ハイデガー=存在神秘の哲学 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061496002

感想・レビュー・書評

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  • ■著者が扱っているメインテーマ
    存在がなぜ神秘の味を帯びているのか?

    ■筆者が最も伝えたかったメッセージ
    つねに過ぎさる一瞬一瞬に我々が存在していることに目的を持って生きること。
    在ると無は同時に存在して、それを我々は目撃していることに気付くこと。

    ■学んだことは何か
    人は死にゆくときになって、ようやく今という瞬間を愛おしく感じ、
    なぜもっと大切に出来なかったのかと後悔する。
    生きている時は、瞬間があまりに近すぎて気付くことが出来ないのに、
    なぜ死ぬ間際になって気付いてしまうのか?

  • 37340

  • 「僕らはいつも死んでいく/いつも少しづつ死んでいく」「永遠は一瞬の内にある」

  • ハイデガーを通して存在について考える。
    とても難解。「自己のニ重性」「日々の臨終」存在神秘」「闇は光、生は死」「存在をしよう」「手段の目的化、あるいは最大のニヒリズム」
    これらの言葉から人間の存在と世界との関係性が
    少しだけ垣間見えたような気がしたのは錯覚だろうか?

  • 2017年5月30日再度読み直しているが、本当にわかりやすい説明で、納得しきり。

  • 存在と時間。ハイデガー自身についてと、ニヒリズム。
    地の文は読みやすい。
    C0210
    蔵書

  • 品川Lib

  • この著者は何者なのか! いわゆる「ハイデガー入門書」ではなく、「ハイデガーの意図したであろうこと」を(古東さんのゴリゴリの個性とともに)お伝えします、という本。著者がとんでもなくアツい。帯の通り、現存在の覚醒について焦点が当ててある。

  • 初ハイデガーにこの本を選んだのは果たして正解だったのか? 内容的には大変興味深いのだが、とにかく文体が不快。舞城王太郎にはなんの抵抗も感じないのに、近いリズムを思わせるこちらには読み手を揶揄するかのような腹立たしさを覚えた。まあブックオフで105円(当時)で、ハイデガーのエッセンスを得ることができたと思えばいい買い物だったが。それにつけても200年後をも射程に収め、ニヒリズムの時代を見事に言い当てたニーチェの凄まじさよ……

  • わかりやすいハイデガー入門。いまここを生きていることの尊さと、それに気づくこと。ハイデガーはものすごく東洋的であると思った。マインドフルネスに通じるものがある。以下、自分用読書メモ。

    形式的指標法=かたちばかり指標する叙法。ある究極地点へ読者みずからが歩いて行くための道路

    存在論的区別=
    存在モード(直接それであるしかそれに接触できないありよう)⇔所有モード(持つという形式で接近できるもののありよう)

    刻一刻の「死へと向かう方向性」と「生へと向かう方向性」の間にある現存在。現存在それ自体が死と生を前提としている。

    車輪の痕跡を車輪と取り違えたのが近代人の「時間」概念

    存在には底がない。それ自体が底である。

    存在か非存在かの二者択一ではない。

    存在の根本的な不可解さ。現に事実として生起している存在。「在りえなさ」への不断の登録=存在神秘

    キリスト教も、近代の時間感覚も構造的には同じ=今を根拠づけるものを外側に置いただけ。キリスト教はたて、近代はよこ。

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著者プロフィール

広島大学名誉教授、NHK文化センター教員/専門は、哲学、現代思想、比較思想史。
著書に『瞬間を生きる哲学: 〈今ここ〉に佇む技法』(筑摩書房 2011)、『沈黙を生きる哲学』(夕日書房 2022)他

「2024年 『談 no.129』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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