独創短編シリーズ 野崎まど劇場 (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.81
  • (58)
  • (92)
  • (61)
  • (13)
  • (5)
本棚登録 : 789
感想 : 83
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048910996

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本編はもちろんあとがきやカバー裏にいたるまで、シュール&ユーモアあふれる短編集。こんなに笑える本に出会えたのは久しぶりでここ最近では1番の当たりかと。
    イラストや記号の使い方、没ネタまでのせてしまうその発想とセンスに驚かされる。
    個人的には魔王やラーメン戦争の話が好み。

  • コントの台本のような。だがちゃんと文字だからこその面白みがたっぷり。シチュエーションで押し切っちゃうショートショートな感じで個人的には大好きな部類。

  • 野崎まどさんが、電撃文庫MAGAZINEで連載した小話、没ネタ共にまとめた全24編。

    シュールな笑いというのはこういうものだ!
    という内容になっている。
    当然、当たりハズレはあるが、癖になる1冊ですね。
    前にのうりんのページ割に衝撃を受けたが、これは遥か斜め上を行ったことをやっています。
    No1ネタは『第60期 王座五番勝負 第3局』
    どういう話か訳わかんないでしょ(笑)

  • 将棋ネタがあると聞き読んだ。
    勢いだけな話もあるが、斬新な表現法とかその発想はなかったという展開が多く飽きなかった。
    娯楽という意味では◎

  • シュールな笑いの見本市。
    端から端まで凝っているので全力でシュールな笑いに浸れる。
    笑えるか笑えないかのギリギリのラインを攻めてくるから半分くらいは真顔で読んじゃうんだけどそれを考慮しても読んで損はない。
    ボツ作品の方が出来がいいような…?

  • ショートショート。
    クスッとくる話が多い。お気に入りは将棋の話。

  • これは小説ではない(ほめ言葉)

  • すごく「ラノベ」。そのラノベ成分の凝縮のされ方が野崎クオリティといった感じ。好くかどうかはラノベ耐性と比例する。

  • 筒井康隆とかそこらへんのメタ的手法を使ったスラプスティックコメディを意識したものと思われる。その中身はまあ、読めばわかるよ。良識ある読者はガツンと殴り付けられて、気づいた頃には身ぐるみを剥がされているだろう。ちなみに、これを芸人のネタ本と考えるのは間違っていると思う。確かにある側面ではそう見えるかもしれないが、それでバスジャックをどう説明する気なのか。これは本という媒体であることを最大限に利用したコメディ短編集であり、故にいわゆるフリップ芸との共通項が発生するものの、どちらが集合として大きいかは微妙な差で野崎まど劇場なのではないか。
    あとがきが最も好きかもしれない。妖精電撃作戦も生活感があって好き。元ネタはナジカ電撃作戦か。



    追記

    笹本裕一の妖精作戦か…恥ずかしい

  • ライトノベルというのはバカリズム(コンビ時代)のネタ本なのか 

    ツイッターで将棋の対局で「家から角を持ってきてのっけから王手」
    という部分が引用されていたのを見て、なんだこれは!と思い、
    急ぎ読んでみました。

    ごく短い話が20以上も連なる短編集。

    1作目の「Gunfight at the Deadman city」
    という作品では、人と弾道が記号を使って表されています。
    この段階では、筒井康隆の虚人たちのような斬新な本なのか!

    と思いましたが、段々ね、「?」が増えていくわけです。

    この説明イラストが各短編にどんどん出てくるわけです。
    おそらく、様々なパターンで、表現をしていくというその限界を
    探すような形で、いろんな写真やイラストが差し込まれてきます。

    12作目の「苛烈、ラーメン戦争」のところで気づきました。
    これ、文章だけではもう成り立たない。
    イラストのラーメンの具を見て、初めて作品として成り立つのです。

    それって、芸人さんのネタ本を読んでる感覚です。

    一番最初に浮かんだのがバカリズムさんですが、他にも
    いつもここからとか、鉄拳とか、ああいったイラスト書いちゃう芸人の
    枠だよな、これ、と思ってからは気持ちを切り替えて、
    さらっと読めました。

    このような本が、小説の王道だと思い、読み進めている方と、
    どのようにコミュニケーションが取れるのだろう、という危惧が
    後に残りました。

    • YukiNovelsさん
      芸人のネタ本というのは確かにそんな感じしますね。
      しかし、いくらライトノベルといいましてもこれに関しては、少し特殊な経緯で発表されたものな...
      芸人のネタ本というのは確かにそんな感じしますね。
      しかし、いくらライトノベルといいましてもこれに関しては、少し特殊な経緯で発表されたものなので。
      作者さんもこんなのばかり書いてるわけじゃないですよ。
      もともとはアニメ・ライトノベル雑誌の電撃文庫マガジンに、コラムのような形で定期連載していたものをまとめたものなので、こんなお遊びみたいな内容なんですね。
      2014/09/25
    • ヒロセマリさん
      syouse2さん

      コメントありがとうございます。
      この作品が、ライトノベルという
      ジャンルのなかでも特殊な位置づけだという
      情...
      syouse2さん

      コメントありがとうございます。
      この作品が、ライトノベルという
      ジャンルのなかでも特殊な位置づけだという
      情報、
      ありがとうございます。

      コラムのような定期連載という事を考えると、
      毎回毎回冒険的な作品を書き続けることのできる作家さんなんだなという
      認識に改まりました。
      2014/09/26
全83件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野崎まどの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×