<勝負脳>の鍛え方 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498617

作品紹介・あらすじ

もう負けたくない!脳外科の第一人者が贈る強く、しぶとく戦うための処方箋。

感想・レビュー・書評

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  • 運動ができるとは脳的にはどういうことなのか、そのためにはどうしたらいいか、ということを書いている。
    良い姿勢、ポジティブシンキングなどが、脳に良い影響を与え、運動や記憶に関わる神経群を活性化すると。
    姿勢正しく明るい人は頭もよく、運動もできるという。

  • <目次>
    序章   脳を知れば勝てる
    第1章  脳はこんな働きをしている
    第2章  これが勝負脳だ
    第3章  「心・技・体」を科学する

    <内容>
    著者は脳神経医。2006年刊なので脳科学も、スポーツ医学もネタ的には古いだろう。ただ、「サイコサバネティックス理論」や「最初から100%で行く」「相手の攻撃が最大のチャンス」「相手の長所を砕け」「相手の立場になって勝ち方のイメージを作る」などは使えるだろう。  

  • 人間の脳は本気になればとてつもなくすごい力を発揮する。
    このことを信じてポジティブに継続していくこと。
    それこそが勝負に勝つことに繋がっているんだな。

  • 学生の時にアルバイトをしていた某学習塾の社長から劇押しされていた本。
    脳科学者が各本よりも、脳外科医の先生が書かれていることもあり多少難しい専門用語が出てくるが、内容は興味深い。
    「学習は快感」というのをこの年になってすごく感じる。今まで点だったものが線になり面になる瞬間はとても楽しい。

    ・・・・・・

    脳が命令をしてから打つまでは、150キロの場合理論上間に合わないはず
    →イメージ記憶だから
    →ボールをみてうってるのと同時にボールをみていない脳も使っている

    ■凄腕の外科医とは
    ブラックジャックのような感動的な手術をする人ではない
    淡々と無駄な動きを一切排除し、心の動揺もなく、流れるように自然に手術を成功させ、術後の合併症も絶対作らない人

    ■記憶は頼りない
    真実を写真のように焼き付けているのではなく、頭の中で再構成されたイメージ記憶によって出来上がっている

    特に物事を色で記憶するのは危なっかしい

    ではどう記憶力を高めたらいいか?
    →心をつかうこと

    学習は快感とセットになっている
    →人間だけ
    ①人の話は興味を持って感動して聞く
    ②覚える内容にも興味を持ち、好きになるようにする
    ③長時間の学習はできるだけ避け、限定して集中する
    ④覚える内容を自分の得意なものに紐づける
    ⑤声に出して覚える
    ⑥覚えた内容を自分で独自に考え、勉強する
    ⑦覚えたものは、その日のうちに一度目を閉じて声に出してみる

    ■頭を良くするための能力 四段階
    ①ものを覚える
    ②忘れた情報を脳内で再構成する
    ③その内容を表現する
    ④そこから独創的な創造力を生み出す

  • 記憶力を高めるのにも、運動神経をよくするのにも、心の機能を高める(人間性をよくする)ことが重要との見解が印象的だった。

  • 脳力開発を、スポーツの例やアスリートたちの具体的な例を多く取り入れて解説されているので、とても興味深く、わかりやすかったです。

    内容は、自分が過去に経験していたモヤモヤを解決してくれるようなものが多く、新しい知見と発見があったので大収穫でした。

    なかでも、「目的と手段を切り離す」というのは試してみたい。
    例えば、
    ・「ゴルフのパットを成功させるにはカップインまで転がるイメージ記憶が大事」
    目的:カップイン
    手段:カップインまで転がるイメージで打つ

    ・「イチローの打席ルーティンは初球ヒットを生み出す秘策」
    目的:初級ヒット
    手段:打席で必ず行うルーティンで成功イメージを引き出す

    といったような終わり(目的の達成)を思い描いて制すやり方はとても参考になりました。

  • スポーツで、仕事で、勉強で、あなたがいままで負けていたのは脳の使い方が悪かったからだ。 人間の脳の仕組みを知り〈勝負脳〉を鍛えて人生を変えよう!
    序 章 脳を知れば勝てる
    第一章 脳はこんな働き方をしている
    1 「意識」「心」「記憶」は連動している
    2 イメージ記憶とは何か
    3 こうすれば頭はよくなる
    第二章 これが勝負脳だ
    1 「心・技・体」の落とし穴
    2 勝負脳を全開させる九つの秘訣
    3 人間は勝負を通して成長する
    第三章 「心・技・体」を科学する
    1 試合に勝つための「心」
    2 試合に勝つための「技」
    3 試合に勝つための「体」

  • P98 脳の疲労は勝負の大敵。
    脳の疲労はそう簡単に取れない。人間がもっとも疲れを感じるのは脳が疲労したとき。脳の疲労は自分では気付かずに脳に疲労を貯めた状態で練習することになるとなかなか上達しない、記録が伸びないという悪影響が発生する。「自分は勝負に弱い」と思い込んでいる人は実は脳に疲労をためたまま戦っているだけかもしれない。脳の疲労は勝負において致命的。

    P79 迷った時は初心に帰れ。
    ①目的と目標を明確にする(≒目的と目標を切り離す)、②目標達成の具体的な方法を明らかにして実行する、③目的を達成するまで、その実行を中止しない という3つを守ることができれば、人間は必ず目的を達成する習慣をもっている。闇雲な「頑張れ」とか「頑張ります」はだめ。大きな目的と正確な目標をはっきりと掲げ、目先の損得にとらわれず、初心を大切に達成の努力を持続することが成功につながることを脳は示している。

    P98 脳の疲労は勝負の大敵。
    脳の疲労はそう簡単に取れない。人間がもっとも疲れを感じるのは脳が疲労したとき。脳の疲労は自分では気付かずに脳に疲労を貯めた状態で練習することになるとなかなか上達しない、記録が伸びないという悪影響が発生する。「自分は勝負に弱い」と思い込んでいる人は実は脳に疲労をためたまま戦っているだけかもしれない。脳の疲労は勝負において致命的。

    脳の疲労をすばやく取り除く方法・疲労しにくくなるような脳にする方法
    ・気のおけない友だちや家族と話す(愚痴・仕事や上司の話題は避け必ず楽しい会話にする)
    ・好きな香りを嗅ぎながら楽しい話をすれば効果倍増
    ・好きな友だちを思い浮かべながら、架空の楽しい会話をする
    ・性格を明るくすること
    ・座り方や歩き方など、疲れない姿勢を意識すること
    ・入浴してリラックス、緑茶の摂取、ビタミンB群を含んだ食べ物の摂取

    P132 日本人は「目的より目標」
    「気がついたら1位になっていた」「結果は気にせず良いプレーを心がけた」というコメントは決して謙虚さからだけではなく、日本人にとってそう考えることこそが勝利への最短条件。目的に心を奪われないようにするには本人たちだけでなく、周囲の協力も必要。もっと勝ち方に目を向け、その達成に何が必要かと行った情報を提供することでメディアは応援するべき。

  • 【日常の目的・目標を達成するために、脳の仕組みと具体的な施策が解説された一冊】
    ・勝負脳とは著者の造語で、「勝負に勝つための戦略を練る知能」としています。それは普段の生活、仕事、勉強などやりとげなくてはならないことに立ち向かう上で必要な脳力としています。

    ・勝負脳の構成、勝負脳を育てるための具体的な施策が記載されています。

    ・全体的に、具体的なところが良いです。一方で、具体的な方法はわかるのですが、それが実行できるかというと記述内容は簡単ですがなかなか難しい事も多いなと思いました。それに対する、試作までは記載されていない印象です。ただし、そんな難しい事でも日々、心がけておくことこそが大切だと思いますので、紙に書いたりして張り出しておくのも良いかもしれませんね。

    ・以下が、私が刺さったポイントまとめです。
    ------
    ・脳の能力は4つの構成で高める必要がある。
     1.記憶する能力(知識を脳に取り込む能力)
     2.イメージ記憶をつくる能力(知識を脳内で再構成する能力)
     3.表現知能(表現する多重知能の能力)
     4.独創性や想像力を生み出す能力(独創的創造能力)

    ・「2.知識を脳内で再構築する能力」を高める具体的な方法
     1.人の話はできるだけ興味を持って、感動して聞くようにする。
     2.覚える内容にも興味を持ち、好きになるようにする。
     3.長時間の学習は出来るだけ避け、時間を限定して集中して覚える。
     4.覚える内容を、自分の得意なものと関連付ける。
     5.声に出して覚える。
     6.覚える内容について、自分に独自に考え、勉強する。
     7.覚えたものは、その日のうちに一度、目を閉じて声に出してみる。

    ・勝つためには「心技体」を鍛える。
     1.心は食事でコントロール。
      ∟肉食にすることで「個人戦に強くなる」
      ∟草食にすることで「チーム戦に強くなる」
     2.技(運動神経を高める)は7つの行動でコントロール
      1.性格を明るくして常に前向きの思考をする
      2.常にやる気を持て行動する
      3.何事も気持ちを込めて行う(運動時以外も)
      4.何に対しても勉強し、楽しむ気持ちを持つ
      5.感動と悔しさは生きているからこその宝物と考え、大切にする
      6.集中力を高める
      7.決断と実行を早くする

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著者プロフィール

林 成之(はやし・なりゆき) 

1939年富山県生まれ。脳神経外科医。日本大学医学部、同大学院医学研究科博士課程修了後、マイアミ大学医学部脳神経外科、同大学救命救急センターに留学。93年、日本大学医学部附属板橋病院救命救急センター部長・教授に就任。日本大学医学部教授、マイアミ大学脳神経外科生涯臨床教授、日本大学大学院総合科学研究科教授を経て、同大学名誉教授に。膨大な数の臨床、研究から、年を重ねても才能・素質を発揮する脳の仕組みを解明する。著書に、『脳に悪い7つの習慣』(幻冬舎)など多数がある。

「2021年 『50歳からでも、頭はよくなる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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