- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061849310
感想・レビュー・書評
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【東野圭吾作品のなかで、読後感マイベスト】
読み終わり、何とも言えない切ない気持ちになった。しばらく作品から魂が離れず、東野作品は多数読んでいるが、読後感としてはマイベストかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさかの展開。
一途な想いとも言えるし
でも狂気を感じるところもあり・・・。
読後は複雑な気持ちにもなりました。 -
登場人物、須田武志の狂気すら感じるストイックさ、そこに隠れた優しさに感動しました。
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野球ミステリー。
開陽高校野球正捕手の北岡が殺害された。
東西電機に爆弾が仕掛けられる事件が起きた。
一見無関係にみえる二つの事件には関わりがあった。
犯人の気持ちを思うとやりきれない。
悲しい気持ちになる物語だった。 -
野球をあまり知らなくても楽しめる作品だった。殺された被害者が残したと思われる「魔球」とは一体何なのか、読み進めるほどに真実に近づいていく面白さがあった。ただ真実はあまりに悲しく無念な気持ちで読了した。
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元野球部としては、感情移入しながら読むことができ、とても面白かった!
野球に青春を捧げた武志の覚悟、背負うものの重さ、恵まれない環境など、その全てを表すような弟の一言がなんとも切ない、、 -
とても悲しいラストでした
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切なく、哀しいミステリー。
テーマは家族愛。
東野圭吾の初期の作品(1991年の作品)。やはり東野圭吾はこのような人間模様や泥臭い感じのテーマの作品のほうが好きです。
題名のとおり、野球がらみの物語です。
魔球を投げた高校野球の天才ピッチャー。そしてそのキャッチャーが大会後殺害されます。また、時同じくして、ある企業での爆弾騒ぎ。そして、また次の殺人事件が起こります。一連の殺人の犯人は誰なのか?企業での爆弾との絡みは?天才ピッチャーの野球へのこだわり、魔球とは?とさまざまな謎とその伏線が回収され、最後その背景には、哀しい物語が隠されていました。
犯人やトリックがわかってスッキリというミステリーではなく、野球にかける思いや高校生らしからぬクールさと非情さを持ち合わせた主人公、そして複雑な余韻を残すミステリーはさすが東野圭吾だと思います。
時代設定が昭和39年だったり、主人公の「約束」へのこだわりが異常だったり、そもそも右腕を切断された殺人などなど、ちょっと違和感を覚えるところはありますが、それらすべてがひとつのテーマにつながっていくところがすばらしいと思います。
あっという間に読みきってしまいました。