独創短編シリーズ 野崎まど劇場 (電撃文庫)
- KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2012年11月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048910996
感想・レビュー・書評
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本編はもちろんあとがきやカバー裏にいたるまで、シュール&ユーモアあふれる短編集。こんなに笑える本に出会えたのは久しぶりでここ最近では1番の当たりかと。
イラストや記号の使い方、没ネタまでのせてしまうその発想とセンスに驚かされる。
個人的には魔王やラーメン戦争の話が好み。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コントの台本のような。だがちゃんと文字だからこその面白みがたっぷり。シチュエーションで押し切っちゃうショートショートな感じで個人的には大好きな部類。
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野崎まどさんが、電撃文庫MAGAZINEで連載した小話、没ネタ共にまとめた全24編。
シュールな笑いというのはこういうものだ!
という内容になっている。
当然、当たりハズレはあるが、癖になる1冊ですね。
前にのうりんのページ割に衝撃を受けたが、これは遥か斜め上を行ったことをやっています。
No1ネタは『第60期 王座五番勝負 第3局』
どういう話か訳わかんないでしょ(笑) -
シュールな笑いの見本市。
端から端まで凝っているので全力でシュールな笑いに浸れる。
笑えるか笑えないかのギリギリのラインを攻めてくるから半分くらいは真顔で読んじゃうんだけどそれを考慮しても読んで損はない。
ボツ作品の方が出来がいいような…? -
ショートショート。
クスッとくる話が多い。お気に入りは将棋の話。 -
これは小説ではない(ほめ言葉)
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すごく「ラノベ」。そのラノベ成分の凝縮のされ方が野崎クオリティといった感じ。好くかどうかはラノベ耐性と比例する。
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筒井康隆とかそこらへんのメタ的手法を使ったスラプスティックコメディを意識したものと思われる。その中身はまあ、読めばわかるよ。良識ある読者はガツンと殴り付けられて、気づいた頃には身ぐるみを剥がされているだろう。ちなみに、これを芸人のネタ本と考えるのは間違っていると思う。確かにある側面ではそう見えるかもしれないが、それでバスジャックをどう説明する気なのか。これは本という媒体であることを最大限に利用したコメディ短編集であり、故にいわゆるフリップ芸との共通項が発生するものの、どちらが集合として大きいかは微妙な差で野崎まど劇場なのではないか。
あとがきが最も好きかもしれない。妖精電撃作戦も生活感があって好き。元ネタはナジカ電撃作戦か。
追記
笹本裕一の妖精作戦か…恥ずかしい -
ライトノベルというのはバカリズム(コンビ時代)のネタ本なのか
ツイッターで将棋の対局で「家から角を持ってきてのっけから王手」
という部分が引用されていたのを見て、なんだこれは!と思い、
急ぎ読んでみました。
ごく短い話が20以上も連なる短編集。
1作目の「Gunfight at the Deadman city」
という作品では、人と弾道が記号を使って表されています。
この段階では、筒井康隆の虚人たちのような斬新な本なのか!
と思いましたが、段々ね、「?」が増えていくわけです。
この説明イラストが各短編にどんどん出てくるわけです。
おそらく、様々なパターンで、表現をしていくというその限界を
探すような形で、いろんな写真やイラストが差し込まれてきます。
12作目の「苛烈、ラーメン戦争」のところで気づきました。
これ、文章だけではもう成り立たない。
イラストのラーメンの具を見て、初めて作品として成り立つのです。
それって、芸人さんのネタ本を読んでる感覚です。
一番最初に浮かんだのがバカリズムさんですが、他にも
いつもここからとか、鉄拳とか、ああいったイラスト書いちゃう芸人の
枠だよな、これ、と思ってからは気持ちを切り替えて、
さらっと読めました。
このような本が、小説の王道だと思い、読み進めている方と、
どのようにコミュニケーションが取れるのだろう、という危惧が
後に残りました。-
芸人のネタ本というのは確かにそんな感じしますね。
しかし、いくらライトノベルといいましてもこれに関しては、少し特殊な経緯で発表されたものな...芸人のネタ本というのは確かにそんな感じしますね。
しかし、いくらライトノベルといいましてもこれに関しては、少し特殊な経緯で発表されたものなので。
作者さんもこんなのばかり書いてるわけじゃないですよ。
もともとはアニメ・ライトノベル雑誌の電撃文庫マガジンに、コラムのような形で定期連載していたものをまとめたものなので、こんなお遊びみたいな内容なんですね。2014/09/25 -
syouse2さん
コメントありがとうございます。
この作品が、ライトノベルという
ジャンルのなかでも特殊な位置づけだという
情...syouse2さん
コメントありがとうございます。
この作品が、ライトノベルという
ジャンルのなかでも特殊な位置づけだという
情報、
ありがとうございます。
コラムのような定期連載という事を考えると、
毎回毎回冒険的な作品を書き続けることのできる作家さんなんだなという
認識に改まりました。2014/09/26
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