総員玉砕せよ! (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1995年6月7日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061859937

感想・レビュー・書評

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  • 「昭和二十年夏、僕は兵士だった」を読んでここに辿り着きました。

    水木しげるさん、もちろん知っていましたが、描かれたものを読んだことは一度もありませんでした。

    絵のタッチが苦手、というのがその原因です。
    でも今回はそんなこと言っていられない。

    少々、どれが誰なのかわからなくなりますが、そんなこと全然気にせず読めます。

    ずーっと流れる「俺たち何やってんだろ感」。
    ごくごく一般の兵士たちは、ホントにこんな思いだったのかもしれません。
    「日本国を守ってる!」って気持ちになんて、なれないよなあ……。

    そしてやっぱり、戦時中の「偉い人」のほとんどはバカだな。
    玉砕したーって報告したのに生きてたー、そしたらさっきの報告が嘘になっちゃうじゃーん、全員死んでもらわなきゃあ!

    って、なんでそうなる!!
    今だったらギャグにしかならないことを、真剣に、平気でやってんだから怖い。

    原田宗典さんだったかなあ、昔エッセイで、「日本のおばちゃんのパワーはすごい。戦争してるところに、おばちゃんたちをたくさん派遣して「アンタたち、バカなことやめなさいよ」って言わせたら、戦争なんてなくなるんじゃないか」って書いてたけど、本当にそう思う。

    軍医の人が訴えてた言葉が染みました。

  • 生々しい体験記に言葉も出ない。

  • うちのじいさんは結局何も話してくれなかった。。
    水木さんありがとう。

  • [ 内容 ]
    昭和20年3月3日、南太平洋・ニューブリテン島のバイエンを死守する、日本軍将兵に残された道は何か。
    アメリカ軍の上陸を迎えて、500人の運命は玉砕しかないのか。
    聖ジョージ岬の悲劇を、自らの戦争体験に重ねて活写する。
    戦争の無意味さ、悲惨さを迫真のタッチで、生々しく訴える感動の長篇コミック。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 読むのが辛かった。玉砕したって報告しちゃった以上生きていられちゃ困るから抹殺するとか、自決を本当は引き止めるつもりが周りに情報が漏れたからやっぱり自決させちゃうとか、知らなかったこんなおかしなこと。
    「あの場所をなぜ、そうまでにして…」というような事って本当はみんながどっかで思ってたことなんじゃないかな。兵隊も小隊長も中隊長も軍曹も将校もみんな。死ぬことを美化した世の雰囲気にだけはしちゃだめだ。

  • 戦争なんて、絶対ないほうがいいに決まってる。

  • 確かに戦地での様子を細かに描いたマンガはあまりないかもしれない。ゲゲゲで今や時の人となった水木氏は妖怪漫画家のみならず、戦争漫画家としてもっと評価されていい。

  • 戦争は狂気。

    死ぬ理由も、殺される理由もないのに前途有望な若者が虫けらのように死んでいく。

    大きな狂気の前では、それを誰かが止めることすらできない。一度転がり出したら止まらない。

    馬鹿な上官に無駄死にさせられた若者たちを思うととても心が痛む。

  • 上官の命令のまま死んでいく
    何の疑問も持つことを許されないまま
    殺された兵や犬死にした兵士は誰にも看取られることもなく死んで行く。戦争は狂気と無情さを露呈する

  • ラストのホラー的な威力。

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著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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