深い河

著者 :
  • 講談社
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感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062063425

感想・レビュー・書評

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  • 5月15日

  • 2013/10/10

  • 私はこの本を読み「チャームンダー」という神様を知りました。
    彼女のような愛を持つ人間でありたい。

  • 遠藤周作さんの本は、エッセイしか読んだことがありませんでした。敬虔なキリスト教信者であることしか知りませんでした。何だか重いなあと感じました。何度か読み返したいという気分です。

  • 今まで3回は読んだ。で、3回とも読んだことを忘れてた。
    別に話がつまらないわけではないのですが…

    号泣するくらいいい話なんだ
    罪って切ないと思う。罪を感じる者の身に起こる出来事が!
    本当に純粋でその場にいるときはただ黙って見ているけど
    後になってそれが無性に切ない。

    なんで★三つかって?それは君、話の好みってやつさ
    切ないが好きな話じゃない、いい話だったのさ

  • 自分ではどうしようもない罪や悩みを抱えたとき、人はそれを求める。
    そしてそれを具現化して現実に実感できるものが深い河なんだと思った。しかしそれは求める人にしかその意義がわからず、必要としない人にはむしろ不潔なものとして捉えられる。

    単なる綺麗事だけではなく、生きるということは辛いことであると神すらも示しているインドの文化は美しく感じられる。
    不明確な何かをただ一心に信じることは精神的な逃げを感じさせるが、そうすることで強さや優しさも感じられる。その人は人類にとっての希望のように思えた。信じることで少なからず救われる人はいる。

  • 著者闘病経験との渾身の一作。沈んだ序盤から心震わされる。キリスト教作家.多視点のバラードと祈りの文学。

  • どうも一度読んだらしい。全然ラストを覚えてなかったし、本作にない磯辺が探し出した少女の手を取るシーンとかなんだか頭にあったりしたが(^^)
    前に読んだときと心の残り方がかわるだろう。ひどく共感するところが大きかった。
    遠藤周作のスタンスはずっと変わらない。日本人の身の丈に合う神を探し続けている。自分の神を探すことは是であり、ヨーロッパのカトリックがすべてではないと言い続けている。
    けれど、彼は作家。故に、それを物語に織り込む。登場人物の誰も彼もが身に沁みるのは、私も年をとったからか?
    学生の頃から宗教を考え、考えすぎて、距離をおき、やっと、今では私もガンガーに辿りつくような気がする。
    興味からでなく、いつかは心がインドに呼ばれそうだ。

  • インドへ行くツアー客を通じて、それぞれの哀しみや死を静かに描いている。哀しみを河底深く埋め隠しても、河の流れが土砂を押し流して悲しみをあらわにしていく。
    哀しみには寄り添うことしかできないのか。

    • にんじんのお弁当袋さん
      先日世界記憶遺産に申請されたというニュースを聞いて『侍』を読み返しているところです。次はこれを読んでみますね。
      先日世界記憶遺産に申請されたというニュースを聞いて『侍』を読み返しているところです。次はこれを読んでみますね。
      2012/03/10
  • テーマは宗教。
    作者もキリスト教徒らしいけど、西洋的なキリスト教を「大津」という人間を代弁者として、批判したかったのかなー、と思う。

    んで、舞台はインド。
    いろんなものが混沌とするこの国で、人の生死であったり、運命であったり、生きるということそのもであったり・・・
    様々な登場人物がそれぞれ違ったドラマを背負ってこの地を訪れ、人の存在意義を確かめる。

    けど、これ、インドである必要はあったのかな?と疑問に思う。
    大津はともかく、その他の人たちのストーリーは強引にインドにこじつけた感じやし。
    ストーリーとしても、正直結構普通。
    というか、一般的に考えたら重い内容なんやろけど、なんかイマイチ共感できる部分が少なくて、イメージしずらかったってのが本音。
    インドの情景を思い浮かばせられる表現は引き付けられたけど、物語性はないし、面白くはなかったかな。

    あと、ラストが「え、終わり?」って感じ。
    もうちょい驚きが欲しかったなー。そういう小説ではないんやろけどさw

    でも、インドには行ってみたくなったから、この評価でw

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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