- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048735599
感想・レビュー・書評
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長編にしては、短い、数日の間の出来事を、濃密に描いたお話。
幕末の江戸に暮らす、小さな神社ののんきな跡取り息子、弓月は、あまり当たらないが夢告げといって、夢で占いをすることができる。ある日、突然大きな神社の神官が訪ねてきて、夢告げを依頼したことから、得体の知れない出来事に巻き込まれて行く。
のんきな主人公が、逼迫した事態に真剣にならざるを得ない、という構図は、「しゃばけ」シリーズを思い出させる。
真面目な弟との対比もよくあるが、ほほえましい。
幕末の不穏な空気、狂気と、主人公の体を蝕む夢告げの力、両方の不安と緊張にドキドキしながら、あっという間に読み切ってしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ただ、夢占いが出来る神官の話だと思ったのだが、殺人事件や隠し子騒動、あげくには政治がらみの紛争へと巻き込まれていく。なんとも以外な話でした。しかし、歴史小説に慣れてないので、名前がいきなり変わる(弓月のことを禰宜と書いたり、彰彦は権宮司とか)のにあたふた。前述した川上さんのように読み慣れないとだめだな。。
それでも十分楽しく読めた。歴史推理小説のようでとてもよかった。 -
シリーズものでは無い新しい作品。夢告げができる若い宮司が主人公。落としどころが良かった。
時代の過渡期、それぞれ自分たちはどうしたいのか、信念に基づき行動する人びとが暴走する中「夢告げ」が告げる現実、未来を見せられどうするのか。 -
神官兄弟の話。夢を告げる事の出来る兄と、それを支えるしっかりした弟。いつも大した夢告げは出来ていなかったのに、その才能を見いられて、本当の跡取りを探すことになる。人間の欲望みたいなものがはたらき、うまく結論を導き出せるのか・・・・、と思いながら読みました。
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面白かった。最初はほのぼのしたファンタジー系のお話かと思ってましたが、複雑に思惑が絡んで最後には時代が変わる時の混乱にまで繋がって、一気に読んでしまいました。
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ニューヒーロー登場?
弱々しいキャラクターは畠中氏の時代物のお得意でしょうか?
一応、完結した感はありますが、このまま続いてくれたら楽しいなぁと思っています。 -
2014.12.6
文庫版のかわい〜表紙に騙されました
夢告の出来る "かわい〜幼い神使いの妖?兄弟"が繰り広げるほのぼの楽しい話だと思ってたら、主人公の能天気さで緩和されてるけど、めっさサスペンスだったよ!
夢告 苦しいよ〜
お兄ちゃん 頑張ります!! -
神官兄弟の兄は夢占いをする。大店の一人息子の行方を占ったことから事件に巻き込まれ・・・幕末の世相も反映して物語は展開していく。
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今まで私が読んできた、畠中恵さんの著作の中で、今作が一番緊迫していた気がする。
江戸から明治へ変わろうとする時代。多分武士も町人も関係なく、この話のように時代の流れに巻き込まれていったんだろうなぁ。