野村再生工場 ――叱り方、褒め方、教え方 (角川oneテーマ21 A 86)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047101517

感想・レビュー・書評

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  • 60野村再生工場
    ・ピッチャーはなぜ変化球を投げる必要がある?
    プロが投げるボールには一球一球根拠がなくてはいけない→スライダーを生かすためにシュートをマスターする必要がある
    ・欲から入って欲から離れる
    ・満足→妥協→自己限定は、成長の敵:楽しむFUNではなく、ENJOY

    ・何かに限界を感じたり、行き詰まったりした時に読む本


    満足→妥協→限定は再生の最大の敵

    人は、無視、賞賛、非難の段階で試される

  • タイトルの通りのことを、事細かく(そこまで書いてしまっていのか)っていうくらい書いている当書。

    楽天の監督をしていた頃の山崎とのやりとりや(互いに嫌っていたらしいが意外にそうでもなかった)、監督を歴任した阪神やヤクルトでのエピソード。
    あの場面の選手との会話などこと細かく書いている。
    ヤクルトvs西武の日本シリーズで満塁ホームランを打った杉浦亨が、その後の試合でまた満塁の場面が来る。そこで力んだのか、いただきと思ったのかちょっとした欲で凡打になってしまい、日本一にもなれなかった。
    楽天磯部に対しての見方も、マスコミだけ伝わるイメージとは違った。元近鉄出身の選手はチームのためというより個人成績主義な人が多かったとか。だから楽天はすぐには強くならなかった。など。

    キャッチーをしている時の打者との駆け引きとかも聞けて、非常に興味深いものがあった。

    指導者は選手を好き嫌いで判断してはならない。一切の先入観を排しどの選手が組織に有用かという観点から判断すべきである。

    ためになる話ばかりでした。

  • 「生徒を「観察」する」

    <マイ五ツ星>

    指導者バイブル:★★★★★

    <内容>-ウラ表紙より
    テーマ:人間再生術
    「失敗」と書いて「せいちょう」と読む
    >目標を自ら考えさせる
    >欲から入って欲から離れる
    >人は無視・賞賛・非難の段階で試される
    >満足→妥協→限定は再生の最大の敵
    >再生の極意は「気づき」にあり
    >絶対に結果論で叱らない

    <お気に入り>
    力があるのに引退せざるをえなかった選手は、指導者の怠慢の犠牲者
     →そのためによく選手(俺の場合は生徒)を観察することが大事。

    <寸評>
    名将・野村克也監督の再生術。
    ID野球と言われ、データ重視の印象の強いノムさんだが、彼がいかに人間的成長を大事にしているかがわかる。

    現チーム楽天のリーダー山崎とのやりとりは面白い。見た目が不良っぽい山崎に対して、初めは不真面目で周囲に悪影響を及ぼすと思っていたが、大きな誤解だったと。正義感が強く、後輩を叱れる山崎を「真のリーダー」と称えている。
    山崎も「技術だけでなく人間性まで考えてくれる監督は初めて」と言い、「野村監督を胴上げしたい!」と言っているそうな。

    現代はともすると選手を持ち上げて気分良くさせる監督が多い中、本当に成長させるためには、選手個々の本質を見極めるべくよく観察し、よりよく導かねばならない、それが監督の役割と断言する。

    「観察」し、「気づき」を与えることの重要性。フィールドは違えど同じ指導者として、非常に勉強させられた一冊。

  • プロ野球に限らず、スポーツ選手から我々は学ぶべきところが多い。
    何を考え(気づき)、どう行動し、どのような結果を残したか。それがスポーツはとてもよく見えるからなのかもしれない。
    本書から、人生観や考え方のヒントを得ると同時に、底辺からのすたーとだったノムさん自身のお話は、我々に希望を与えてくれる。

  • 人の上に立つことになったら読みたい本。環境を作っていくのが大切だと気付かされた。

  • 野村監督が名将と言われる所以がわかった。
    選手にはなるべく教えず、考えさせること。
    疑問が生まれるように仕向け、自ら教えを乞いにくるようになるとスポンジが水を吸い込むように吸収するとあり、なるほど!と思いました。
    「考え方が変われば行動が変わる」、「プロフェッショナルのプロはプロセスのプロ」「再生とはよく観察し気づかせること」など刺さる言葉がいくつもありました。
    時々読み返していきたい。

  • 新書

  • 読みやすい

  • 頭を使って行動しろということ。
    人には傾向や癖が必ずあり、それを把握して対策を打てば上手くいく。
    何も考えずに行動するから上手くいかない。相手をじっくり観察することに時間を注ぐ。

  • 野球は考えるスポーツか~もっと早くこの本に出会えていたら野球部でレギュラーに慣れてたかもな~(笑)
    でもこの本は野球だけでなく社会で生きていく糧となる本だと思った。
    努力するときはやみくもに努力をするのではなく、自分には何が足りないのか考え、回りの意見に耳を傾け、やるべきことを実行に移す。
    情報を収集・判断・分析をするなど努力の仕方を教わりました。さすが野村監督‼

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著者プロフィール

京都府立峰山高校を卒業し、1954年にテスト生として南海ホークスに入団。3年目の1956年からレギュラーに定着すると、現役27年間にわたり球界を代表する捕手として活躍。歴代2位の通算657本塁打、戦後初の三冠王などその強打で数々の記録を打ち立て、 不動の正捕手として南海の黄金時代を支えた。また、70年の南海でのプレイングマネージャー就任以降、延べ4球団で監督を歴任。他球団で挫折した選手を見事に立ち直らせ、チームの中心選手に育て上げる手腕は、「野村再生工場」と呼ばれ、 ヤクルトでは「ID野球」で黄金期を築き、楽天では球団初のクライマックスシリーズ出場を果たすなど輝かしい功績を残した。現在は野球解説者としても活躍。

「2016年 『最強の組織をつくる 野村メソッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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