被害者は誰? (講談社ノベルス ヌA- 3)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823174

感想・レビュー・書評

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  •  事件の犯人にまつわるエトセトラを解き明かすのが普通の推理小説。 本著は探偵役からして普通の人っぽくないけど、被害者やら目撃者やらついには探偵も誰?って探されてしまう、パズル小説。 思わず作者へ挑戦したくなってしまいます。

  • 普通ミステリとは「犯人は誰?」が当たり前なので、これは一風変わった趣向と言えるのかな? 「被害者は誰?」に始まって、「目撃者は誰?」「探偵は誰?」「名探偵は誰?」の四篇。中でも「探偵は誰?」の「探偵当て」なんて、こんなの滅多にないよ。非常に楽しめた一篇。「目撃者は誰?」のささやかな謎にも感服。
    どの作品もきっちり論理、きっちり本格で読み応えばっちり。しかしそんなにマニアックな話かなあ。

  • これぞ本格!!超天才美形名探偵現わる!!
    吉祥院慶彦(きっしょういんよしひこ)に解けない謎など、ありえない!!

    「とことん名探偵、ここまでワトソン」
    『慟哭』で読者を驚愕の極致に追いやり、『修羅の終わり』で読者の魂を揺さぶり、『妖奇切断譜』で読者を恐怖のどん底に陥れ、『プリズム』で読者から感嘆の唸り声をひねり出した優駿作家・貫井徳郎が、今度はこの『被害者は誰?』で、読者に喝采の叫び声を上げさせる。スタイリッシュで、スマートで、シニカルな、スーパー名探偵に出会えるこの歓び! 本格推理小説はこうでなくちゃ!――(二階堂黎人)

  • インパクトのあるタイトルと、表紙。
    “安楽椅子探偵”という設定にとことん弱い。

  • 被害者、目撃者、探偵、名探偵を推理する小説。ほんと上から目線でえらそうすけど、貫井さん挑戦したんやなー、頑張ったんやなーってしみじみ思っちゃいました。ミステリの定番フーダニット、ハウダニット、ホワイダニットの限界を超えたってカンジです。もう全てが謎みたいな印象です。最後の叙述トリックはすぐわかるんですが、でもその叙述トリックはおまけみたいなもので、それとは無関係の事件がちゃんとある。ユーモアに溢れていてすごく軽くアッサリ読める一冊なんですけど、どれもひとつずつ問題が複雑で、ほんと楽しめました。

  • 2003年8月16日読了

  • 容姿端麗、頭脳明晰な安楽椅子探偵。この話が面白いのは4編全てで犯人が分かっているということ。
    被害者、目撃者、探偵、名探偵は誰だ?という話。
    どの話も軽く読めます。

  • 設定がかなり面白かったです。
    タイトルもまさにな感じ。
    表紙が微妙ですが、ミステリ好きにはおすすめです。

  • 軽く読めるが、小説内小説など出てきて謎解きは複雑
    でも結論は簡素
    この作者には似合わない軽めの小説、佳作らしい佳作

    ミステリはあんまり読まないんだけど、ちょっとミステリ通なものを読みたい…みたいな人向けか
    そんな人がいるかしらんけどさ( ´-`)

  • 貫井氏の既読作品の感想を残そうと、書棚へ行った。
    なんと、恥ずかしいことに、私、本書を2冊所有していた…。

    NOVELS刊行時に購入し、比較的早く、読了した記憶がある。
    積読時間は短かったはず。 
    なのに、文庫版があった。  一体、いつ買ったのだろう???
    きっと文庫落ちの際、大喜びして買ったに違いない…。
    NOVELSで既読の記憶がバッチリあるというのに。 はて???
    ったく、すでに老化がここまできていたとは。   
    我ながら情けない;;

    さて、本書。
    吉祥院慶彦と桂島刑事のコンビモノです。
    最高に面白い。
    男性のコンビって、必ずどちらかが優位に立っていて、片方が低姿勢ですよね。
    たとえ同級生であっても、もちろん先輩後輩であれば、必然的に(笑)。

    本書の主役二人のキャラは凄い。
    超売れっ子人気作家で頭脳明晰、自他共に認める容姿端麗。で、傍若無人。
    その性格には難あり! な、推理小説家・吉祥院慶彦(笑)。
    その後輩、警視庁捜査一課の刑事でちょっぴり冴えない桂島。 (ってこれだけ?)
    二人の会話だけでも、事件より楽しめる。

    また、本書は一風変わった設定だ。  事件の犯人探しでは、ない。
    被害者や探偵、目撃者等を、探し出すというか、暴くのだ。
    桂島から相談を受けた吉祥院が、安楽椅子探偵とばかりに(笑)
    その謎を言い当てていくものなのだ。切り口がちょっと変わっていて、面白い。
    要するに、犯人以外の登場人物を推理する、形式なのだ。
    (のようにみせかけ、実は犯人を探すのだが・・・ね)


       「被害者は誰?」
       「目撃者は誰?」
       「探偵は誰?」
       「名探偵は誰?」               

    の四話収録。どの作品も、どっぷり、本格ミステリィ。 
    さあ、思い切り騙されてください。


    終始、ワトソン役の桂島を、おちょくり、苛める吉祥院を楽しめる。
    最後の話では、流石にちょっと桂島くんが、可哀相になってしまったが…。
    オレ様吉祥院と、天然桂島のコンビ、最高です!


    あっ、もしかしたら、本当の被害者は…桂島くんかもしれない。 ∴∵ゞ(゚ε゚ )ブッ

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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