水晶のピラミッド (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (742ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858411

感想・レビュー・書評

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  • 「このまま御手洗潔が登場しなくても満足してしまいそう」なほど前半部は読みごたえがあった。
    御手洗潔は「海外がとても似合う」。ミステリーは海外が舞台の方が映えると思っているので、今後海外の事件にどんどん首を突っ込んでいって欲しい。

  • おもしろかったけど、いや、うーーーーーーん、これってどうなんでしょう……と読後モヤモヤ。
    おもしろかったのは確か。だけど、前半部分の、交互にある古代エジプトとタイタニックの部分、こんなにいるかな?
    「文明の溺死」っていうテーマというかなんというか、作品中に必要な部分ではあったんだと思うけど、量が多い。多い。
    物語はおもしろくて、初めから悲劇が目に見えているから読み進めるのがちょっと辛かった。なのに、結局、全然本筋と関係なさすぎて拍子抜けというか……
    ミクルとディッカとかマジで何にも関係ないじゃんか?!
    アヌビスも奇形の人とか、うーーーーーん。
    文明批判でベトナム戦争批判からませてるのかな?
    いやしかしうーーーーーーーん。

    トリックも、ちょっとなーー。最初のブラフのトリックでいいじゃん……。ピラミッドをポンプとするのはともかく、ホースとポンプでどうにかするとかさ、そういうのはまだ可能じゃん。はめ殺しの窓が枠ごと外れるとか、正直しょぼいなって思ってしまった。あと突然出てくる双子とかさ……

    これまでのが衝撃的だった分、期待が大きすぎるのかもしれないけど、ちょっと残念だった。

    犬が死んじゃったのは悲しかったね……。とても気持ちわかる。
    人が死んで悲しい時、その人の嫌だったところを思い出したりすることもできるけど、犬や猫では楽しい思い出しかないものね。

  • レオナが鬱陶しくてしょうがない、

  • 本格推理小説の代表作家。ただトリックが大掛かりすぎて、実際には無理だろうというものが多い。でも面白いよ。

  • 御手洗潔シリーズの大作。ボリュームもさることながら、古代エジプト、タイタニック、現代と続く時間と空間の広がりに圧倒されました。ミステリー要素も最後までわからない展開。そしてピラミッドの解釈に驚きです。

  • ピラミッドが王の墓でなかったなら、何であるのか?このことを中心に展開するミステリー。確かに長いのですが、後半の謎解きとその展開は読ませます。

  • なんとなく推理はできたけど、案の定裏切られた。やられました。

  • 今回も長いお話だったけれど全く退屈しませんでした。ただ前半の所がもう少し暗闇坂のようにのちのち関連するのかと思ったからそれは残念。最後はお見事
    御手洗の愛犬が死んだことがショック…御手洗が欝になるのもわかるよ

  • 御手洗潔シリーズ、7作目。

    前作「暗闇坂~」に続いて、かなりの長編。ヒロイン、松崎レオナも引き続き登場。
    トリックは大掛かりな装置を用いた(?)本格モノ。更に、ピラミッドの謎、タイタニック号と歴史ミステリ的要素が組み込まれ、そちら方面のミステリものとしても大いに楽しむことが出来た。どんでん返しもあって、最後まで楽しめるけれど、出来ることなら、古代エジプトやタイタニック号の挿話の後日譚も描かれていると完璧だったかも。

  • ピラミッドの新解釈にまさかの真相。
    レオナと御手洗の関係は、すこし不思議。
    古代エジプト、タイタニック号それぞれを舞台に語られる悲劇が前半を占め、現代起こる事件への因果を連想させられる構成。現代の事件にいたるまで別世界のお話にかなりのページが割かれるので、3作品分の物語を読んだような充実感。。然るに全体でかなりの長編ですが、遺跡ロマン、華やかな業界、鬱病に謎に冒険にと盛り沢山でどんどん読めちゃいます。
    個人的には古代エジプトでの物語が悲しくて、現代までに起こる事件の端々に遺された想いの強さを存在を感じさせるような持ってきかたも楽しめました。
    現代において、最後まで事件との特別な関わりを持たなかった指輪の存在も本作に占めるロマンの比重を象徴しているような。
    被害者最期の言葉を幻と片付けられたときにはどうしようかと思いましたが、更なるどんでんがえしでそうきたかと。ある意味ほっとしました。笑
    理屈とロマンが絶妙に共存したすてきな作品。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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