- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062171397
感想・レビュー・書評
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とても面白かったのでいっきに読みました。橘さんの本はほぼ読んでいると思います。この本は今までの理論を3.11以降の日本で生きるにあたりどのように考え、応用するのかが分かりやすくまとまっています。分かりにくくなりがちなお金についてもバランスシートで示されており、非常に親切です。伽藍を捨ててバザールへ。聞き慣れない言葉ですが、本を読めば納得です。
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勉強になったぁー!オススメです。
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災害後の日本の経済予測より、今後の私たちの採るべき方策を書いた本。
私自身、会計や経済の知識が乏しいが、今までの常識が通用しなくなったことが3.11により白日の下にさらされたということが分かった。
急に悪くなったのではなくて、明るみに出たのだ。
漠然と思っていたマイホーム、終身雇用。親がそうしてきたから自分も自然とそのようにするものだと思っていたが、それは根拠のない思い込みだったことに気付かされた。
これからの人生を生き抜くために、会計、投資、資産運用の知識を身につける必要があると感じた。 -
人的資本と金融資本の換算レートを良くしないとです。人生ポートフォリオ大事。
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・良書。橘玲の最近の言論の集大成的な内容。
・集大成的な内容の分、新味は薄いが、安心して読める。 -
日本社会で成功すること、安定して生活することは4つの神話に最適化して生きることと同義だった。
すなわち、不動産神話、会社神話、円神話、国家神話である。
しかし、そうした神話は統計的には通常考慮しない確率で生じる「ブラックスワン」の事象によって、一夜にしてひっくり返る。
筆者によれば近年でも日本人は2つの黒い白鳥を目撃している。一つは1997年の金融崩壊であり、もうひとつは今年3.11の大震災だ。
来るべき次のブラックスワンで全てを失わないために、筆者は二つのリスク分散を提唱する。
一つは人的資本の分散であり、もう一つは金融資本の分散である。
橘玲さんの本は好きでよく読んでいるし、その主張にも大いに同意するのだが、その一連のシリーズのなかでも出色の出来の本だと思う。 -
基本的には金融資産の考え方ですが、最後の方は少し金融から離れます。
ほとんどの部分で今まで橘さんが主張していること同じですが、バザールの世界ではお金よりも評判のほうがはるかに価値が高いと述べられている。このあたりは岡田斗司夫さんの評価経済社会と同じ考えです。
インターネットは基本的に無料な世界(若干お金は発生しているが)その世界で実際のお金を発生させようと思えば、お金よりも評価に重きを置くことになるのでしょう。 -
「未来は原理的に予測不可能で、世界は限りなく残酷である」という事実を目の当たりにした私たちは、どのように「人生設計のリスク」に向き合ったら良いのか。
経済学の導き出した答えは、「他人はあてにしない(できない)という前提に立つなら、私たち1人1人が持つ「金融資本」と「人的資本」をできるだけ一つのものに集中させずに分散させ、グローバルな市場経済に投資すべき」というものである。本書の前半部分にはその具体的な方法も書かれている。
しかし、私たちはたった1人で生きているわけではなく、社会のなかに生きている。そう考えると、私たちが持っているもっとも大切な資本は、あてにできる人間関係、すなわち「社会資本(ソーシャルキャピタル)」なのではないか。
では、日本という社会に住む私たちが持つソーシャルキャピタルとはなんなのか?日本人であるとはどういうことなのか?
著者の立場は、国家は市場に介入すべきではないし、仮に介入するとしても最小限にすべきというものだが、「正義」のために国家がすべきことがあると述べている。
この「正義」へのコミットメントこそが日本社会がもつソーシャルキャピタルなのだろうか?どうもしっくりこない。他の可能性もいろいろ考えてみるが、なかなか思いつかない。
いつの日か、日本という「伽藍」を捨てて「バザール」に向かった人が、日本社会の持つソーシャルキャピタルを体現してくれるのかもしれない。 -
とても参考になった
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普段、自分が言っている言動と似ていると先輩から聞いて借りて読んでみました。投資などをされている人からすると、基本的な事項ですが、平易な言葉とわかりやすい例えで書いていて、頭が整理されました。
今の日本に対しての提案も斬新で面白かったです。
こういう政策を主張する政治家が表れて、日本中で議論をしたら日本はかわるでしょうね。