戦友の恋

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739900

感想・レビュー・書評

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  • タイトルといまいち噛み合ってないような?
    表題作のタイトルだからかもしれないけど

    読後感は良し
    文章も読みやすい

  • 漫画原作者の佐紀と編集者の玖美子。
    ゼロから二人三脚で仕事。
    玖美子の死。
    長い喪中。


    ほどけるとけるの風呂屋の女子高生と変なおばさんも出てくる。
    てか、変なおばさんが佐紀さんだった。

  • この筆者の作品は初めて。共感できることが多かった。そしたらやっぱ同世代。前作があるらしいので探してみよう。

  • 残された者は、それでも生きなければならない。

    「ここにいたら、何て言うかな。」と半ば妄想しながら、ただ、失ったものの大きさもわからずにぼんやりと過ぎる毎日。
    佐紀の痛みは佐紀にしかわからないけど、佐紀と同様に痛みを抱えた人たちもいて、皆、それぞれにどうにか折り合いをつけて生きている。

    えらいことでもなくて、必死だったり、漫然とだったり。
    でも、いつか、喪は明ける。

  • 漫画原作者の佐紀がヒロインの6編からなる連作短編集です。しみじみと染みてくる良さがありました。表題作の「戦友の恋」が良かったです。大島真寿美さんの本は何冊も読んでいますがどんどん良い作品になっていく気がします。

  • ごめん。いい恋だった、って、あの時認めてあげなくて、ごめん。

    帯に書かれていたこの言葉に惹かれた。
    主人公がその恋に対して肯定的じゃなかった。肯定的になれない理由があった。
    認めてあげなくて、ごめん。って事は、認めなかった事でその恋か主人公とその相手との間に何らかの影響があった。
    そして、改めてそんな事言うって事は、今またその恋か二人の関係の岐路に立っている。
    帯の文章から色々思いを巡らせたのに、全然違った。

    でも、簡単に「友達」とか「親友」とか言わないのが気に入った。
    型にはめない。それほど二人の関係は特別だったんだな。

  • ほどけるとけるの佐紀さんと美和ちゃんがでてきます。
    ゆるやかでみずみずしい文体がとてもここちよいです。

  • いいときも悪いときもあって、そういういろいろを越えて生きてる。
    当たり前だけど、そういうこと。
    そうやって生きてきた自分の今までを、じんわりいとおしく思えるような本。

    こうやってゆるく強く、自分のことも他人のことも精一杯信じて生きていたい。

  • きれいな表紙がとてもいいと思いました。結構話題になってた本だと思っていたけど、たなぞうでは感想文少ないですね。「戦友」を失った喪失感とその恋を一冊描いているのかと思っていたら表題作がその話で、後はそれからが描かれていました。だから、想像していたよりは軽やかで、明るさのある本でした。

  • 友達じゃなくて,戦友という二人の関係がいい。
    佐紀の「歳を重ねていくこと」感が,肩に力を入れすぎずに語られている様子がいい。
    長いながい喪がじわじわと明けていって,佐紀がラストシーンの場所で見たのは,景色はもちろんだけど,これから続いていく人生の,あたらしい潮目の始まりなのかなあと思った。

    読み終わってから,そういえばこの人達どこかで見たことある,と思ったら,「ほどけるとける」の登場人物で,ああ,それでか,と合点しました。

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著者プロフィール

1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞し同年『宙の家』で単行本デビュー。『三人姉妹』は2009年上半期本の雑誌ベスト2、2011年10月より『ビターシュガー』がNHKにて連続ドラマ化、2012年『ピエタ』で本屋大賞第3位。主な著作に『水の繭』『チョコリエッタ』『やがて目覚めない朝が来る』『戦友の恋』『空に牡丹』『ツタよ、ツタ』など。2019年『妹背山婦女庭 魂結び』で直木賞を受賞。

「2021年 『モモコとうさぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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