死んだ父親が出てくるのはどうも…
    でも読後感は悪くなかった。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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