万能鑑定士Qの事件簿X (角川文庫 ま 26-319)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043836512

作品紹介・あらすじ

凛田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。書き下ろし「Qシリーズ」第10弾。

感想・レビュー・書評

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  • 凛田莉子の独立前後の話。天才へと変貌していく過程が描かれていた。
    有機的自問自答(理由をひとつに絞れ)、無機的検証(それが終わればすべて終わりか否か)。これをできるようになれば騙されないようになるらしい。難しい

  • 万能鑑定士シリーズの第10弾。
    巻数こそ10巻だが第2巻の続きとも言える作品で、万能鑑定士の店を開いた後からのストーリー。しばらくは知識無双でこの人本当は馬鹿だったって事を忘れてしまったのでとても新鮮だった。
    有機的自問自答と無機的検証という論理的思考で徐々に成長していくところは成長なのにいつもの彼女に戻っていくように感じてとても不思議な気分でした。
    ストーリーも最初は印鑑偽装疑惑から始まり、それが広域指定暴力団の国際問題につながっているところがスリリングなエンターテインメント性を感じられてとても面白かった。莉子のサポーターである朋李との関係性が中々進展のない小笠原とのギャップがあって、この二人のように小笠原とも進展して欲しいなぁと思いました。
    そして最後は2巻の後日談に戻り、その後の瀬戸内親子のエピソードや雨森華蓮とのエピソードにつながっていくところにそこがそんな風に繋がっていくのかと感じこのシリーズの深さを感じました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    凜田莉子:佐藤聡美
    葉山翔太:中村悠一
    雲津隼斗:小林裕介
    瀬戸内陸:三木眞一郎
    瀬戸内楓:鬼頭明里
    笹宮麻莉亜:小林ゆう
    笹宮朋李:村瀬歩
    神条康仁:西村知道
    絹尾甚慈:福山潤
    祇園奨悟:稲田徹
    稲賀:梁田清行
    橘:千葉進歩
    謝花和樹:増田俊樹
    謝花玲:畠中祐
    藤堂俊一:立木文彦
    氷室拓真:緑川光

  • 莉子の過去編。実印の偽装問題について、会社を知らないうちに売却された美容室チェーンの話。シリーズの全部ではないが、少なくとも最初の3つぐらいは読んでいることが前提。
    論理的思考法を莉子が瀬戸内店長から学ぶ場面は、自己啓発本のようで、参考になった。
    シリーズの醍醐味である、終盤まで真相が読めないスリルは薄かった。過去編の登場人物がたくさん出てくるからしょうがない。

  • シリーズ第10作目にして、過去に遡るか…莉子の直感がスカッとするので、それ以前の莉子にはあんまり魅力を感じなくて、少々中だるみ。
    シリーズに登場する人物の描かれなかった一面が描かれているのは、面白いが、後付感も満載…

  • 開店直後の詐欺に遭いそうになった頃の話から小笠原君と良い仲になりそうなところまで~飯田橋に開店した店を訪ねたのは清掃業者と壺の鑑定を依頼した初めての客。動顚して変な文書に判を付き、7万円近い弁償をしてしまった。瀬戸内は論理的思考と無機的検証を課した。社印の鑑定を依頼してきた美容室チェーン経営者の母子の期待に応えたくて奮闘し、同じ頃に機会彫りで二個つくられた黄楊の印鑑の減り具合が他のものと比べて軽傷なのに気づく。弁護士は社長が目を離したすきにすり替えて同じように減るように細工していたのだ。美容室チェーンは乗っ取られようとしている。国際航路を利用したエメラルド密輸出を画策している反社会集団に顧問弁護士は手を貸しているらしいが、そのやり口は?~髪の毛を溶かす溶剤とエメラルドの屈折率が同じ・・とは!

  • 最近話題の「印鑑」の問題ですが、印鑑偽造疑惑から大事件に発展する驚愕のどんでん返しが楽しめる万能鑑定士Qの事件簿10巻はもう読みましたか? 1、2巻の続編なので、まずはそちらから、と言いたいところですが、3巻、6巻、9巻もぜひ読んでほしいですね。

  • 凛田莉子最初の事件。過去と現在がつながる。

  • 開業したばかりの頃、どうして莉子は知性が伸びたか。

  • 知識を得ても、失敗ばかりの莉子に知識の活かし方を教えることにした瀬戸内。
    この人は根っからの悪人じゃなくて面倒見がいい、人なんだろうね。
    葉山刑事や氷室先生との出会いもここでだったんだ。

  • 莉子の開業して間もない頃の1、2巻の前日譚プラスの今まで出た巻の色々がチョロチョロ。
    知識はあるもののその活かし方が上手くいかず、騙される莉子に対して師匠である瀬戸内がモノの考え方、思考術を身につけさせようとする。実際あのやり方であの莉子が出来上がるとは思わないが、思考の転換、展開に広がりは出来るのかなぁ。いや詐欺対策にはなりそうにはないが。まぁいつものように苦労しつつも悪人が成敗されると気持ちいい。現実がそうでないので

  • 莉子の類い希なる才能がどのように育ったのかが書かれている。師匠である瀬戸内から自らの思考を磨く術を教えられる莉子。そんな瀬戸内が数年後犯罪を犯してしまうのが残念でならない。
    社印の件はどんなトリックが有るのか興味深かった。やや強引な面はあったものの一応は納得した。

  • 凛田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。書き下ろし「Qシリーズ」第10弾。
    (2011年)

  • 記録

  • 何故今の莉子に至ったのか、過去編。
    あとから過去編入れるの上手いなと思いつつ、サラサラと読み終わって印象的なことが思い出せない。

  • 10作目にして最初の事件なんだね〜。にしてもこの作品の現代がシリーズでいうところのどの時系列に当たるのか??聞いあことある登場人物があちこちに。でもまだ出会ってもないとか!?
    だめだ。最初に戻ろうと1冊目に戻るとどうやらここと時系列が重なるらしい。。。
    とりあえず、最初の依頼人の力になることができて解決!とまでは行かなくても足がかりができて良かった(^^)

  • 莉子ちゃんがお店を開いたばかりの頃の話。あの人もこの人も出てくるなーエピローグ部分にはこれまでのお話に関するところも。
    莉子ちゃんのお店の前のオーナーが立ち退いた理由にはそんな裏が、ヤクザの絡む壮大な計画があったとは!!それにしてもあのクルーズ船に乗り合わせた人、気の毒だっただろうな。

  • 実際にこう上手くは…。頁を捲るスピードはだいぶ鈍くなった。次作に期待。

  • 鑑定士として独立したばかりの莉子がどのように賢くなって今の莉子になったのかが描かれていた。美容師のお兄さんと莉子の関係がなんかこう…よかった。

  • 過去にタイムスリップした感じ。瀬戸内さんの助言もあって莉子を鑑定士というか経営者になっていくストーリーはとても面白かった。

  • 凛田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。

  • 凜田莉子の過去編ということでまだ鑑定士としても半人前な彼女を見ることができた。
    冒頭の頼りなさぶりから一転、ロジカルシンキングを身に着けてからの怒涛の展開に先が気になり、一気に読んでしまった。
    瀬戸内の葛藤もよく描写できていた。

  • 読書録「万能鑑定士Qの事件簿10」3

    著者 松岡圭祐
    出版 角川文庫

    p9より引用
    “そもそも電子マネーは、企業の提供する決
    済サービスに過ぎず、法的な通貨ではない。
    通貨価値に基づいたデジタルマネーである以
    上、インフレの影響からは逃れられない。”

    目次から抜粋引用
    “終焉
     出戻り
     打ち上げ
     証拠隠滅
     無謀なる航海”

     多方面に対する膨大な知識を駆使する美人
    鑑定家を主人公とした、長編ミステリ小説。
     日本を混乱に陥れたハイパーインフレ、そ
    の原因となった重要参考人が確保された。平
    穏に戻るであろう世間にあって、しかし、主
    人公・凜田莉子は複雑な気持ちでその様子を
    見送っていた…。

     上記の引用は、ハイパーインフレ時に資産
    を電子マネーに逃がそうとしたことに対して
    の一節。管理する側がやろうと思えば、いく
    らでも数字がいじれるであろう電子マネーは、
    資産の運用先としていかがなものだろうと思
    うのですが…。今は宣伝も多く流されていま
    すが、便利な物に頼りすぎないようにしてお
    いたほうが、いいこともあるのではないかと
    思います。
     主人公が明晰な思考力を身につける、成長
    段階の話が描かれています。主人公への思い
    入れを深めるためには、読んでおきたい一話
    ではないでしょうか。主人公の師とも言える
    人物が、その思考法のコツについ解説する場
    面も書かれているので、何かの参考になるか
    も知れません。

    ーーーーー

  • 過去を振り返りつつ進められていくところが新鮮.ここから始まった! というような.

  • 瀬戸内陸って莉子の中で大きな存在なんだなと、改めて感じさせる一冊です。親が子を導くように、自分の詐術を見破る存在にならないだろうかひやひやしつつも導く瀬戸内店長に、罪人だけど人間味をすごく感じました。

  • 〇 総合評価
     10作目に,最初のエピソードの後日談と,凜田莉子が初めて解決した事件についてのエピソードを持ってくるという設定は,面白い。有機的自問自答と無機的検証というシンプルな思考法で,莉子が論理的な考え方を身に着けていく様も描かれている。
     作品としては,レシティアという美容院の経営譲渡をめぐる裁判と,エメラルドの密輸という二つの事件が描かれており,いずれもトリックは小粒。長編というより短編のネタ。しかし,その軽いネタを扱いながら,ハイパーインフレ騒動を起こす前の瀬戸内陸の内面の様子を描き,ハイパーインフレ騒動の後日談がさらっと描かれている。
     10作目として,莉子が探偵としての能力を開花していく様子と,1作目の後日談を描く総括的な作品。個々の謎とトリックの弱さはあるが,全体的な話の完成度は高いと思う。★4で。

    〇 サプライズ ★★☆☆☆
     レティシアという美容院をめぐる事件の真相は,顧問弁護士が長い時間を掛けて2つの社印を用意していたというもの。ミスディレクション的な解決がなく,これ以外に存在しないという真相なので,意外性は低い。エメラルドの密輸事件の方は,金庫をミスディレクションとして,一度捜査させた緑色の液体の中にエメラルドを隠すというもので,これも隠し場所としては面白いがサプライズはない。サプライズは低め。

    〇 熱中度 ★★★★☆
     有機的自問自答と無機的検証という考え方で,いくつもの論理パズルを解きながら莉子が成長していく様子はとても面白い。前半のレティシア事件と,後半のエメラルド密輸事件と,2つのちょっとしたエピソードをスピーディーに捜査・解決していく展開は飽きさせない。小粒ながらなかなかのデキ。熱中度は高い。

    〇 インパクト ★★★★☆
     凜田莉子が独立後,急激に成長していく様子はインパクトがある。莉子が最初に解決した事件について描かれているのもインパクトがある。また,最初のハイパーインフレ騒動の後日談がさらっと描かれているのもいい。総合的に見てインパクトはある。

    〇 キャラクター ★★★★☆
     笹宮麻莉亜と朋季の二人がいいキャラクターである。ほかのキャラクターも相変わらず,生き生きと描かれている。ハイパーインフレ騒動を起こそうと思っている,瀬戸内陸が,莉子を育てながら,自分の計画の実現のための最大の障害を育てようとしていると葛藤している内心が描かれているのもいい。

    〇 読後感 ★★★☆☆
     ハイパーインフレ騒動の後日談や,莉子の成長の軌跡が描かれており,ラストは10作目としてこれまでの総括みたいになっている。読後感は悪くない。

    〇 希少価値 ☆☆☆☆☆
     人気シリーズ。希少価値はない。

    〇 メモ
    〇 プロローグは,ハイパーインフレ騒ぎの終焉,2巻の直後。瀬戸内陸が重要参考人として確保されるシーン。莉子と工芸官の藤堂とのやり取りが描かれる。
    〇 3年前,万能鑑定士として独立したばかりのシーンが描かれる。壺を割ってしまったり,清掃の契約を結ばするなどの失敗が続く。
    〇 瀬戸内陸は莉子に有機的自問自答と,無機的検証を教える。
    〇 美容室チェーンのレティシアの笹宮麻莉亜と朋季が警察を訪れる。ダルメという会社が,レティシアの全店舗を無償で譲るという契約書を持っているという話。既にワイドショーなどで取り上げられ,民事訴訟の最高裁での判断が間近な状態である。
    〇 有機的自問自答と無機的検証の具体的なレクチャー。有機的自問自答は,理由を一つに絞ること。無機的検証は,それが終われば全てが終わりか否かを検証することである。物事は聞いてすぐに書くのではなく,要点を絞って図式化して書く。
     =は同列,VSは対立,→は前を受けて順当に導き出される結論
     有機的自問自答VS無機的検証。この二つはいずれも大切なことである。
    〇 レティシアとダルメの裁判。レティシアの顧問弁護士は神条康仁。争点は押印が真正。裁判はレティシア側が不利な状況である。
    〇 A,B,Cがいて,本当のことを言うのは一人。Aは,Bがウソつきだと言っている。このことから導き出される結論は?
     A=本当 → B=嘘つき C=嘘つき
     A=嘘つき → B=本当 C=嘘つき
     Cが嘘つき
    〇 笹宮麻莉亜と朋季がかつてレティシア水道橋店があった莉子の店に来る。鑑定の依頼
    〇 莉子と笹宮親子の出会い。印鑑の鑑定では役に立てなかったが,店で打ち上げを行い,親しくなる。
    〇 莉子による捜査。情報を集め,氷室に協力を依頼する(氷室との出会い)。莉子は,弁護士の神条が,印鑑をすり替え,同じ癖のある印鑑を2つ用意していたのではないかという推理をする。しかし,過労で倒れ,裁判には出頭できない。判決は,レティシアの敗訴
    〇 莉子による再度の捜査。捜査対象は神条。神条が残したメモから横浜大桟橋で積み込みがされることを知る。豪華客船を利用したエメラルドの闇取引をしている暴力団と関係があることが分かる。
    〇 神条の悪だくみを暴くために,瀬戸内の力を借り,莉子と朋季はアレクサンドリーヌ号に乗り込む。
    〇 アレクサンドリーヌ号内でのエメラルドの取引きの現場がある。捜査の結果,怪しげな金庫が見つかる。この金庫が開けられるか。日本の領海を出る3日後までが捜査のデッドライン
    〇 ギリギリのところで莉子が真相に気付く。金庫がダミー。エメラルドは,メロンソーダだと思っていた液体の中に隠されていた。
    〇 ダルメと暴力団の関係が明らかになり,笹宮麻莉亜はレティシアを取り戻すべく,係争を続ける。朋季は美容師の仕事をするために海外へ。
    〇 3年後,ハイパーインフレ騒動の解決直後の時制へ。瀬戸内陸,楓と莉子の会話
    〇 西園寺事件の回想,雨森花蓮の視点からのハイパーインフレ騒動が描かれ,最後は,モナ・リザ展の後のシーン。朋季に髪を切ってもらっている莉子のシーンでエンド

  • 高校時代ずっと落ちこぼれだった莉子がどうやって万能鑑定士としてのスキルを身につけたのか。
    その過程が描かれている物語である。
    思考方法を変えるだけで莉子のように誰でもなれるとは思えない。
    きっとある程度の素質がもともと備わっていたということだろう。
    莉子が成長していくにつれ、瀬戸内は複雑な思いになる。
    万能鑑定士として優秀になっていけばいくほど、これから起こそうとしている瀬戸内の目論見が失敗する確立が増えていくだけなのだ。
    自分の手で対抗勢力を育てている・・・莉子のことは娘のように思っている。
    だからこそ、瀬戸内は莉子の成長を喜びながらも暗い気分になるのを止めることができない。
    社印をめぐって詐欺にあった美容室。
    そこで知り合った朋李に莉子は淡い思いを抱く。
    事件が解決し、日本での就職が難しいと感じた朋李は海外へと旅立っていく。
    推理していく過程も面白かったけれど、小笠原の存在を知っている身としては微妙な感じもした。
    雨森華蓮が始めて莉子の名前を知る場面も登場する。
    ハイパーインフレ騒動を治めた人物を調べさせた結果、凛田莉子の名前があがってきたのだ。
    そして、西園寺の騒動にも莉子が絡んでいることを知る。
    最大のライバルは、こうして莉子の知らない間に「万能鑑定士」の名前を記憶することになったのか・・・と納得する思いがした。
    「万能贋作者」に対抗しうる「万能鑑定士」の存在。
    華蓮が気にかけないはずはない。
    ラストに登場する朋李との再会場面。
    髪を切ってもらう莉子に「彼氏ができた?」と尋ねる朋李。
    うろたえながらも、「わかんない」と答える莉子。
    けれど、その姿は落ち着いている。
    安定した精神状態にあるのは、もしかしたら小笠原の存在が少しだけ関係しているのでは?とほほえましくなった。

  • 劇的でハラハラする展開だった。
    1巻から読み進めての10巻。この過程があっての今があると思うと面白い。
    有機的、無機的~の思考は役に立ちそう。

  • まぁ普通。9のが面白いな。

  • 朋李に恋してたのかなぁ、莉子は。小笠原に出会う前だったけど、朋李と良い感じだったのでくっつけば良いのにと思ってしまった。そう思う程、朋李は良い息子だと思う。こんな息子欲しい。
    ヤクザと対決って、莉子の度胸凄すぎ。普通の人なら、豪華客船に乗らないって。
    楓と莉子の会話で涙。楓は父や莉子に複雑な心境を抱いているんだろうなと。特に父親に対して。自分の親が詐欺なんて働いたら悲しいし辛い。何で私に借金があることを言ってくれなかった、頼りにしてくれなかったんだと後悔する。でも、嫌いにはなれないっていう。父親の詐欺を解決してくれた莉子には感謝の念もあるし、このまま放っておいてくれたら変わらない日常があったのにとも思う。でも、やっぱり嫌いになれない。それが正しいことをしたと知ってるし、父にとっても最善の選択であったと分かるから。
    神条の最後の捨て台詞にイラッ。あんたは莉子に負けたんだから、おとなしく逮捕されろよと思ってしまった。自分のしてきた犯罪にプライドあったんだか何だか知らないが。

  • 単純に面白かった。けど、スーパーインフレの話とかもう昔に読み過ぎて忘れてしまったので、時間があったら、2と10繋げて読みたい。

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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