- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062133241
感想・レビュー・書評
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これはタイムリーヒット。なんともすばらしいコメディです。「絶望」だって他人からすれば「ぜつぼう」だとか。「しあわせ」になれる方法が見えてるのに一歩を踏み出せない人は「しあわせ」な自分に今の自分のアイデンティティを食われるのが怖い、かつ「しあわせ」になった自分のアイデンティティが「苦しんでいる」自分に食われ返すのが怖いってことだと解釈。あと「絶望らしさ」を気取ることで「想像を絶するから絶望」って定義からははずれるってけっこうブレイクスルー!w重さを感じさせない文章だし言い回しも好きです。ラストも個人的にはありです。
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ジャケ買いだったんですがたまらない読後感でした
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読後感がたまらなくよかった!
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絶頂からどん底にまっさかさまに落ちてしまい、不眠症に悩まされ続けた男が、気付くと自分を絶望たらしめることによって自我を保っていたという話。でした。
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随所随所で私の笑いポイントをくすぐられました。
いったい何度一人で、ププーッとしたことか(笑)
でもそんな楽しいお話ではありません。実際は… -
初めて読んだ本谷有希子作品。んー、でも、これはいまいち何も残らなかった。ぬるいぜつぼうの重さが中途半端に描かれて、笑うに笑えない。もっとしょーもない男のしょーもない話であってほしかった。
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▼素うどんが食べたくなった。▼落ちぶれた芸人と捨てられた女、ダメな二人がぬるーく傷を舐め合いをする話。鬱でしょうがないのに周囲はわかってくれないという、寂しく過酷な温度差の書き方が秀逸。口笛を吹いているシーンに鳥肌が立った。あるある。▼心の中ではアグレッシヴな絶望も、周囲にとってはうす甘い「ぜつぼう」。▼絶望に酔っていたい人間を容赦なく突き落とすシーンの連続。超クール。▼周囲の眼を随分気にする人なんでしょうねー。▼そしてこのラスト(大爆笑)。私、本谷さんのギャグセンスが完全にツボらしいです。今回も涙を流して笑わせて戴きました。
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私をはげましてくれているの?
本谷さん…。 -
かつて人気を博した芸人が、いつのまにか社会に見捨てられてしまっていた。その当人が感じていた“ぜつぼう”と、ある村で暮らして、そして感じた“ぜつぼう”。
本谷ワールドがひろがっている一冊。 -
希望のある絶望でよかった。