- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054039698
感想・レビュー・書評
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学生の時に学んだ日本史における蘇我氏とは、一言で言えば朝廷の権力を我がものにしようとした悪玉であった…が、果たしてそれは真実なのか、という問題提起により著された一冊である。
この一冊で、蘇我氏の評価が180度逆転する、という単純なものではないが、蘇我氏がどういう一族であったのか、どういうかたちで朝廷と関わっていたのか、という歴史の授業では触れられなかったことを知ることができる。
なにより、この本を通じて思うのは、歴史というのも物語であり、そこには編纂者の主観が入ると言うこと。教科書的蘇我氏観にしても、筆者の蘇我氏観にしても。歴史に限ったことではないが、様々の資料を比較して、一方の考えに誘導されることなく、考察、理解をすることというのが大事であると感じた。
歴史や勉強が面白くなる観点を与えてくれる一冊であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
状況証拠にしても薄いが、蘇我氏に持つ偏見は質した方が良い
でも、遠山先生もこじつけっぽい -
故黒岩重吾さんの歴史小説の影響で漠然と興味のあったテーマがそのままにタイトルになっていたので読んでみました。面白く読めて納得できる部分もあるのですが、断定的な表現ができるほどの根拠に乏しい部分も多々あります。冤罪は晴れませんでした。
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学界でこの人の評価が低いのはよく知っていますが、この本に書かれている論理で説明できるという点について、学界は反論すべきだと思います。
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敵は藤原氏。