あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.20
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本棚登録 : 1528
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043726035

感想・レビュー・書評

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  • 2008/4/10
    なかなか憂鬱になりますな。
    でも私も全部捨ててどっか行ってしまいてーよ。

  • 「いじめの時間」に集録されていた角田光代さんの作品が印象に残ったので適当に選んで読んでみた。一人の女性の高校から三十路過ぎまでの恋愛を描いている。ドラッグやら海外放浪らや、やたら行動力に恵まれている割に報われない主人公。最初の方は自分と似ているなと思ったけど、話しが進むにつれて変貌して行く。妙な後味を残す小説だ。

  • 2008年3月12日(水)、読了。

  • 18歳から32歳まで恋愛。自分の気持ちを素直に言えない、伝えたいのに伝わらない、不器用な主人公に好感がもてる。その辺の表現がなんとも言えずじーんとくる。心の扉とか鍵とかわけわかんない表現をしてでもわかってほしいと思って話すんだけど、よけい溝が深まっちゃう、そんなもどかしさがよぉく出てるな って思う。

  • さまざまな恋愛を通して成長するのかと思えば、成長していない・・学習能力ないのかと思うけれど、現実はそんなものかもしれない。

  • 安野モヨコのハッピー・マニアと同じ空気感を味わえる。恋多き女の迷いなき姿。

  • いろんな本を読んでると、
    ある日突然恋愛小説が読みたくなる時がある。
    恋愛ものって感情移入しやすいから、読みやすい。
    「だれかを好きだという気持ちの出所はいったいどこだ。」
    うん、まさにその通り。

  • 森友治さんの表紙・角田光代さんの小説、ということで迷わず購入したこの作品。
    さわやかな表紙とは裏腹に・・ドロドロの恋愛が私を待っていました_| ̄|○i||i

    ”あたし”こと泉は田舎の温泉町に住む高3の女の子。どうにかして退屈なこの町から抜け出ることを夢見ています。
    この物語は主人公泉の17歳から32歳までの15年間が描かれ、章も1985・1987と年ごとに分かれていてその年の泉の暮らしぶりや恋愛がわかるような構成になってます。

    読み出すと夢中になって一気に読んでしまいました(と言っても2日かかったけど)。
    そして<span style="color:#0000FF">「角田さんがこんなお話を書くなんて〜!」</span>という衝撃(笑)
    驚き・オドロキ・・ホントびっくりした〜!!

    今まで読んだ彼女の作品でこんなにドロドロしたものがあっただろうか?
    もう泉がね、泉の行動がね、突拍子もないんですよ。。男に認められたいがためにアイルランドへ自転車一周の旅に出たりとかね(ーー;)

    そしてあからさまな性表現とかにも驚き。
    読みながらず〜っと「これ角田さんの本なんだよね」と自問自答(笑)
    読後にドッと気が抜けてしまったお話でありました。
    Amazonのレビューも好みが分かれるようで、星5つから1つまでとなんと幅広いΣ(^∀^;)

    ところで、この本を読みながらず〜っと「このスピード感、どっかで前に読んだなぁ」と思っていたんですが・・穂村弘さんの解説でハッと気づきました。
    この本のスピード感、安野モヨコさんの「ハッピーマニア」にそっくりだったのでした。
    泉ってすご〜くシゲカヨ的だったんですね(^^;)

  • 思い込みの激しい女の子の成長を描いた作品。
    こんなこと読みたく/知りたくないよ、という「女子」の一面。

    けど、いかに自分が好きになれなかったとしても
    その人の人生を十数年分を読めた一冊。
    それはそれで、下世話な感じで面白かったかも。

  • 主人公の高校時代からの15年間の出来事を綴った恋愛小説。波乱万丈だけど、心情的にはとても理解できるリアルさがある。
    30前後の女性はとても共感できる部分が多いのでは? 自分の過去を振り返って、そうだった!と思える箇所がいくつもあった。

  • 長編。
    え〜でぇ〜
    めっちゃリアル。
    現実逃避的であって、
    心情はほんまリアル。

  • 再読。

  •  この主人公の女の子に少しあこがれてしまった私でした(笑)
    確かに波乱万丈なんだけど、思い切りのよさが素敵だなぁ〜。
    でも、子供の誘拐はしたくないけど(笑)
     角田さんの本って、不思議な観点を持ってるなぁ〜って
    そんな風に思うのは私だけかなぁ〜。

     

  • たすけて。そう言って泣いてるだけじゃなく、うんと遠くへ行くことのできる行動力が私には真似できないしスゴイなって思う。2000年以降の主人公がどうなったのかとても気になる。

  • 題名に魅かれました。
    【2007.1】

  • せつないです。

  • この本を読んだキッカケは、本を読みたいと言ったときに母に薦められたからなんですけど、1985年から2000年までの主人公―栗原泉の恋愛小説で、最初の書き出しの部分から惹かれて、一気に読んでしまいました。今まで読んだ本の何よりも、文章とか言葉が好きですね。ストーリーももちろんなんですけど、やっぱり、一つ一つの表現がすごく心に浸透する感じで、文章の魅力にとりつかれたようでした!ストーリーでは、泉の性格と波乱万丈な恋愛が、
    苦しくなったり「だめだよ」って言いたくなったり泉の行動力に憧れを感じたり、
    馬鹿だと思って、恋愛が恐ろしいものに思えたり、恋愛と恋愛小説そのものが新鮮である私にとってはこうゆう波乱万丈ないろいろな恋愛の形が自分の将来と重ねて考えてしまって単純に面白いとか、馬鹿だと思ったりできなくて、私がこれから恋をするとき、付き合うとき、泉みたいに「恋愛恋愛」ってなってしまのか。とか、恋愛をしない自分が正体不明に思えてしまうのか。とか、恋愛ってすごく大きい力を持っていて、簡単に影響されてしまって、壊れる自分を想像すると恐怖でした。(笑 でも同時に、私の恋愛のタイプがどんななのか、凄く興味を持ちました。本当に素敵な小説だったので是非読んでみてもらいたいです♪

  • うああ何かどろどろしてる、って感じがする。内容は面白かったけど文章の書き方が自分の好みじゃなかったかなぁ。うんでも面白かった。けっこうさくさく読めちゃうなぁ。またこの人の書く別のも読んでみたいです。

  • 作品と作家をイコ−ルで考えちゃいけないって分かってるけど、 <BR>
    きっと角田さん本人も相当クレイジ−な人なんだろうなって思う 笑 <BR><BR>

    「町子の言うとおり、本当のことなんて、
    とてつもなくありきたりで安っぽくてばかげたことだ」 <BR>
    「だれかを好きになるという、ささやかな、無邪気で罪のない、 <BR>
    こどもみたいにまっすぐで役立たずな感情が、突然私たちの日々に入りこんできて、<BR>信じがたい腕力でいくべき方向を捩じ曲げる」 <BR>
    とか、名言です。 <BR><BR>

    あと、町子の <BR>
    「その人個人は手に入らないことぐらい、もうわかってるお年ごろよねえ、私たち?」 <BR>
    って言い切るク−ルさが好きです。<BR> <BR>

    恋愛ってやっぱりクレイジ−なものなんだなって思わされる作品。

  • レビューはブログにて。
    http://tempo.seesaa.net/article/33047745.html

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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