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桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)
- 朝井リョウ
- 集英社 / 2012年4月20日発売
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何人かの高校生たちの一人称で構成されているお話。
そう、何人か忘れた(笑)
最初の方がとても読みにくくて、読み終えるのに何ヶ月もかかった。
この作家さんの文体に慣れたら一日で読み終えられたと思う。
19歳の時に書かれたらしいけれど、うーん。
読み手を選ぶ。
少なくともアラフォーの私には、17歳の日々が遠すぎて共感しにくかった。
私が高校生の時とは全然違うんだもの。
いまの子ってそうなのかぁ、と感じたくらい。
突然終わって、え?ってなった。
斬新とは思うけれど、私は桐島くんの章でしめてほしかったな。
どちらかと言うと映画部がメインになっていく…謎。
2018年8月17日
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地下鉄に乗って (講談社文庫)
- 浅田次郎
- 講談社 / 1999年12月1日発売
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とても不思議なお話。
そしてとても切ないラスト。
何も考えずに受け入れるように読むことをお勧めします。
変に勘ぐったりしない方が楽しめる。
何度も驚き、先が気になって途中から一気に読んでしまった。
2018年5月7日
2018年3月9日
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十字架 (講談社文庫)
- 重松清
- 講談社 / 2012年12月14日発売
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長いレビューをして、でも消して書き直した。
やはりそこそこ長くなった。
「これから重松清を読む方なら是非」
「いま中学生の君にぜひ」
重松さん乱読した中年の私向きではなかった。
ちなみに友人から借りた。
「十字架」というタイトルと作者名だけでもなんとなく「こんな話」っていうのが見えてしまう。
こんな自分が嫌だわー。
「ゆるす」「ゆるさない」も、重松さんの作品に頻出するテーマ。
乱読してきた作家さんゆえ、読みやすさと馴れ合った感覚で一気に読めたけど、冒頭からすでに退場してる「フジシュン」視点でずっと読んでしまったので、苦しいながらも退屈だった。
そもそも、いじめられて自殺した「フジシュン」の遺書に名前を書かれてしまった子たちと、遺族と、それを追う記者のお話なので、軽く楽しく読めるわけがない。
Aでもない、Bでもない、結局なんだかわからない、みたいな表現が多すぎて、実際そんな心境なんだろうけど、ちょっとくどい。
フジシュンの父を頑なに「あのひと」と表現するのも疲れる。
ユウくんとサユが共犯者の逃避行的にお付き合いしちゃうあたり、フジシュン目線の私は「つらい」「やっぱリア充同士がくっつくよね」「僕はどこまでもモブキャラだな」としょげてしまった。
どんなモブキャラにも家族がいて人生があるんだ。
そんな「モブ」だったフジシュンが命と引き換えに背負わせた十字架、そんな感覚。
とはいえ作中故人の意図なんて語りようがないわけだから、やっぱ最後までずっとモヤっとした。
ユウくんの名前を親友として遺書に記したのは、本当に「単なるあこがれ」からだったのか、なんてねえ。
いじめっこがあっさり自爆しちゃうところ、雑誌記者がやたらと子どもたちをつるし上げるところなど、分からなくもないけど雑に感じた。
特にいじめっこのモブ感はすごかった。
「母子家庭で親がケバい」=不良になる→無免で事故って自爆の図式は悲しすぎる。
この彼にはこの子なりの人生があったはず。
2016年8月11日
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さまよう刃 (角川文庫)
- 東野圭吾
- KADOKAWA / 2008年5月24日発売
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2016年8月7日
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カラフル (文春文庫 も 20-1)
- 森絵都
- 文藝春秋 / 2007年9月10日発売
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2016年8月4日
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PK (講談社文庫)
- 伊坂幸太郎
- 講談社 / 2014年11月14日発売
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「PK」
連作なのかわからないまま読み始めたけど、各話リンクしてた。
個別にざっくり感想。
時間軸があちこち飛ぶけどなんとか終えた。
勇気を持つものにしか勇気はもらえない。みたいな言葉がのちにも活きる。
鉄仮面のような秘書のキャラが不意に人間味を出してきて、ラストはにやにや。
サッカーの描写がけっこう念入りで、ちょっとくどくて斜め読みするのを我慢した…。
「超人」
1作目に出てきた大臣と秘書、大臣に救われた子供が出てくる。
冒頭がスーパーマンらしきシーンなので入りにくい。サッカーのPKも、特殊能力者のPKも登場。
突如現実味のない話になり、やや星新一を彷彿させる。
「密史」
タイムパラドックス、パラレルワールド。
だめだ、ついてゆけないってなった。
それこそショートショートなら読める、楽しめるジャンルだけど、この長さは私にはキツイ。
最初の二作と毛色が違うのに、なぜたかリンクしてて、それがとても不自然で…
とおもってあとがきをみたら、この作品はSF雑誌に掲載されたもので、一冊にするにあたり、前二作と絡ませたのだとか。
もう、青木豊が何を言っているのか本当に理解できず、ご存知でしょうが圧力にも負け、いらない部分を執拗に書き綴り、肝心なところをボヤっとさせて、何より文字で見るだけでも身震いしてしまう、この世から滅亡して欲しい虫の名前が連呼されていて、それだけでも苦痛(笑)
最後の話のせいで、この1冊の評価をぐっと下げてしまった。
私の頭が悪い、それもある。読み返せば分かるというレビューもあったけど、最後の話はやはり目が滑りそう。
最後の能力者「時間スリ」という発想は面白かったけど、目新しいかどうかは謎。普段読まないジャンルだからなあ。
他の話となまじリンクしてるせいで、何度かページを戻った。
友人に借りた本なので返すけど、未読のうちに借りてしまったので彼女の感想がある意味楽しみだ。
2016年8月2日
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インシテミル (文春文庫 よ 29-1)
- 米澤穂信
- 文藝春秋 / 2010年6月10日発売
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何のジャンルなのか分からないまま、あえて知らないまま、表紙裏をかたくなに見ずに読み始めた。
「誤植か?」と思わせる破格の時給。
求人誌に掲載された秘密だらけの「実験」
被験者は12名。
自殺他殺諸々で人が死んでいくのに、なんとなく現実味がなかった。
人生があっさり終わっていくのに、被害者Aで片付けられてる。
そうだ、私は久しくミステリを読んでいなかった。
語弊があるのを承知で言うならば、ミステリは謎解きが一番で、人の生き死には二の次。
なんていうと悪口のようだけど、そこそこの厚さを1日で読めてしまう求心力があった。
主人公が名推理を披露してスッキリ解決…してるはずなのに、華々しさがなく、一時的に「退場」までさせられる。
あくまで「ミステリ好きの」「空気を読まない」「どこにでもいる大学生」
ビビるし、数字は苦手だし、英語もダメだし、推理小説は好きだけど、彼よりミステリ好きの登場人物も出てきちゃう。
☆5にしたかったけど、須和名という超お嬢さまキャラが浮きに浮いてて、初っ端から鼻につき、いらなかった。
とはいえ、「クラブ」の存在意義の裏付けや、最後のちょっとしたオチ?に必要なんだけど…
場違いお嬢さまの人を見下した感じが生理的に受け付けなかった。
最後まで犯人が分からない、大体の目星が外れる、まさかの結城の活躍(笑)
あんまり読まなくなっていたミステリ畑にまた帰りたくなった。面白かった!
2016年7月30日
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残り全部バケーション (集英社文庫)
- 伊坂幸太郎
- 集英社 / 2015年12月17日発売
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当たり屋とかせこい裏稼業を生業としてる(しかも下請)柄が悪くて適当な溝口と、その相棒たちの数奇な物語。
チンピラの話かぁ、と決め込んでたので、この連作短編集はなかなか読み終わらなかった。
溝口と岡田が出会っていたと「思われる」タキオン作戦。
表題作の「残り全部バケーション」
最終章「飛んでも8分」のラストでは不覚にも泣いたけど、これはちょっと悔やんだ。
むしろ笑うところの方が多かったかも。
伊坂幸太郎の描く人物はほんと、おもしろい。
伏線が張り巡らされ、きれいに回収されてくけど、きれいすぎる気がした。
それに、溝口のキャラがなんとなくやっつけに思えてしまった。ここが肝心だった…。
「残り全部バケーション」
タイトルで買ってしまったけど、実際、この言葉が最後の鍵にまでなってる。
どこまで計画的に作ったものか分からないけど(笑)モヤっとした終わり方。
この終わり方を、タイトルが救ってくれると信じて閉じた。
作者の意図にまんまとはまったりして面白い本だったけど、やっぱり溝口の描き方に首を捻って終わってしまったー。
これはうまく言い表せない(笑)
2016年7月28日
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アミダサマ (新潮文庫)
- 沼田まほかる
- 新潮社 / 2011年11月28日発売
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冷蔵庫に閉じ込められていた「ミハル」
その「コエ」に呼び寄せられた悠人と、近所の寺の院主。
何度も出てくる阿弥陀の話、無神論者の私にはしっくりこなかった。
でもそれに嫌悪感や反発心を抱く事は無かった。
「コエ」「喉が切り裂かれたもの」「ミミ」
このあたりが曖昧でもやっとした。
ミハルがなぜ周りを不幸にしてゆくのかも謎。
死なせたくないものを死なせない力だけではダメだったのか。
その存在自体が不吉だから、村が陰鬱なものになっていったのか。
「リツコ」という存在の救い。
物語の最後に新しく宿る命。
希望かと思えば、一抹の不安にも感じる。
なにしろモヤモヤする本だった。
ただ、ハマり出すと読みやすいので1日で読めてしまう。
個人的には千賀子の狂いようが怖かった…
「ぴょーん」がトラウマ。
2016年7月24日
2016年7月18日
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新参者 (講談社文庫)
- 東野圭吾
- 講談社 / 2013年8月9日発売
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人形町で起きた殺人事件と、調査にあたる加賀という警部補。
彼は練馬署から転属になったばかりの「新参者」だった。
もうかなり前にドラマ化していて、視聴していたのだけど、最後の方見忘れてしまい、長年犯人が分からないままだった(笑)
ハードカバーで本を買うことのない私は、頭の片隅で文庫化を待ったものの、平置きされている時期に書いそびれ、そのあと読書をやめてしまった。
幸いブクログに登録していたので、読みたいもののリストから発掘。
殺害された峯子という女性と、人形町の人々のふれあいを通じ、様々な人間模様が丁寧に描かれている。もちろん、容疑者の調査であり、アリバイを調べることが主なのだけれど、単なる刑事モノではなかった。
涙が出るほどではない。が、ひとつひとつのエピソードに胸が温かくなった。
先輩刑事、上杉の過去と結びついてゆく結末は、意外すぎて驚いた。
何度か登場するものの、上杉に焦点を当てるとは思っていなかった!
読了後は人形町をふらふらと散歩したくなる、不思議な本だった。
人形焼食べたい。私はこしあんが好きかな。
2016年7月18日
2016年7月12日
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サヨナライツカ (幻冬舎文庫)
- 辻仁成
- 幻冬舎 / 2002年7月5日発売
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2016年7月5日
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箱庭図書館 (集英社文庫)
- 乙一
- 集英社 / 2013年11月20日発売
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この本をこれから読まれる方向けです。
あとがきを読んで、これが一般人の作った小説のリメイクと知った。ちなみに短編集と思っていたが、連作になっている。
リメイクと知っていたら買わなかっただろう。
乙一さんの作品はまだ2作しか読んでいなかったから、彼独自の世界をもっと探索したかった。
とはいえ「乙一らしさ」がなんなのか分からない。最後に彼の著作を読んだのはもう何年も前だった。
伊坂幸太郎氏の作品を読んだ後なので、平仮名が多く、読みやすく、読みにくくもあった。
同じような厚みの本なのに、読み終わるまでにかかった時間がまるで違う。
本作品は3日で読み終えた。本当なら1日で一気に読めたと思うが、最初の話が大変理解しにくくて、読む気を失せさせた。
リメイク前も紛らわしかったらしいが、処理したあともいまいちだった。乙一氏には申し訳ないけど。
全体的にただよう「ラノベ臭」が鼻についた。
たしかに読みやすいけれど、児童書と小説の中間のようなこれは、ほとんどまんがだ。
ウィットにとんでいるとか、ユーモアがあるという感じではなく「笑わせようとしてる」
まあ、ちょろい私はそれで笑っちゃったのだが。
最も面白かったのは「王国の旗」
このお話のおかげでサクサク読み進めることができた。
投稿された原文はどんなものだったのだろう。
パラレルワールド、文善町、しおねさんを意識して読むと、まとまった感じになると思う。
読了後もう1度読んだ方が面白い気もしたけれど、個人的にはそこまですることもないかな…?
積み上げた本が倒れて活字中毒の少女が埋もれ、煙が立つ、みたいな表現はわたしは勘弁して欲しかった(笑)
それなりに面白かったので買わなきゃ良かったとまでは言わないけど、ラノベに嫌悪感があるなら買わない方がいい。
2016年6月26日
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重力ピエロ (新潮文庫)
- 伊坂幸太郎
- 新潮社 / 2006年6月28日発売
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街中の落書き、グラフィティアートと、それにまつわる連続放火を追う兄弟のお話。
兄弟とはいえ春は、母親がレイプされたことによって生まれた父親違いの弟。
家族とは、遺伝子とは、悪とは。
いろいろ考えさせられる。
そしてなかなか分厚いうえに、遺伝子絡み、芸術、歴史、思想などこ難しい話題が多く、頭の悪い私にはとても読みにくかった(笑)
そして半ばほどでなんとなく「犯人」に気づいてしまい、読み終わるまでかなりグズグズした。
私の予想は当たり、予想外のことも起こり、終盤は主人公の弟「春」の取ろうとする行動にハラハラ。
ハムラビ法典の引用から想像すると、何となく「これでいいのか?」って疑問もわくけれど、兄弟(主に兄の泉水)の出した結論に救われた気もした。
重力から解き放たれた瞬間でもある。
2016年6月19日
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水の柩 (講談社文庫)
- 道尾秀介
- 講談社 / 2014年8月12日発売
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70才のいくと、15才の敦子。年の差はあれど、二人とも偽りたい、記憶から無くしたい「じぶん」がいた。
二人をつなぐ敦子の同級生、逸夫。
彼もまた、何も変わらない日常に退屈し、モヤモヤとしたフィルターを通して世の中を漫然と見ていた。
何も変わらない日常がいかに大切だったかを思い出し、いくと敦子を連れ出して、ある行動に出る。
その、とある行動がタイトルとリンクしていたので、それに割と早く気がついてしまったのが残念。
「自殺」というキーワードをうまく使ったなぁという、好印象。
2016年4月30日
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果てしなき渇き (宝島社文庫 577)
- 深町秋生
- 宝島社 / 2007年6月1日発売
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2014年7月22日
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町長選挙 (文春文庫 お 38-3)
- 奥田英朗
- 文藝春秋 / 2009年3月10日発売
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伊良部先生シリーズの三作目。
回を増すごとに伊良部がおかしくなってるのに、最終的には今までになくマトモに見える。
が、表題作の「町長選挙」でぶち壊し。
謎めいた看護師マユミもセリフが増えたり出番そのものが増えたり、バンド活動なんかの背景が見えてきて、ミステリアスな部分が大幅にカットされたかんじ。
マユミについては2冊目の「女流作家」くらいまでにしといてほしかったなー。描写。
もともとこの一冊は登場人物にすぐわかるモデルがいて、ナベツネだったり、ホリエモンだったり、黒木瞳だったり…
この時点で いいの? つか投げやりじゃない? って気がした。
たとえばアンチエイジングに励む女優なんかごまんといるんだから、わざわざ黒木瞳と川島なお美を当てはめなくてもいいのに。これって作者の怠慢じゃないのかなぁ。
とはいえこのシリーズは大ハズレがないので安心して読めました(笑)
2冊目の完成度が一番高かったなー。
この作家さんの他作品を読んでないので、ちょっと期待を残しつつ、また伊良部先生も描いてほしいと思ってしまう。
2013年12月10日
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光媒の花 (集英社文庫)
- 道尾秀介
- 集英社 / 2012年10月19日発売
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うまいこと繋がった連作。
後味の悪い話ばかり続くなぁ…と自分の本棚を顧みた。
本作の大半は後味の悪さもあれど、いい意味の裏切りによって救われる話もあり、でもやっぱりメンタルを削られる(笑)
個人的にはサチがちゃんと…というか、まあ其れ相応の生活を営んでいたことが驚き。
そこが描かれていたことにびっくりしたけど、やや出オチ。
ハンコ屋の親子を翻弄した女の正体が明かされないままだったのも気になる。
この二つは性的倒錯が特に色濃く描かれていて、ちょっとげんなり。
あとはこの作者って女の人の表現あんまりうまくないな、と思った。
色白黒髪、どの登場人物もそんな印象しか残らない。
昔から色の白いの七難隠すというし、黄色人種のコンプレックスみたいなものかー。
一気に読めるしそこそこうまくできてるけど、道尾さんの作品にしてはそんなに面白くない、かな。
時間を潰すのにはいい。気持ちが落ちてる時は読んでもいい気分しないだろうけど。
2013年12月10日
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痺れる (光文社文庫 ぬ 1-1)
- 沼田まほかる
- 光文社 / 2012年8月8日発売
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久々に読書欲がわき、短編をさくさくっと読みたくて購入した初まほかるさん。
変わったハンドルが災いして、なんとなく手に取れずにいた作家さんですが…
気持ち悪いのが読みたくて買ったけど、よくもまあこんなにも人間のおぞましさを短い中に凝縮させたものだ、と(笑)
不思議と心に残らないんだけど、読後感の悪さは望んだ通りでした。
登場人物の性別、年齢が自分と近いものが多くて、共感できたり、逆になおさら嫌悪したり。
あとがきを読んだらこの方のストーリーは大体こういうかんじらしく、話題になったあれやこれやを順次手にしたくなりました。
ただし読後感の悪いものを欲してる時だけ、かなー。
2013年12月6日
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空中ブランコ (文春文庫 お 38-2)
- 奥田英朗
- 文藝春秋 / 2008年1月10日発売
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ほぼ1年ぶりに再会した伊良部先生。
相変わらず生理的にちょっと無理でぶっ飛んでて、でも前作のように話数を重ねていくうちに親しみすらわいてくる不思議な精神科医。
訪れる患者はその奇妙な存在に落胆し、しかし引き寄せられ、最終的には癒しも得てしまい、なんだかんだで精神のおりから解放されていく。
あー、わたしもこの先生のお世話になりたい(笑)
今回もサクサク読めて、最後の一作「女流作家」ではまさかの…
これは伏せておこう。
まさかこの作品でこんな?っていう、そんな自分にびっくりして欲しいので。
しかし、このシリーズに出てくるほとんどの患者は強迫性障害なんですよね。
周りに実際2人ほどいたので、できるものなら伊良部先生のとこに送りつけてやりたいなあ。
2013年12月6日