北の舞姫 芙蓉千里II

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740685

感想・レビュー・書評

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  • 続編 異国の地で芸と舞に生きるフミの遊郭解散後の生き様 穢れと逞しさと女の生への強さは流石の須賀氏作品 生き汚さも執着も全部曝け出して己の舞と向き合うのは前作以上の魅力だった

  • 日本からハルピンに渡り
    売れっ子の芸妓となり
    『芙蓉』と呼ばれるまでになった
    日本人の少女フミ

    舞の道を極めるも
    満たされない思いに苦悩する

    1918年
    ロシア革命、シベリア派兵、
    馬賊、亡命貴族など、
    政治や歴史に深くかかわりながら
    生き抜くフミの物語


    生きることの力強さ感じます

  • 『芙蓉千里』の?

    前のを読んでいたので読んだけど、前作とは趣が違う。
    前作の主人公はまだ成長途中で、少女の成長譚としてわくわくしたのだけど、
    今回は内面を描くことが多かったかも。
    ロシア革命前後の世界史が嫌いな人はツライです。


    ?はないのか?
    ?があったらどっちかの男がこてんぱにやられると思う。

  • 舞において天性の才能を持ったフミが、壁にぶつかり乗り越え、自らの人生を切り拓いていく。
    舞うことを選ぶか、自分が自分である生き方を選ぶか。才能があるがゆえの苦悩だったにちがいない。
    "人を救うたびに、自分は失っていかなきゃならない"というウメの言葉が、すべてを物語っている。何かに取り組むということは、才能はあろうがなかろうが、苦しむものだということを。

  • 『芙蓉千里』の続編。1918~20年頃のハルビンを舞台に、芸妓のフミが生き抜く話。育った遊郭が解散したのち、文字通り自分の技量だけで道を切り開くフミが以前にもましてたくましい。
    前作よりも舞に重点を置き、踊り手としてのフミのアイデンティティに深く立ち入っていて、話としてどう落とすのかと思っていたら意外なオチだったので驚いた。フミらしいといえばフミらしい。
    もしかしたらまだ続くの?的な終わり方だったけど、続くのかなあ。

  • これ、続くんだよね?
    ここで終わりな訳はないはず。
    どうやら『女神伝』並みのボリュームになってきそうな気がします。
    フミとカリエも性格似てそうだし。

  • 女郎屋「酔芙蓉」はなくなってしまったが、哈爾濱で名を馳せる芸妓となったフミ。しかし己の舞に迷いを持ったフミは、やがてどん底へと突き落とされる。

    一巻に引き続き。

    まさに「芙蓉千里」でどんだけ移動するんだ、というくらい北の大地を駆け抜けてました。軍人相手に啖呵を切るところとか、格好良かった。
    あまりにも痛々しい場面もあったけれど、舞の切々とした描写、雪景色、フミの芯の強さにぐいぐい引き込まれた。時代背景もあいまって壮大で面白い。続きが気になるなー。

  •  そう来たか。
     「続く」でいいんだよね?(確認した。続くでよかった)
     ケータイ小説から本の形態に直すとなると、相当な書き直しが発生して居そう。作者さんのblogを見るだに、エピソードの整頓も多そうだし、ある意味別物になってるのかな。sari-sari読んでみたい。

     前冊から考えると、想像のしないところにきているなぁ。
     少女漫画のヒロイン的立ち位置にいるのが驚きだったけど、そういえばそうだっけ。

     何はともあれ、この作者さんの話はいつも予想しないところにつれてきてくれるので楽しい。
     ヒロインの業が深くて面白い。第三部が楽しみ。

  • 1巻では、切なく翻弄という面もあったけれど、
    この巻では、自分自身で選択し、その結果を甘んじて受け、
    それでも、やはり自分で進む、といったフミでした。
    3巻あるかわからず読了で、どきどき。続きがあると知って、やきもき。。
    なかなかいいメンズも揃ってきて…さながらはいからさんが通る状態です…!

  • 芙蓉千里二巻。生き方を貫き通すのがかっこいいと思っていたけど、目の前に精一杯取り組み、そして進化していけばよいと、経験を捨てることで大きなものを得られるとわかる。
    自分と相手のために別れるってできるかなあ。怖くて神頼みしてしまう。すべて望み通りにいきますようにと。
    中途半端でもそれを精一杯やればきっと道がひらくチャンスを得られる、と思いたい。
    女の生きざまが美しいと思う本。

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著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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