- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043854011
感想・レビュー・書評
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【読了】
7つの物語が入った短編集。
全部、最後には心が柔らかく、
あったかくなれるようなお話ばかりです。
※
でも、最後の最後、
7つめの物語は
『優しさに心がえぐられる』
って感じです。
それは決して不快では無く、
強さを与えてくれるような感じ。
とてもオススメです。
#石田衣良 #約束詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大阪府池田小学校の児童殺傷事件を知った著者が、被害にあった子どもたちにエールを送るために書いた短編小説集です。心の傷を負った人が、新しい一歩を踏み出す物語7編を収めています。
第1話「約束」は、尊敬している友人を通り魔に殺された少年が、PTSDに苦しみながら、友人の励ましの声を聞くことで、もう一度生きようと決意する話。
第2話「青いエグジット」は、片足を失って以来、何に対しても気力を失ってしまった少年が、ダイヴィングに興味を示し、両親が彼を支える物語。
第3話「天国のベル」は、夫が浮気相手と旅行中に事故にあって死亡した後、2人の間にできた子どもが突発性難聴に陥り、やがて彼を通じて夫の最後のメッセージが妻のもとに届けられる話です。
第4話「冬のライダー」は、モトクロスを始めたばかりの青年が、ライダーの夫を失った女性の指導を受けることになり、彼女の心がしだいに開かれていく話。
第5話「夕日へ続く道」は、不登校の少年が廃品回収業の老人の手伝いをし、彼の話を聞くことで、もう一度学校へ行く決意をする話。
第6話「ひとり桜」は、写真家の男が一人の未亡人と知り合う話。ある意味で、一番著者らしいストーリーではあります。
第7話「ハートストーン」は、脳腫瘍が見つかった少年のため、父親が自分の命を縮めてでも息子の手術の成功を祈り続ける話。
「天国のベル」は、あざといストーリーだと思いながらも、やっぱり泣いてしまいます。 -
そういや石田衣良の本ちゃんと読んだの初かも。
涙が出るほどの感動はできなかったけど、
心温まる本だった。
「天国のベル」と
「ハートストーン」が好き。 -
全体的には凄い面白かったとは言いにくいけど、前半と最後の話は少し涙が出た。
青いエグジットと天国のベル良かったな。約束とハートストーンも泣けた。
短編だけど私は少し物足りなさを感じたかも。どんどんページをめくれた訳ではなかった。
でも、心に染みる話は本当に涙が出るし、読んで損はないです。 -
歳を取ると、涙腺が... (つД`)
一度落ちて、でもまた立ち直って行く
人の心や思いの強さを描いた短編集。
「感動しやがれ」と大上段に構えず、
淡々とした描写が心地よい。
また、各作品とも、登場人物の
立ち直るきっかけと言うか
「ターニングポイント」が
きちんと描かれているのがいい(^ ^
世の中も人間も、まだまだ捨てたもんじゃない、
という気にさせてくれる一冊(^ ^
素直に感動しましょう(^ ^ -
子供って繊細。それで心の病を患うこともある。
不倫の末、事故で死んでしまった夫のことを、恨んでいるように見せかけても、ホントは、好きで好きでたまらない。そんな気持ちを押し殺すように生きてきたけど、大人も子供も我慢しなくていいんだよね。
自分の感情に素直になることが幸せの秘訣なのかもしれない。いつまでも、素敵な夫として天国で見守っててほしいな。(天国のベル)
不幸って重なることがある。しかも、自分にだけ。世界で自分だけが不幸なんじゃないかって。
でもね、その中でも、あったかくて、幸せになれる気持ちってあるんだなぁって、感じることができた。自分も、知らない間に、たくさんの人の温かい気持ちに支えられていたのかもしれない。家族のこと、もっと大切にしなきゃな。後悔は、先にすることはできないんだから。(ハートストーン) -
今日読み終わった本は 石田 衣良 【約束】
ドラマで美丘ー君がいた日々ーが良かったので読んでみようと思って買ってみました
池袋ウエストゲートパークもこの人ですね
感動できる短編が7つ入っています
全部短編とは思えないほど凄く濃い内容でした
家族がメインの短編ですが、どれもこれもいい
親友を突然失った男の子、リストラに晒され、息子に侮蔑されながらも日常に踏みとどまり続ける父、不登校を続ける少年が出会った廃品回収の老人、女で1つで仕事を抱えながら育てた息子を襲った思いがけない病____苦しみながら立ち上がり、もう一度人生を歩き出す人々の姿を鮮やかに切り取った短編集。
天国のベル と 夕日へ続く道 と ハートストーン が特に良かったです
あとがきも良かったなぁ
この本は泣ける -
泣ける本…っと言うことで読んでみました。
短編が入っています。
「天国のベル」が一番良かったかな^^ -
短編集なんですが、タイトル作の約束、ちょっとうつくしい子どもを思い出しました。子どもの心の意外な脆さ、自傷する小学生なんて本当はいてはいけないのに、様々な理由で実在するんだよなあと現代を憂いた。
全体的に好感がもてるけど、ひとり桜だけあんまりしっくりこなかったです。
一番好きなのは 夕日へ続く道 かなー。
現代っ子のサバサバした、物事分かり切ったようなとこがうまく描かれてて、あながちそれが間違いじゃない、とか。
でも、その時間違ってる、違和感があると感じても、みんなと同じなのが滑稽でも、屁理屈こねず学校はいっとけっていうシンプルな話なんだけど、石田さんの描く子どもって現代の子どもサンプルAみたいな感じなのが多いのに、血の通ったおっさん描くのもうまいんだなーって感心した。
そのおっさんとサンプルAが同軸に立って違和感ない。なんかそれすごいって思った。
エヴァンゲリオンの子達が波平に叱られるみたいな。
短編の中の一作なのですごい短いのに、おっさんの言葉に泣きそうになった。
こんな大人になっちゃダメだ。
自分のことそんなふうに言える大人がいまどのくらいいるのだろう。
そう言える人に限って誰かの役に立ってるんだよねー。誰かの人生を覆すような。