獣の奏者 (4)完結編

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062156332

感想・レビュー・書評

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  • ついに終わってしまいました・・・。

    正直、明るい話とはいえませんが、たくさんの事が伝わってくる素晴らしい物語でした。

    上橋さんのファンタジーは良い!

  • 上橋さんの作品はせつない悲しさ、愛するものを守ろうとする心を抱きながら、未来へと何かを託すような終わり方が多いような気がします。読み進むうちに苦しく悲しいさけられぬ結末。でも物語はここでやっと終わってくれたんだ(1、2巻で終わったもんだと思っていましたから)、幸せは、ほんの一時でもあれば、生きて生き続けられるのでしょうね。

  • 『闘蛇編』『王獣編』の前二作が、異種との交流という横軸を描いたものならば、『探求編』、そしてこの『完結編』の後二作は、世代から世代へ繋がり受け継がれていくうねりの縦軸を描いている。

    かつては頑固な少女だったエリンは、同じく頑固で生意気な息子を得て、母であるがゆえの喜びと苦しみを引き受け、自分の母の姿を思い、息子の未来へ心を馳せる。
    時は繋がっているんだな、と思う。
    なんて大きな世界、大きな物語なんだろう。
    凄い、としか言いようがない。
    物語の持つ、圧倒的な力を思い知る。
    クライマックスの嵐のような描写に、ぐいぐいと引き込まれながら、読み進めるのがもったいないような、結末を知るのがもどかしいような気持ちになった。
    そして嵐の結末は、恐ろしいほどしんと静まり返って胸を強く打つ。
    共生の難しさ、ひとが生きていくうえで避けては通れない衝突や驕慢さが、それでもよりよい道を探そうとする人間の誠実さ、優しさが心に迫る。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「受け継がれていくうねりの縦軸」
      素晴しい~
      「守り人」を読書中。終わったらこのシリーズを読もうと思うのですが、この作品の方が評判良いみたい...
      「受け継がれていくうねりの縦軸」
      素晴しい~
      「守り人」を読書中。終わったらこのシリーズを読もうと思うのですが、この作品の方が評判良いみたいで愉しみ。。。
      2013/01/11
  • 動物の一生を歪めてしまうことが、どれほど悲惨な結果を生むのか、
    為政者であるために、人の意思をどう反映していくのか、
    人は、思いを伝え合う事ができること、

    この3つが特に印象に残った。私もたいまつを渡していける人になりたい

  • 生きるための必死さがどの文からも伝わってくる。そして誰かを守ろうと覚悟した人の強さも伝わってくる。幸せを噛みしめる大切さも伝わってきた。読めて良かった。

  • ついに最終巻。
    エリン一家が戦に向けてそれぞれの想いで動いていく。エリンの信念、強さを最後まで感じた。
    ラストは少し残念な気がしたが…。
    ジェシが子どもから少年へ成長を遂げていたり、父との会話から多くの感情が見えてきたり、心情が描かれていて良かった。

  • 全巻通して、、

    とてもおもしろかった!

    ハラハラするところやツラい内容もあったけど、その中にある親子の会話や友達とのやり取りなど、穏やかな日常がとても尊く感じられた。

    息子のジェシには志を繋いでいって、大きな光のために、小さな火を手渡し続けていってほしいと思った。

  • 獣とヒトの触れ合いものかと思って読みましたが、爽やかな心温まるファンタジーやなくて、権力者やら医者やら教育者やら、過去の大惨事も絡まって結構凄絶なストーリーでした。
    こまっしゃくれた息子の成長と活躍を期待しててんけど、割とアッサリ大人になってしまいました(笑)
    あと、闘蛇のみなさんどうなったんや?


  • すごくおもしろかった。ドキドキしたりハラハラしたり、涙が出ちゃうところもたくさんあった。
    エリンが大人になるのはびっくりしたけど、大きくなる、大人になるってこういうことなのかな。ぼくもこういうふうに変わるのかな、自分に当てはまることもあるなと思った。エリンの木のことを考えると、ジーンとする。
    「わからない言葉を、わかろうとする、その気持ちが、きっと道をひらくから」ということばには、ああ、そうだなと特に思った。
    長いお話だと思うかもしれないけど、続きが気になってうずうずするから、一気に読んじゃう。全巻そろった状態で読むことをおすすめします。(小6)

  • 今日は、一日中雨を楽しむため、完結編を午後から集中して読む。 リランとエリンが死んでガックリ。 闘蛇と王獣が、共に
    戦争の道具にならず良かった。 

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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