- Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062088671
感想・レビュー・書評
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病床の中、左目の瞬きだけでしたためて1冊
あまりにも真摯、あまりにも儚い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『沈黙のひと』を読んでるときに紹介された本で、全身不随の中、唯一動かせる左目のまぶただけでこの本を「執筆」したという奇跡の本。
43歳というまさに盛りと言うときに病気で全身不随という状態になりながらも前向きでサバサバした内容のエッセイは五体満足でありながら不平不満を愚痴こぼす自分を勇気づけてくれる。
内容的にはそうたいしたものは無く、潜水服を着たように身動きのとれない状況下でも蝶のように自由に舞うことの出来るポジティブな気持ちでいこうと言うのがくみ取れる。
今年、父を亡くした。没日の3日前から痛み止め注射によるものか身体の低下によるものなのか舌が動かず会話が出来ず意思の疎通が出来ないまま見送ることになった。
ドラマなんか死ぬ間際にいろいろ話すシーンがあるがあんな出鱈目を信じた自分が馬鹿だった。
実際はしゃべれず、伝えきれずに亡くなるのだ。
せめてこの本を読んで文字盤というものを知っていればと思った。 -
MM内、読了コメントRSSで興味。
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文学
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まばたきだけで書かれた美しい文章。
ロックイン・シンドロームという絶望的な状況の中でも、ELLEの編集長としての審美眼とフランスのespritが失われていない。 -
もっと悲壮な気持ちの吐露が記されているのかと思いきや そんなことはない
頭に思い出される風景や見た夢など
子供を抱きしめらないのが辛いと
テレビを見たいところで消され 顔に虫が止まっても追い払えない…
文章を書き留める女性が忍耐強い人じゃないと務まらなかっただろう 身内だと喧嘩になりそうだ -
映画を観て本が読みたくなったので買った
映画よりも深い部分が伝わり、リアルさがある
そりゃそうだけど
でも映画も的確だなと思った
原作と映像の差がありすぎる日本とは全然違う
原作を読んで、それを映像化して人に伝えたいという制作者の意志が伝わる作品は大好きだな
忠実でブレてなくて、リアルさを追求する
そうでなきゃ映像化する意味ないじゃんって思う
この世界の片隅にはそれを感じたけど
好きな映画が増えるのは嬉しいね -
大変な労力だっただろうなあ。単純に尊敬に値する。脳の仕組みの本を読んだときも思ったが、脳って何なんだろう?心だけを移植することもできるようになるのかなぁ。
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ロックト・イン・シンドローム
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詩的な内容だが、ロックトイン症候群患者の内面から見た、経験が生々しく語られている。
脳の形而上のみの経験が人間の意識に与える影響を垣間見ることができたと思う。