失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫 134-1)
- KADOKAWA (2000年12月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044253011
感想・レビュー・書評
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14歳の冬休み、わたしはいなくなった―。大金持ちのひとり娘ナオはママハハとの大喧嘩のすえ、衝動的に家出! その失踪先は…となりの建物!! こっそりと家族の大騒ぎを監視していたナオだったが、事態は思わぬ方向に転がって…!? 心からやすらげる場所を求める果敢で無敵な女の子の物語。その他うまく生きられない「僕」とやさしい幽霊の切ない一瞬、「しあわせは子猫のかたち」を収録。きみが抱える痛みに、そっと触れます。
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女子中学生の冬休みの逃避劇。
肉親に死なれ、家庭で疎外感を感じる思春期の心情が、ポップに描かれる。
期待していた切なさは、少し陰を潜めているかなあ。
しかし心温まる青春小説だった。
誰も死なないミステリーというのも、時にはよいね。
オイラも家族への優しさ、足りてるかな?
併録の「しあわせは子猫のかたち」はどこかで読んだことがあるなあと思ったら、「失われる物語」にも収録されていたんですね。
この物語は切なくも暖かく、優しい気持ちになれる一編です。 -
小さな女王さまの主人公のワガママが可愛い^^
目に浮かぶような、小さいけど心地よい空間とか、意外な展開がまたイイ!
収録されてる「しあわせは子猫のかたち」は切ないけど、でも心の繋がりを感じることができる。 -
子猫がいいね。
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主役の女の子が乙一の中で珍しい感じの子だった。
そしてまさかの大どんでん返し。 -
他の作品が「静」なのに対し、表題作は「動」な印象を受けた。 それは語り手で主人公の少女の性格設定に因るところが大きい。
生意気で変な行動力があり、年の割に賢くて少し腹黒いタイプ。彼女の性格や振る舞いには 最初こそ面食らったが、読んでいるうちにその魅力に惹かれていった。特に独特の言い回しが面白くて、何度か笑ってしまった。
あと、どんなに賢くて自分ではいっぱしの大人のつもりでも、やっぱり子供なんだよな。 その辺りも微笑ましかった。
どの作品もちょっとした仕掛けがしてあって、最後に明かされる作りになっているのも楽しかった。
"白"乙一なら読めると分かったので、今度また別作品を手に取ってみよう。 -
ほっこり読んでいたら、最後にどんでん返しがあって面白かった。
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失踪というか、疾走?w
気持ちよく読めて、なんかほっこりする。
乙一さんのダークな世界を期待して買ったので読んだ当初は肩透かしをくらいましたが、温かい話が欲しい時には読み返したくなる、そんな短編集です。 -
軽く読めておもしろい。
読書習慣のない人にもお勧め。