フライ,ダディ,フライ (角川文庫 か 50-3)
- 角川グループパブリッシング (2009年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043852031
感想・レビュー・書評
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2010年下半期 ベスト!
「なあ、そんな顔するなよ。いますぐに立ち上がるから。少し休んでただけなんだぜ。すぐに笑顔に変えてやるからな。愛してるぞ、山下。見てろよ。」
このセリフ、最高と思いませんか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中年が主役の話ってないの?と、思っていたら、ありました。
娘を持つお父様方、あなたならどうする? -
47歳のさえないサラリーマンが、暴行を受け心に傷を負った娘のため、家族のため、そして失ったものを取り戻すために奮闘する姿を描いた直木賞作家・金城一紀の渾身の一撃!もうこの設定だけでツボ。『Go』も大好きやけど読後の爽快感はこちらの方が上。スピード感があり、テンポ良く物語は進んでいきます。どのキャラも生き生きとしていてなんとも魅力的。特にサラリーマンの復讐を助ける落ちこぼれ高校生のスンシンがシビれるほどカッコいい!日増しに強く逞しくなっていくオッサンにも涙です。『人生で本当に大切なのは結果ではなく、どう生きたか、何をしたかだ』ということを自然と教えてくれます。本当はみんな飛べるんやんな。ただ傷つくのが怖かったり、一所懸命が嫌で、羽があることをずっと見ないフリしてるだけ。
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鈴木一、47歳。いたって平凡なサラリーマン。ただし家族を守るためならスーパーマンになれるはずだった。そう信じていた。あの日が訪れるまでは―。一人娘を不良高校生に傷つけられ、刃物を手に復讐に向かった先で鈴木さんが出会ったのは―ザ・ゾンビーズの面々だった!脆くも崩れてしまった世界の中ではたして鈴木さんは大切なものを取り戻せるのか。ひと夏の冒険譚がいま始まりを告げる。
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これは、まじでかっこいい!久しぶりに血が騒いだわー
娘に暴力をふった男に対し、会社を休み、家族には内緒で体を鍛えまくって、撃退しちゃうお父さん、ていうストーリーは極めて単純なんだけど・・・
なんだけど・・・
おとうちゃん!!!朴君!!
奥さんが最期にステーキ出す所とか、スニーカー買ってあげるところとかの、小さい伏線みたいなのも好きー
まーじかっけー
本当男の子はこういう話大好きなんだろうなーと思った!
「てへってするなよ、てへって・・・」
っていうのが、すごく好きー -
図書館に行きそびれたので、
本棚に入っている本を物色し、再読。
何度目でしょうか、この話。
でも、何度読んでもおもしろい。
舜臣がかっちょいいんだよなぁ。
目の前に抱えている受験生に言ってやりたい名言、
バンバン出してくるしね。
思わず私も鈴木さんと一緒に喝入れられてる気分。
そのくせ、弱点ありでかわいいんだから。
歳取ると、だんだん安寧を求めるばかりで、
退屈なのは嫌だけど、変化は恐いからもっと嫌。
そんな生活を突き抜けた親父に乾杯だね。 -
映画先行でしたが、とにかく舜臣がいとおしい。
鈴木さんもいとおしい。 -
舜臣らの手によってみるみる成長するおっさん。
娘が殴られるまでなんの変化もない人生を送っていたおっさんがここまで変われるんだから、自分もまだまだこれからだなぁと。
男子学生たちとの掛け合いが良い。 -
この作品に触れたのは原作・実写化のどちらが先かは覚えていない。姉が高校の図書室から借りてきたのを読んで面白かったのを覚えてる。
(ミスチルの桜井和寿が歌詞の一部を寄稿してたのがまたカッコ良かった)
そして実写の堤真一と岡田准一のカッコ良さに心底震えた(最近また観たけど、岡田准一がまぁ美青年だ事!)。
私は本を一切読まない子供だったので、読書嫌いにならなかったのは姉と奥田英朗とこの作品のお陰なのだ。
鈴木さんは本当に善良な一般人で、事件や暴力とは無関係なお父さん。特に鈴木さんと瞬臣のやり取り、ずっと見ていたい程好き。ずっと特訓が続けばいいのに、なんて思ってしまった。
バスとの対決も実写のオリジナルかなと思っていたが、原作通りだった 笑
見ず知らずの高校生の提案に乗って急に一ヶ月半も有休取って喧嘩の特訓して勝とうなんてどんなミラクルだと思うし、相手の弱みを握っているとは言え報復が怖いと思ってしまった。
でもこういう青春モノにとても弱いのだ。
とにかくこの作品が好き。 -
おっさんとしては、血が沸ることは、不可避である。山下が良い味。