ガール

著者 :
  • 講談社
3.60
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062132893

作品紹介・あらすじ

30代。OL。文句ある?

さ、いっちょ真面目に働きますか。
キュートで強い、肚(はら)の据わったキャリアガールたちの働きっぷりをご覧あれ。

<こんなお心あたりのある方に、よく効きます。>
●職場でナメられてる、と感じた
●親に結婚を急かされた
●若い後輩の肌つやに見とれた
●仕事で思わずたんかをきった
●ひとめぼれをした
●子どもの寝顔を見て、頑張ろうと思った

きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても。

感想・レビュー・書評

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  • 以前、読書仲間から『マドンナ』を薦められて、
    いつか手に取ってみようと気になっていた奥田さん。

    先日に図書館で出会って、さらっと。
    全てで5編、働く女性たちの“物語”が集まっています。

    独身でも既婚でも、子供がいてもいなくても、、
    女性はいつまで“ガール(女子)”でいられるのか、、

    思わずエールを送りたくなる、そんな女性ばかり、
    なんて思いながら、強くて、そして可愛いな、とも。

    そして男ってのはいくつになっても、、なんて。

  • 「30歳、独身、彼氏なし、仕事頑張ってる」ってステータスにはビシビシ効きました。主人公はみんな32〜35のキャリアウーマン。自分もまだ30代、まだ若手だからって思ってたけどきっとそんなことないってことを肝に銘じようと思いました。

    38歳のガールを痛いなと思いながら20代の女の子を若いなぁ〜って下に見ちゃう感じ、既にやってる気がする。わたしも一ガールなんだろうな

  • 30代でバリバリ働く格好いい女の人達の短編集。
    元気を貰えた!!

  • 同年代の女性の短編集。面白かったなー、女性であることで損してるなーとかモヤモヤを感じることもあるけど、やっぱり女で良かったーと思う!
    女同士の連帯感も良い!

  • 短編集だが、もう少し内容を掘り下げたほうが良いかもしれないのが一本。
    残りは適切だと思う。

  • 色々絶妙だった。30すぎ40前の女たちの足掻き方が手に取るように分かる。

    いつのまにか笑うときは手を叩くようになってしまった。ひどいときは足までふみ鳴らす。

    という30すぎ女の解説。まさに。まさに。

    ガールじゃないけど、おばさんじゃないというなんとも言えない足掻きが痛くもあり痒くもあり、まさにその年齢真っ只中にいるだけに、納得しまくる。笑笑

    格好一つ、会話一つ、仕草一つ、どれを取っても元ガール。古ガール。もしくは、オバール。笑笑

    わかるよーわかるよーと思いつつ読み進め、わかるけどなんかわかるけど痛いよ!それ!と突っ込んでみたり、なんか切ないなぁ。と思ってみたり。

    バッチリな年齢だけにとてつもなくこの本にのめり込んだ。

  • さすが奥田英朗!面白かった。

    ただ、同世代・同性な当事者としては
    結局奥田英朗も、働く30女は結婚できないって思ってるんだろうなってのが滲み出てたかなぁ。
    (そうじゃないと言えば言うほど、逆にそれが顕在化する、的な)

    作中に出てくる女性が全員、心理的変化だけで状況的な変化を起こしてないなぁと。
    みんな、諦めるか悟るかで終わる。
    例えば、仕事をしながらいい人と出会って恋愛や結婚の幸せを得るみたいな話が1つくらいあっても良かったと思う。
    決めつけ感が。。

    もちろん12年も前の作品だから時代性もあるだろうけど、
    なんとなく登場人物が、実年齢より自分をババアと思ってる感じがしたし、なんかバブルを引きずってるような。。
    時代性が強い作品でした。

  • ヒロくん
    マンション
    ガール
    ワーキングマザー
    ひと回り

    ワーキングマザーがよかった〜ばりばり仕事しながらおかあさん、さらにはおとうさんの役割までこなす主人公
    この本のどの主人公も、会社で男の人と対等にやり合って仕事して稼いで‥本当にすごい

    私はもうガールではない自分を受け入れられているだろうか。ガールではない女性としての生き方が、できているかなー

  • これはすごい!なぜ、こんなにも女子の気持ちがわかるのか。本当になぞなほどだった。なのに著者は男性!女子にはぜひ読んでほしい一冊。

  • 長編かと思ってたら短編集だった。

    「ヒロくん」から始まって、「マンション」「ガール」「ワーキング・マザー」まで順々に下がっていき、最後「ひと回りで」少し回復な感じ。

    だけど「こっちなんか、いつの間にか、笑うときは手を叩くようになってしまったものなあ。ひどいときは足まで踏み鳴らす。」にはドキッとしたなー。
    今からでも「手で口を隠しながら」に戻れるのだろうか?

  • 面白い。読みやすいからすらすら進む。奥田さんに感心もする。けど、それだけ。何だかスペシャルドラマとして、何夜連続~とかで30分程度で放送するんなら面白いけど、みんないい仕事持ってお金あっておしゃれで、ってそんな女子ばっかりじゃないもの。もうちょっと職業・年齢・恋愛などバラバラにしてくれたらよかったんだけど。。

  • 奥田さんは女性なのではないか、と思うほど女性の気持ちがよくかけていてびっくりした。

    妙齢の女性の仕事との向き合い方、これから自分もそうなるのかなぁと思ってちょっとしんみりした。
    でもどのお話も、最後には良い締めくくり方で終わっているので読後は爽やかな気持ちになった。

  • 登場人物よりも年上の私だけど、
    独身なので、かなり共感もてた。

    「きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。
    既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても」
    このセリフ良かったな〜。

  • いろんな世代の働く女の子の物語。
    共感できない部分も多いけれど、ある意味男の見方だと思えば面白い。
    飽きさせない滑らかな文章は林真理子さんに通じるものを感じる。
    とにかく、一気に読んでしまったのは確か。

  • 映画化もされた奥田英朗の短編集。30代のOLがそれぞれ主人公なので同世代の女性には共感が持てる内容なのだと思う。その視点で文章をかける奥田英朗の腕に感心します。

  • 「年甲斐」って言葉に過敏になる年頃。心のどこかで「つか、年甲斐ってなんだよ」とか「足掻いて何が悪い?」って強がってたり。でも「若手じゃねぇよな・・・」とか「『まだ、わからない~』って言える年じゃねぇな」って思っている女子が注入すべき短編。タウリンのように効いてくる!

  • 大学入る前からずっと気になっていた奥田英朗さん
    なんでもっと早く読まなかったのかと自分を戒めているレベル!
    気になったらすぐに手をだす、それから判断!って学んだつもりだったのにー

    って今更後悔してもなんにもならないので、次に活かすとして

    短篇集でとても面白かった!
    5人のキャリア「ガール」の話
    それぞれ立場も違うし、置かれている状況も違うんだけど、みんな「女」を面倒なときもあるけど、楽しんでいる^^
    とーっても前向きになれる作品でした
    私も「女」をもっと楽しまなければ損だなー、と思いました

    それぞれの短編がキラキラしていて眩しかったなー!
    22歳にしてガツンとやられた作品でした
    さあ、奥田英朗さんブームの到来です笑

  • 働く女性はかっこいい。いや、なにかに一生懸命になっている女性はかっこいい。そして、輝いている。でも、その輝きも彼女たちの目まぐるしい努力によって作り上げられている。理不尽な言葉を投げつけられ、理不尽な要求を突き付けられ、それでも前を向いて歩いていく。社会は男女平等とうたわれているけども、実際問題平等なんてありえないから、どこか不公平な部分もあって、そこが非常にめんどくさいと思う。けれど、この5つの短編に出てくる主人公たちは、そこの部分ときちんと折り合いをつけながらたくましく生きている。
    しかし、かっこいいなこのひとたち。自分にはなりえない姿がここにあって、ある意味それが理想で、でもこんなに立ち上がって生きていける気もしない。中途半端な自分に若干嫌気がさした。
    個人的には表題作の「ガール」より「マンション」がすき。どの話も、最後はすっきりと終わっているからさわやかな気分になれた。

    (256P)

  • 映画化されますね。女子は絶対読むべし、の一冊です!

  • 最高に小気味いい。
    痛快なガールズの物語。
    30代女性、それなりにキャリアもあるそれぞれの女性5人が社会と向き合う姿を描いた短編集なんだけれども、どの女性にも共感し、憧れ、元気がもらえた。
    「ヒロくん」の聖子の啖呵は働く女のもどかしさだし、「ガール」の由紀子の年齢に対する不安や不満は身にしみる。
    馬鹿にされたくはないし、譲りたくないし、でもいつまでも「可愛い」と言われる女性ではありたい。
    その微妙な女性特有の強さや弱さ、狡さがなんでこんなにわかるんだろう?

  • 思っていたよりも面白くて、一気に読んでしまった。女性課長になって年上男性部下の時代錯誤な考え方に悩む1篇と、独身、30代、恋人なしのOLたちが主人公の4篇。あるある・ありそうと共感するものばかり。焦っても悩んでも結局は自分らしく、いい具合に妥協も年齢による不安不満も飲み込んで、また明日に向かっていく。そんな気持ちになる本でした。

  • 予想の5倍は面白かった。もし作者を伏せられて読んだとしたら、(いくらか名のある賞を獲っている中堅の)女流作家だと想像するだろうと思う。社会で働く女に対しての解像度がめちゃくちゃ高い…!男性作家が思い描く女性像でよくある変な期待や願望が含まれてなく、そして女性読者に向けての媚もない。だから不快感もない。他の作品も読みたくなった。

  • 30代の女性たちを主人公にした短編集。20代なら20代の、30代なら30代の、その年代ならではの葛藤があるもので、いくつになっても女性は複雑に悩みます。どれも身につまされたり、あるあると納得したり、スカッとしたり楽しく読んだ。

  • 奥田さん、ほんと女性かも…しかもOLやってたんじゃないかと思うくらい(^^;; 途中は、あまりに女の痛いところが出過ぎてて、苦々しく思えるところもあったけど、最後はどの女性も、潔くカッコいい女になり、読後感はスッキリでした。

  • 感想
    したいことをする。簡単なようで難し過ぎる。そもそも何がしたいかわからない。あっても環境が邪魔する。だからそれを壊す。自分の道を開ける。

  • ミニコメント
    働く女性の心情をきめ細やかにえがく、短編集。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/432781

  • 食い入るように一気読みしてしまった
    なーんか色々考えさせられて、都会に戻りたくなったなぁ

  • どの話も大きめの会社でバリバリ仕事をこなすそれなりに美人な30代の女性が主人公。

    私も30代なので、年齢や結婚、子供のことは定期的に頭に浮かんではぐるぐる考えて、落ち着いての繰り返しです。
    結局側から見たら僻み、嫉みが一番恥ずかしいということがよく分かりました。
    今の自分に合った「ガール」として生きていくのが1番!!

    短編集なので読みやすいですが、設定が似たり寄ったりです。
    主人公は会社の古い体質に不満がある、男社会でも頑張っているっていう話なのに
    帰国子女、アメリカ帰りは失礼
    大阪の人はあけすけ
    という固定概念が散りばめられていたのがちょっとなぁ…と思いました。


  • 仕事や家族構成は違うけど、この本に登場する主人公たちに共通するのは、仕事をしていることと、境遇の不満にイジイジしていないこと。
    みんな、おかしいと思ったことに、ハッキリと物申し、とても清々しい。
    読み終わった後は、スコーンと晴れた青空の下にいるかのように、すっきりとした気分になれる。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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