- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062162906
感想・レビュー・書評
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「かさねちゃんに聞いてみな」が良かったので読んでみた。
アナザーってそういうことか!
面白かった!
こちらは中学生の話と言うことで、最初は「深刻でドロドロした、YAにありがちな感じになっちゃうのかな」と思ったのだけれど、これも終始爽やかでたまに笑えて、とても良かった。
爽やかと言ってもバリバリに青春だぜ!ってわけでもなく、別にみんなが平和に生きているわけでもなく、むしろ問題は色々あるのに爽やかに処理していく様がなかなか他に無い描き方。
この作者の、人と人との距離の描き方が好きだな。個人をちゃんと尊重しながらベタベタし過ぎない感じ。
登場人物達のキャラクターがかなり個性的なのに嘘っぽくならないのも上手いよなぁ。
しかしこう言う女の子が主人公の話しを読むと、自分が中学生の時いかに何も考えていなかったかが浮き彫りになるな。笑
ひとつ言うのならば、表紙の絵が本文の内容をちゃんと反映してないのがもったいなかった。服装の描写がせっかくあるんだから、合わせるのは必然じゃなかろうか!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
修学旅行に行かれない中学3年生が学校で過ごす3日間を描いた作品。
当時の私には、修学旅行に行かれない生徒がいることなど考えてもみなかった。ましてや、旅行の代わりに登校しなければならないことなど。
さらに困ったことに、作品のなかの子どもたちの様子が今のリアルな中学生の姿なのかどうか、私にはよくわからない。それは著者のせいではなく、私自身が今の学校のなかに存在しないからだと思う。私の知っている今の中学生の姿は、彼らのごく一部でしかない。私が経験した中学時代を思い返してみても、もっと子どもであったようにも思うし、もっと大人であったような気もする。そんな混沌とした成長の過渡期だったのかもしれない。
濃密な3日間であったが、だからと言って彼らの結びつきが強くなるというわけでもないところがいい。 -
修学旅行に行けなかった中3生七人の三日間の物語。キャラはなかなか個性的に作られていて細やかだ。この七人の中で主人公はたぶんいちばん普通の女子。いちいち人の様子を観察して感想をこまごまと述べる一人称の独白が文字量のかなりの部分を占める。なかなかリアリティがあっていいと思ったけど、こういう人間関係の機微を語る物語の主人公はやはり観察者であって、奔放に行動するキャラにはできないのだな と改めて思う。日常の中のちょっとした事件が次々とあって面白いけれど、こういう細かい性格の主人公でなければ気づかないことが色々とあるわけで、そのへんがちょっとスカッとしないのだけど。そこがリアルなのかなあ。
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修学旅行に行けなかった6人+1人が過ごす3日間。
1日目1時間目、2時間目……と語られていく。小さな事件は起きて、今までほとんど接点のなかった7人の結束は強くなったように思えるけれど……この7人の距離感がとてもステキでした。
中学生娘に読書感想文にどうかと渡したところ、ラノベしか読まない娘も面白かったー!と読み切りました。 -
資料番号:020215612
請求記号:Fアリサ -
YA
『かさねちゃんにきいてみな』がよかったので同じ著者のものを。
やっぱり会話劇、日常、こども目線のモノローグやこどもの語彙が独特でおもしろい。
かさねちゃんはとりあげた題材か、泣かせるポイントがしっかり張られてた。これはほんとうに、人の日記を盗み見てしまったような日常感。
不登校の××が学校に通えるように! とか、
片思いだった××と両想いに!
みたいな大きい事件はないけど、それぞれの細かい日常をあつめて「時計の針がなかなか進まない」状況から、時間の目と目の間が詰まった感じ。
これを後から思い出と呼ぶんだね。 -
学校では見えない、生徒たちの事情が見え隠れして登場人物に奥行きがある。思春期らしく繊細だけど、ぶっちゃけで正直で単純な言葉もいい。物語を突き通す謎やテーマがあればもっと一気に読めたかもしれない。
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修学旅行に行けなかった6人(7人?)が居残り学校で過ごす3日間
YAモノ -
中学校の修学旅行、諸事情で行けなくなりとりあえず登校となった同学年6、7人の3日間を描いた青春物語。 文章が簡単なのでヤングアダルトに読んでほしい本。かと言って読んだあとに「修学旅行は行かない」とか言い出さないでほしい。
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片瀬と湯川さんが好き!