“文学少女”と恋する挿話集4 (ファミ通文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047269606

作品紹介・あらすじ

「心葉先輩、大発見ですー!」文芸部に飛び込んできた菜乃の"発見"とは?『"文学少女"見習いの、発見。』、部屋にいつの間にか置かれていた薔薇の模様の指輪。これは誰かから遠子へのプロポーズ!?謎を探る遠子とそれに振り回される心葉だったが…『"文学少女"と騒がしい恋人たち』ほか、甘くほろ苦いエピソードが満載!美羽、ななせ、遠子の"その後"を描いた書き下ろしも収録の、物語を食べちゃうくらい愛する"文学少女"の恋する挿話集第4弾。

感想・レビュー・書評

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  • ななせのコールが、やっと届きそうでよかった。それに、遠子の甘酒や、シューが膨らんだ時の笑顔が、すっきり甘くて美味しい。

  • 「心葉先輩、大発見です〜〜!」文芸部に飛び込んできた菜乃の“発見“とは?『“文学少女“見習いの、発見。』、部室にいつの間にか置かれていた薔薇の模様の指輪。これは誰かから遠子へのプロポーズ!? 謎を探る遠子とそれに振り回される心葉だったが……『“文学少女“と騒がしい恋人たち』ほか、甘くほろ苦いエピソードが満載! 美羽、ななせ、遠子の“その後"を描いた書き下ろしも収録の、物語を食べちゃうくらい愛する“文学少女“の恋する挿話集第4弾!!

  • 挿話集④でラスト。
    短編いっぱい。

    [見習いの、発見]
    お題は前にも出てきた銀河鉄道の夜。
    物語は寂しい別れの話ではなく、ジョバンニのことを心配したカムパネルラが最後に会いに来て「もう一人でも大丈夫、いつでも空から見守っているよ」と伝えるための物語だった、という発見。
    コノハにとって銀河鉄道の夜は色々あった分、菜乃の言葉は心に響いたんじゃないかな。

    [物思う公達]
    はじめの文化祭で、コノハくんが遠子先輩に嫉妬する話。

    [おやつ『かもめのジョナサン』]
    ぴょんぴょん跳ねる遠子先輩の話。

    [幸福な子供]
    トラウマを克服していないとき、ふとしたきっかけで不登校になりかけて遠子先輩に救われた話。
    このときの遠子先輩の気持ちをもう少し詳しく知りたい。

    [騒がしい恋人たち]
    文芸部に置かれた遠子先輩の薬指にぴったりな指輪の話。

    [アトリエの内緒話]
    遠子先輩の恋愛相談。
    預けた指輪は結局取りに行ったのかな。

    [不機嫌な私と檸檬の君]
    お題は檸檬。
    読んだことないのにやけに情景が浮かぶと思ったら、ホルモーで出てきてたやつだったかな。

    内容は中学生になったコノハの妹マイカの話。
    まだまだおこちゃまながら恋愛を意識するように成長してまして。

    [<<それぞれの想い>>美羽]
    美羽のワガママは健在に、芥川くんと変わらずの関係を続けられているようで微笑ましい。

    [<<それぞれの想い>>ななせ]
    ななせと天使であるオカとの関係。
    社会人になってコノハへの想いにケリを付けて、夕歌ではなく、オカと接点を持ち始めていくお話。
    続きが気になる。

    [<<それぞれの想い>>蛍]
    扉絵だと名字と名前が結びつかなくて誰かと思った。
    麻貴先輩と結婚した黒崎との子供。

    麻貴先輩と黒崎は何を思って子供に『蛍』と名付けたのだろうね。

    亡くなった人を想い、自分は愛されていたのだと再確認する静かに温かいお話でした。

    [おやつ『桜の森の満開の下』]
    気持ちというか、遠子先輩がコノハをお花見に誘う話。

    [シュークリームの秘密]
    コノハの家に訪問するためにシュークリームづくりに奮闘する話。
    微笑ましいし、それを横で見れる流人が羨ましい。

    [おやつ『百年後』]
    文学少女はずっと恋をしていましたとさ。

    [あとがき]
    うう、先の展開をポロッと出すのではなく、本にして出してほしい!
    Noteに書いてあった3篇は読みましたけども!

  •  本編の後日談、同日談がない交ぜとなった短編・掌編集13篇。

     菜乃の能天気な無邪気さや明るさが、美羽喪失後に彼を支えた遠子にも去られ、孤独な殻に閉じこもりがちな心葉を解放した。これを銀河鉄道の夜に擬して描写する菜乃編。
     そして、遠子の秘めたる想い(とはいえ、感情がジャジャ漏れで気づいていないのは鈍い心葉と、恋に盲目だったななせだけかも)を綴る各短編。美羽とななせ、心葉の学生時代を彩り、彼と袂を別った2人の少女の後日談。
     何れも、未来を見つめつつ彼女を支える人と不器用ながら時を紡いでいく心映えの美に心惹かれる佳編。

  • ★★★★ 4 短編集その4。遠子先輩の心葉に対する本当の気持ちが中心となる短編集。それでも一番読んでいていいなと思ったのは美羽とななせの短編。美羽は何だかんだで芥川君に素直になれない部分が読んでいて可愛いなと思ったし、ななせは今度こそ報われてほしいなと思う。”文学少女”シリーズは本編の展開がすごくエキセントリックで一冊読むごとに疲れを感じながら読んでいたので、こういう風に軽く読める短編集は有り難いかな。後は文学少女見習いと半熟作家。引き続き読んでいきたいと思う。

  • その後の話

    銀河鉄道の夜
    源氏物語
    ばらとゆびわ
    檸檬
    たけくらべ

    嵐が丘
    桜の森の満開の下

  • まず、この本を手に取った時この表紙の子は誰なんだと思いました。
    読み進めていくにつれ誰だか分かりました。
    昔はこんな感じだったのか、すごく変わったなと感じました。
    今作は美羽やななせ、遠子先輩のその後が書かれてました。
    心葉くんの妹、舞花ちゃんのお話はなんだかほろ苦い感じでした。
    こうやって人間成長していくんだろなーと思いました。

  • 1~3の表紙はわかってもこの最後の表紙がだれだかわかんなかった

    このこか!

  • シリーズ番外編第4弾。

    今回は、本編にも時折名前が出てきた心葉の妹の舞花が主役を務める短編が収録されています。そのほか、「それぞれの想い」と題された3つの章では、美羽と一詩、ななせと臣くん、そして麻貴の娘の姫倉蛍の成長を、見ることができます。

  • キャラクターのその後が明るくていい感じ。
    『檸檬』が好き。

  • 美羽とななせのその後、
    そして舞歌のお話が印象深かった。

    あー…文学少女シリーズも残すところ、あと一冊か…。

  • 短篇集。
    舞花ちゃんの話が甘酸っぱくていいなぁ。本人が意識してないところでいい表情してるとか指摘されてパニック起こしちゃうのが思春期っぽい。出来れば大西くんへフォローを入れて欲しかったけど、それがないのが読み物として余韻が残って良かったと思う。
    麻貴先輩の話も好きかな。ちょっとしんみりしてみたり。
    琴吹さんはそろそろ幸せになって欲しいので、このチャンスをものにして欲しいですね。

  • 挿話集もおもしろくて、本当流石!

  • 表紙の女の子だれ?! と思いましたが
    中のイラストを見て納得。
    肩まで、という印象の方が強かったから…だと。

    最初の話は、見習いさんを1冊でも読んでいないと
    誰これ? 状態。
    もしや3冊読んでいないと分からない!? と思ったのですが
    そうでもなかったです。
    あの人のお怒り発言によって、見習いはそのうち攻撃される、という
    程度のネタばれくらい?

    ツンデレ少女の未来も、一番最初の『彼氏』よりは
    かなり救いがありそうですし…幸せがっちりつかんで下さい。
    そして妹!
    ブラコンだろうと何だろうと、良い選択をしてると思いますよ!
    しかしあれを周囲の男どもと比べると、それはそれで…。
    レモン味になってしまった初恋?
    可愛いなぁと思ってしまった状態です。

    しかし…しかししかし。
    携帯も使えなかったとは…それは何を目指そうとも
    今は持っている事が前提ですから…きつい、かと。

  • バラエティに富んでいて楽しく読めました。心葉の妹の舞花の話が入っていたのにビックリ。
    琴吹さんが今回の話でようやく報われた気がします(^^;
    後は、芥川くんと美羽の話がお互い不器用ながらも少しずつ距離が縮まっていく感じが微笑ましくてよかったです。

  • "文学少女"短編集第4巻。今回も様々なキャラを主役にしたエピソードが盛りだくさん。心葉君の妹舞花ちゃんの初恋?を描いた「不機嫌な私と檸檬の君」や、うぶな遠子先輩の姿を拝める、指輪を発端としたドタバタエピソードの「"文学少女"と騒がしい恋人たち」がお気に入り。ななせちゃんには次こそ幸せになってほしいです、天使頑張れ!

  • 私はななせちゃんが女の子キャラの中で一番好きだったから、彼女が幸せになりそうな気配のある天使(臣くん)とのエピーソードをもっといっぱいやってくれたらよかったのにって思いました。
    心葉の妹の舞花ちゃんとか本当に脇役だったキャラクターたちがしっかりと動き出すのが良かったです。こんな風にちょこっとしか出てこないキャラクターがモブで終わらない物語好きだな。

  • やっぱり菜乃と遠子は似てるんだなぁ。

    〈それぞれの思い〉が特に良かった。
    中でも『蛍』が一番好き。蛍も複雑だけど、黒崎も複雑だよね。どんな気持ちだったんだろう。

    『百年後』もすごく良い。『スノーグース』の設楽さんが、また登場するとは。

    あと、やっぱり心葉は天然タラシ!

  • 「心葉先輩、大発見ですー!」文芸部に飛び込んできた菜乃の“発見”とは?『“文学少女”見習いの、発見。』、部屋にいつの間にか置かれていた薔薇の模様の指輪。これは誰かから遠子へのプロポーズ!?謎を探る遠子とそれに振り回される心葉だったが……『“文学少女”と騒がしい恋人たち』ほか、甘くほろ苦いエピソードが満載!美羽、ななせ、遠子の“その後”を描いた書き下ろしも収録の、物語を食べちゃうくらい愛する“文学少女”の恋する挿話集第4弾。

  • 甘甘の短編集。第一話は花乃の成長。後に図書館の司書となり、文学少年を作家の道へと進む彼女の感性が磨かれた一瞬でした。ナデナデしてもらって良かったですね。
    第二章は嫉妬する心葉は…この当時はあり得ないのでは…藤の君が女!っていうオチには、私もすっかり騙されました。フォークダンスのシーン、甘甘でしたね。
    文学少女と幸福な子供:引きこもりになりかけた心葉をやっぱり遠子さんが救い出すお話。「おやつ」は井上ミウの短編として使えるクオリティだったのでしょうね。
    文学少女と騒がしい恋人達:今までの話のなかでも超甘甘。取り乱して嫉妬に狂う心葉、先生の甘い思い出、そして、遠子さんの薬指に指輪をはめてしまう心葉!遠子さん、このころになると自分を抑えきれなくなって、心葉と距離をおきはじめたんですね。
    不機嫌は私と檸檬の君;口から出任せから生まれた淡い恋心。形になる前に消えてしまいました。この後の展開では、兄妹の世界に遠子さんが入って来ます。舞花ちゃん、遠子さんに甘えまくるでしょうね。「遠子お姉様」と舞花に呼ばれて照れる遠子さんも見てみたかったです。
    それぞれの思い:現実の美羽をひっぱったことは最初?でしたが、彼女も幸せになっていくことで、心葉も吹っ切れる部分もありますから、外電としては大事ですね。でもレッドバトラーみたいな男は普通いませんから、一詩いつまで持つんでしょう?
    七瀬と蛍のお話は外伝らしくほのぼのしていてこちらも幸せのお裾分けを頂きました。
    文学少女の気持ち:こちらは甘甘3題。どーしてこの二人に七瀬や美羽や菜乃がつけいることができたでしょうか?読みたかった「文学少女」が発売された時の遠子さんが読めて嬉しかったです。高校生の時から、井上心葉は遠子さんの作家で、遠子は井上ミウの編集者でした。そして心葉は、遠子さんの気持ちに答えて作家になった。作品の質と売上をみれば、彼が作家として独り立ちしていくのは明らか。遠子さん、自分も井上ミウの編集者になるぞ!と心に決めて、パソコンと格闘し始めたのでしょう。そして自分も編集者として独り立ちしてからじゃないと心葉には会いに行かない!と決めたのでしょう。
    これを読む前に最終巻をよんでしまいましたが、その順番でむしろ良かったような気もします。

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著者プロフィール

合唱王国福島出身。春の夕暮れに生まれる。幼いころから読むこと、書くこと、眠ることが大好きで、作家を目指す。作品に「文学少女」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズ、『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』(いずれもファミ通文庫)などがある。

「2021年 『世々と海くんの図書館デート(5) 春めくきつねは、つりばしにゆられて、あのこに会いにゆきます。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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