エクサバイト

著者 :
  • 角川書店
3.23
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本棚登録 : 233
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738224

作品紹介・あらすじ

次世代メディア"ユニット"によって、一躍、時代の寵児となった映像プロデューサー・ナカジ。彼に持ちかけられた新ビジネスは、歴史を一変させてしまうような壮大なプロジェクトだった。だがそこには、恐るべき罠が待ち受けていた…。服部真澄の真骨頂、最先端情報小説の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 随分、昔に読んだ。科学技術の行末を風刺したような話だった。当時は、そんなことができれば、便利と思ったくらいだった。いま、ハードディスクは、テラバイトが普通になってる。これから何年で本作に近づくか、ちょっと楽しみ。
    ただ、思い出は鮮明に覚えているより、ぼんやりしているほうがいいと思う。思い出が楽しいことが多いのは、苦しい事を忘れているから。こんな事が可能になったら、思い出はただの記録になってしまう。

  • 自分の記録を後世に残したくはない。
    死ぬときには黒歴史を消去したい。
    「歴史を作る」ことに我も我もと希望者が殺到するのか。
    国家的陰謀はあり得そう。エシュロンとか。
    自分の胎盤を使ったアンチエイジングや整形、クローンによる若返り。蛇足。話の筋がそれた。
    主人公も母親と同じことしているし。

  • つかみがうまい小説だと思った。プロローグでぐっと引き込まれる。眼球だけが動かせる意識のある寝たきりの老人。周りの人は植物状態だと思い込んでいる。ありあまる時間。これからどうなるのだろう。
    2025年、記録媒体の小型化により情報の先進国では、頭部の前面に1カラット大のカメラを装着する人が増え、画像データは体内に埋め込まれた端末に記録されていく。耳にも音声の振動を拾うための機器が挿入される。これらの機器はヴィジブル・ユニットと呼ばれた。これを利用した番組のプロデューサーのナカジ(鈴木央児)が主人公。そのナカジの前にエクサバイト商會のローレン・リナ・バーク会長が現れ、ヴィジブル・ユニットを利用した世界史の編纂という壮大なビジネスプランを提示する。
    一方、ヴィジブル・ユニットのメーカー、グラフィコムは国防省との関係が取り沙汰されているデルリンクをその前身とし、ヴィジブル・ユニットの真の目的はという話が一方で明らかになってくる。プロローグとの関係が明かされないまま物語はドンドン進みストーリーに引き込まれる。

  • 車にドライブレコーダーが付いただけでも、嫌だったのに

    こんな時代が来たら、

    アタマおかしくなりそう

  • 残念ながら文も内容も好みではない。あとテクノロジ知らない感が耐えられず

  • 図書館より。
    目にしたものをすべて記録できるユニットが普及した近未来の小説。

    世界観の説明部分はこんな未来もあるのかなと興味深く読めましたが、何分ボリュームがあるので、話が動き出すのが遅いなあと感じてしまいました。

    後半から話は一気に動き出しかなり壮大な話へとなっていきます。これはすごい話になりそうだ、と思ったのですが、話が終息していくとともに期待していたより尻すぼみになってしまった気がします。せっかく大きく広げた風呂敷をあわてて小ぢんまりと畳んでしまったような気がしました。

    発想がとても面白かったので後半の壮大な計画をもっと煮詰めて読ませてほしかったな、と思いました。

  • 目に映ったもの全てを常に保存しておけるデバイスを、誰もが着けている近未来の話。そのデバイスでの歴史を作る大それた商売をからめて、なにやら複雑な展開があるものの、わりと小さくまとまった、そんな話。

  • 読了。アニメ化するとイケルかも…

  • 近未来、自分の記録を残していく機械の話。
    15テラバイトで全部収まるみたいな設定。

  • 現在とあまりに地続きすぎて 近未来のワクワク感がない
    前半は世界観の説明文が多すぎ ある程度は必要だろうが
    もうちょっと筋に練り込んでくれればな
    伏線部分がバレバレなので 後半の種明かしも とくに

    著者が描く2025年には いまだブローニーフィルムが生産されているようで これだけはうれしい限り

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。95年に刊行したデビュー作『龍の契り』が大きな話題となる。’97年『鷲の驕り』で吉川英治文学新人賞を受賞。以後、豊富な取材と情報量を活かしたスケールの大きな作品を発表し続けている。他の著書に『KATANA』『ポジ・スパイラル』『エクサバイト』「清談 佛々堂先生」シリーズ、『天の方舟』『深海のアトム』『夢窓』などがある。

「2020年 『令和版 全訳小説 伊勢物語 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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