- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061836303
感想・レビュー・書評
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コンサルタントの基礎を書いた本
コンサルタントはこんなことをやるんだよというものの参考にはなる
まあ自分はコンサルではないのでなんか合わなかったし、自分には難しかった。
読みやすいのに臨むべきだったな
設問の仕方を解決策志向的に行う。市場シェアが大事、
中期計画①目標値の設定②基礎ケースの確立③原価低減ケースの算定④市場販売改善ケースの算定⑤戦略的ギャップの算定⑥戦略的代替案の抽出⑦代替案の評価・選定⑧中期経営戦略実行計画
製品系列のポートフォリオ管理、業種の健全性・会社の優位性潜在性。事業のライフサイクル。
製品戦略①市場把握②内部経済把握③競合把握④自社の強み弱み⑤改善機会抽出⑥改善計画⑦モニター
①ifを恐れない②完全主義を捨てる③KFSに挑戦④制約条件に惑わされない⑤記憶ではなく分析詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難しい
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経営企画を手掛ける人にとって古典ともいえるような本書。人によって、参考になる部分、心に残る部分が違うと思いますが、読んで損することはないと思います。私は、以下のように受け取りました。
第一章 戦略的思考入門
重要なのは、設問の仕方を解決策志向的に行うこと。
「売上高を伸ばすには何をすればよいか」という曖昧な問いでなく、「売上高が伸びないのは、シェアが伸びていないからなのか」という問いに変える。そして、その答えが、「売上高が伸びないのは、マーケットサイズが縮小しているから。マーケットシェアは伸びている。」というところまで突き詰めて初めて解決策が見えてくるとしている。
また、フレームワークとして、ROCEを紹介。
ROCEとは、Return on Capital Employed。使用総資本(=総資産-仕入債務、もしくは、自己資本+有利子負債)に対して、いくら稼いだかということ。ROCEを、回転率×売上高利益率に分けて・・・というように、掘り下げていく。これにより、様々な要因が絡まりあった事象を改善するためのアクセスが可能になる。
といった内容です。
ROCEとは、要はROICのこと。ROIC経営については、近年、分かり易く解説した本がたくさんでているので、初めての方はそちらを読んだ方がいいかもしれません。ただ、本書が書かれたのは1975年とか(文庫本の初版は1985年)。今から40年以上も前にROIC経営を世に紹介する、、、先見の明に驚きます。
第二章 企業における戦略的思考
中期経営計画において、目標値と基本ケースの差が戦略的ギャップであり、これを埋める計画が企業戦略。基本ケースは、競争相手の行動がどうであったりだとか、自社が従前の努力を続けたらだったりとか、できる限り前提を明確化しておくことが大切。これにより、結果が計画と異なった時に対応が可能。といった内容です。
この部分は、ケースバイケースなので、読んだだけでは身に付きません。ですが、自分が経験してきたことを思い浮かべられながら読める人(経営企画を手掛けたことがある人)にとっては、自分の思考回路を振り返ることができる、とても価値がある分析だと思います。
また、個人的には、「製品・市場戦略とは、このようにじつに分析的な仕事である」という著者のコメントが印象的でした。今ではそのようなことはないと思いますが、本書が書かれたころは「企画はアイディア勝負」と考えていた人も多いと思います。当時、頭では分かっても心理的に受け入れられなかった読者も多かったのでは。 -
非常に参考になった。特に以下
中期計画策定では、ベースケース、コスト改善、販売改善までやった後に、目標との戦略ギャップを認識する。戦略ギャップに対してとり得る策をいくつか挙げてそれぞれ評価後、決定する。
事業平面、業界の魅力✖️自社の強さを3✖️3でプロット。それぞれ基本戦略が異なる。
Key Success Factorの把握には時間と手間をかけても良いから徹底的にやる。 -
難しい
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やや難しくさっと読めなかった。
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<p><br /> <br /> 大前さんの超ロングセラー。<br /> 今回読んだ文庫版初版は1985年ですが、最初に出版されたのは1975年のようですね。<br /> 40年近く読み継がれているということだけで驚きです。<br /> <br /> 教科書的に体系だった構成にはなっておらず、取り上げられている事例にはさすがに時代感を憶えるところもありますが、内容は色褪せていません。<br /> <br /> 第一章の床屋についての分析はQBハウスの出現を予言しているかのようだし、以下の部分など…</p>
<p style="padding-left: 30px;"> <span style="color: #000080;">低成長・不安定化というのは、ひとつの製品のライフサイクルにおいても見られる現象で、成熟期にさしかかった耐久財は、景気の変動を受けて大きくその需要が上下するのが特徴である。一国の産業においても、成熟期にはこれと類似の現象を起こしてくるのではないかと思われる。個人消費は一応充足しているので、不景気といわれれば様子を見ようという心理になり、金がないから需要がなくなるのではなく、買う必要もなく、買う気にもならないから自然に需要が減退する、という現象になる。</span><br /><span style="color: #000080;"> これは、従来の経済学でいわれていたインフレとデフレの繰り返し(景気循環説)の根底にあるマネーサプライという物理量による因果関係に比して、たぶんに心理的なものである。また、従来考えてられていた景気、不景気が資本主義経済の発展途上で、しかも経済の成長期に起こっていたものであるのに比して、今日の先進諸国が経験している不況は、成熟期にあるがための景気サイクルである、という点で大きな差があると思う。?</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・・・</span><br /><br /><span style="color: #000080;"> こうした意味で、遠からず、日本においても金融政策主導型の景気対策というものが必要となってくるはずである(あるいは、すでに70年代前半の不況についても、カタクナな公定歩合の維持が、不必要な混乱のもとになっているのかもしれない)。</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・・・</span><br /><br /><span style="color: #000080;"> 合板も靴も同じである。中国の七億人が第二次産業に集中してきたとき、労働集約型のものでわが国の方が有利なものは、輸送や保存ができないものに限られてきてしまうのは、当然の成り行きである。</span>?</p>
<p>まるで今のことを語っているんじゃないの?と錯覚しそうになるほどです。<br />こういうのを先見の明というんでしょうね。<br />こんなの見せつけられると一気に信頼度が増しちゃいます。?<br /><br />で、本題の企業経営に懸る戦略的思考プロセスについてですが、個人的に心に残ったところを以下列挙しますと…?</p>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #000080;">・トップの主勢力は中期経営計画の立案と遂行に向けられるべし。日常業務はラインマネージャーに任せる。上から下まで全員が会社の命運に思い悩むべきではない。</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・中期計画では「仮定」を明らかにしておく。そうすれば客観情勢が変化したとしても、「仮定」のうちいずれが影響を受けるのかを分析しやすい。</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・製品の置かれた位置(業種の魅力度と自社の強さ)によって戦略を定めたら、首尾一貫した号令が出なければ真の効果は出ない。(例えば、設備投資を危険なほどやっておきながら販売戦略では投資を絞って販売会社に一任するなどといったチグハグなやり方を避ける。)</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・競合状態の把握=「なぜ現在のようなシェアになっているのか」を把握すること。?</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・何よりも大切なのはKFS(Key Factors for Success)を把握すること。</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・「これらの制約条件がなかったとしたらどのような可能性が出てくるか?」と考える。?</span><br /><br /><span style="color: #000080;">・ホワイトカラーのブルーカラー化:一国の有する優秀なブレーンの数は有限。大企業がこれを独占すると中小企業に回らない。大企業はブレーンが有り余っているため、これを無駄遣いする。?</span></p>
<p>そんなに特別なことが語られているわけじゃないんですけどね。<br />噛み締めてみます。</p> -
http://naokis.doorblog.jp/archives/how_to_improve_labor_productivity.html日本のIT産業は生産性(競争力)が低いという話
大前研一氏の出世作。
某編集者に薦められたのだが、書かれた当時は画期的な内容だったろうが、今となっては、ほぼ当たり前のことである。
第一章 戦略的思考入門
1 戦略的思考とは
p18 「戦略的」の思考の根底にあるものは、一見混然一体となっていたり、常識というパッケージに包まれてしまっていたりする事象を分析し、ものの本質にもとづいてバラバラにしたうえで、それぞれのもつ意味合いを自分にとってもっとも有利となるように組立てた上で、攻勢に転じるやり方。
p18 人間の頭脳は、この世に存在するもっとも非線形的思考道具
2 ものの本質を考える
3 問題点の摘出と解決のプロセス
4 つねに本質に迫るための方法論
5 問題解決成功の尺度となるもの
6 尺度の使い方
p65 情報の機密性を守った中央サービス機関
学識経験者(中立なブレーン)
各企業は名前を伏せる。属性は会社規模・業種のみ
各企業の経営指標を入力する
中立ブレーンが業界平均を算出、加入企業に情報提供する。
イギリスのThe Center of Interfirm Comparisons
第二章 企業における戦略的思考
7 中期経営戦略計画
目標値の設定/基本ケースの確立/原価低減改善ケースの算定
市場・販売改善ケースの算定/ 戦略的ギャップの算定/戦略的代替案の摘出
代替案の評価、選定/中期経営戦略実行計画
8 製品系列のポートフォリオ管理(PPM)
”つり合い”の管理/日本でなぜ発達しなかったか/低成長のアメリカ企業が開発
新製品による成長の結末/事業マトリックス/標準戦略
ライフサイクルに応じた戦略/視点による戦略の選択/戦略事業ユニットへ展開
9.製品・市場戦略
市場性の動的把握/内部経済の分析/競合状態の把握
自社の強さ・弱さの把握/改善機会の抽出、評価/改善計画作成・実施
モニターおよび必要な軌道修正
第三章 戦略的思考方法の国政への応用
10 産業構造論の出発点
二次元的スペクトルの発想/既成産業分類への疑問
11 ニュージーランド沖の日本イカ船団
背景/問題点/解決の準備段階/アプローチ
分析/出たとこ勝負から脱却するために
第四章 戦略的思考を阻害するもの
12 教訓米国哀史
13 参謀五戒
参謀たるもの「イフ」という言葉に対する本能的恐れを捨てよ
参謀たるもの完全主義を捨てよ
KFSについては徹底的に挑戦せよ
制約条件に制約されるな
記憶に頼らず分析を
第五章 戦略的思考グループの形成
14 寄らば大樹と道場破り
15 シンクタンクと戦車
あとがき
メモ -
「製品・市場戦略」の内容は参考になる
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【要約】
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【ノート】
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