- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062191074
作品紹介・あらすじ
“一線を走る彼らに、前置きは不要だ。”
デビュー以来第一線を走り続ける作家・西尾維新が書いた5通の手紙と、それを受け取ったクリエイター達による、「本題」からはじまる濃密な対談集。全対談、録りおろしで講談社BOXより刊行。
【登場作家一覧(五十音順)】
荒川弘(漫画家)
羽海野チカ(漫画家)
小林賢太郎(パフォーミングアーティスト)
辻村深月(作家)
堀江敏幸(作家)
感想・レビュー・書評
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漫画家・作家6人×西尾維新の対談集。それぞれの創作の立場の違いや裏話的な小話もあって面白い。その中でも共通して「上手くなるには」「その職業になるには」の回答が言葉の違いはあっても「時間を費やす事」なのが正直過ぎる。一万時間費やしたらその先も時間を積むしかないという羽海野さんの言葉は創作する人に限らず何かを目指す人は目を反らさない方がいいんじゃないかな。
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うーん、なんか散漫としてるというか、イマイチ得るものに欠けるというか…。対談集って日本だとポピュラーな出版物だけど、外国だとほとんどないらしい。どうでも良い。
一番読み応えがあったのは羽海野チカ氏との対談かなあ。お互いの著作を読み込んでるだけあって、深いところまで突っ込んだ対談になっていた。
辻村深月氏との対談は辻村さんの熱が強すぎて若干引く。
堀江敏幸氏だけ明らかに異色で対談集の中で浮きまくってたけど、読みなれた文学の対談とかって大体こんな感じよな。
あと1、2人、作家の人と対談して欲しかったなあ。 -
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五輪ディレクター「反ユダヤ的」 小林賢太郎さんを非難―米団体:時事ドットコム
https://www.jiji.com/sp/article...五輪ディレクター「反ユダヤ的」 小林賢太郎さんを非難―米団体:時事ドットコム
https://www.jiji.com/sp/article?k=2021072200278&g=int2021/07/22
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荒川弘先生目当てで手に取った。
作家同士の対談、どのように物事を捉え考え作品に落とし込んでいるのか?それぞれの作家さんの思想、執筆するうえで意識していることなど非常に興味深い。人の考えてること知るの面白いよね。
天才だーこの人も天才!天才!天才!と思って好きな作家さんたちみてるけど、もちろん雲の上の存在な方々ばかりだなと思うけど、そこに到達するためにほとんどの作家さんはそれだけに熱意を注いで書き続けていたわけで……そんな、人よりもたくさん時間を割いてるその間に凡人はただただ日常を過ごし、凄い作品に触れて「すごいなぁー真似できねー」と思いながら自堕落な日々を送っているわけ……。
素晴らしいものを生み出せる人というのは、人生のほとんどをソレにかけていたから、そこに到達できた。スポーツ選手も作家も、医者とか弁護士とか頭いいねって言われてる人たちもそう。継続し続けること。でもそれができる人を「才能を持っている」で片付けてはいけないね。
けどじゃあいわゆる普通の生活とやらを捨てて、自分が目指すものそれだけに何もかもかけろと言われたら、なかなか難しい。大抵は出来ないから、やっぱり「自分にはそれだけしかない」と思いながら続けられる人は、天才であり、才能なんじゃないかなと思っちゃう。
羽海野チカさんとの「才能」について語る以外の対談もとても面白かったので、またこういう対談集出してくれないかな!
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読み応え抜群、活躍している人たちの言葉には、一つ一つに重みを感じざるを得ない。
西尾先生や辻村先生でも「作家」と名乗ることに抵抗があるとか、聞いて驚くエピソードもあった。
どれだけ大きな成功を収めてもそこにいるのは一人の人間であることに変わりない。
不安になることもあるし、ひどい目にあったり、うまくいかないことだってある。
天才って大変。
作家としてデビューするまでも大変だけど、その後も書き続けて作品を発表していくことはもっともっと大変なこと。
例外的な存在はいるとして、天才だからって別の人間になれるわけではないのだと感じた。
小説を書くことだって、そうしていくことでしか生きていけなかったからと語る西尾先生の胸中は、私には想像もし得ないものだけど、今までより少しだけ「天才作家陣」たちのことが身近に感じることができた一冊。 -
西尾維新が5人の作家と交わした言葉の記録です。コント、漫画、小説を通して、誰も見たことのない物語を生み出す人どうしが、互いの言葉を聴き、そして考え、自らの言葉で語ります。特に小林賢太郎との話で目立ったのですが、西尾維新の言葉に対する感度はとても高い。新しい言葉を知ると、その言葉を目にする機会が増えるのが好きだったと彼は語ります。言葉を知ると、生活の中でその言葉に出会うことが増える。言葉は新たな世界の扉を開ける鍵なのだと思います。
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西尾維新さんは「物語」シリーズが有名ということと、アニメの『化物語』を少し見たことがあるくらいしか接点はなかったけど、独特の世界観というか作品観を感じる作家さんだった。
そんな西尾維新さんが対談した相手というのがまた豪華絢爛。。
あまり、こういった形での媒体に出てくるイメージが無い方ばかり。
対談内容も作家さん、漫画家さんなどの表現者同士ということで、その場でしか生まれないことばかりで、タイトル通りまさに『本題』。
小林賢太郎さんの「言葉ポーカー」、面白い。
物語の最終回をどう捉えているか?
才能はどこから語ったらいいか。
小説家と漫画家の違い。
登場人物の名前のつけ方。
小説の最初の一行を書くまでの大変さ。
作品を書き終える日の気持ち。
などなど。
それにしても西尾維新さんの毎日2万字を書くというルーティンは凄い。。 -
2018/06/07
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いいものを読んだ。書き始めるまでが一番大変、は執筆でも作曲でも共通なんですね。
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対談集。「どうしてその仕事につこうと思ったの?」ってめちゃくちゃ暴力的な質問だよなあと思っていたから、その話題が出てきて興味深かった。そんな世間話みたいなノリで時間をかけずに話せるもんでもないだろうに、みんなどうして気軽に聞いてくるんだろう。
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西尾維新の創作スタンスが分かって面白かった
一日2万字は同業者から見てもやはり驚かれるらしい。
西尾だけでなく対談相手も含めて作家というのはそれぞれいくらでも語れる思想信条がしっかりあるんだなと思った。
先を見据えず積み上げていく書き方だったのは意外。
もっとビッチリ組んでいるのかと思っていた。 -
西尾さんの作品について語る対談集かと思ったら、西尾さんが話したい人をお招きするかたちだった!羽海野先生や荒川先生、辻村さんなどなど対談相手が自分のすきな人たちばっかりで嬉しかった!それぞれ創作について方法だったり仕事に対する考え方を話していて、なるほどな〜って思ったし、これを読んでから作品を読むと見方が変わるなって思いました!個人的には3月のライオンと物語シリーズの裏話がおもしろかったです!
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西尾維新の対談集。西尾維新自身というより、対談相手のうち荒川弘、羽海野チカ、辻村深月の3名が好きなので買ってみた。(もう2人の小林賢太郎さんと堀江敏幸さんは知らなかった…)
印象的だったこと。
「僕はいつか書いてみたいと思っているんです、『長編の最終回だけ』が集まっているという短編集を」(荒川弘との対談)→すっごく読んでみたい!
「漫画家さんでも、ご本人がすごくうまい先生とかは、すごくつらそうに仕事されていますね。(中略)それで、『もう、いいからぜんぶ自分でやろう』となって、だんだん寡作になっていって…」(羽海野チカ)
「実は、私には十代の経験を抜けた今を『余生』みたいに感じている部分があって。(辻村深月)
「漫画やゲームも含めて、自分が夢中になっている『物語』を馬鹿にされるのが、ほんとうにイヤでたまらなかった。(中略)今、自分がこうして小説を書いている原動力のひとつは、その時周囲に対して感じた怒りだと思います。」(辻村深月)
自分は西尾維新の作品は小説よりもむしろ漫画(原作)の方が好きで、だから荒川弘さんや羽海野チカさんとの対談では漫画のことについて話してほしいという気はしましたが。
西尾維新の小説の書き方(全体を予め俯瞰せずに書く、とか)が分かったので、それを念頭に置きながら読めば、小説もまた楽しめるでしょうか。 -
2016/12/3読了。
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去年の夏に買って、ようやく読んだ。1年も寝かすことになるとは。。
個人的には羽海野さんとの対談が一番身にしみた。創造の話は音楽も同じ。 -
西尾維新が5人のクリエイターに手紙を送り、それを軸に展開していく対談集。
どの対談相手も自慢やアピールではない、自然と身にまとったプロとしての自負が感じられて、第一線のクリエイター同士でしか生まれない対談になっている。
特に惹きつけられたのは羽海野チカとの対談。凡人からしたら西尾さんも羽海野さんも、才能のかたまりのように感じる。羽海野さんは実際「才能があっていいですね」というようなことを言われるようだ。でも、羽海野さん曰く、才能の「種」は持ってるかもしれないけど、それは流した血で育てるものだ、と。練習する時間さえかければ、ほとんどの人が一定のレベルに到達できて、そこからがようやく「才能」の話になってくる。
また、西尾さんが言うには、 「一万時間の法則」という話があって、それはある分野で一流の人が練習や努力に費やしている時間を計算すると、一万時間以上になるということらしい。一万時間を費やすというのは並大抵のことではない。「努力をすることは、何かを諦めること」という西尾さんの言葉が痛い。
逆説的だけど、「一万時間を費やすことができる」時点で、やはり彼らと私のような凡人では一線を画しているのかもしれない。羽海野さんも西尾さんも、描く(書く)こと以外で社会人として生きていく術がなかったからやむを得なかったというようなことを言われていたけど、それでも大抵の人間は逃げてしまうと思う。
やすりで肌を削るようにして何かをやった人こそが「才能」がある。 『3月のライオン』に出てくる棋士と同じように、作者も漫画を描いていることがよく分かった。
あと、辻村さんの対談では、初期の作品の頃は西尾維新のような作家を目指して背伸びをしていたけれど、今は「自分の好きなことを好きなように書く」というスタンスでいる、という話があった。私はその背伸びをした辻村さんの作品がとても好きだったけれど、対談を読んで、なるべくして今の作風になったのだと納得できた。 -
4〜5
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小説なら「そうです」というセリフを会話で言わなければならない時も、舞台なら、うなずく動作で表現できてしまうわけです。しかも、僕はそうやって言葉にしない方法で伝えられるのなら、そっちのほうがいいと思っているんです。
なぜかと言うと……
言葉というものにはすごく力があるので、お客さんに対してあんまりたくさん与えすぎてしまうと、ひとつひとつが薄まってしまうような気がするから。力があるからこそ、しぼって大事な言葉のみを発したいんですね。
(P.60)物語の「ルール」と「作り方」/小林賢太郎 -
良い!とても良い!
対談物が苦手である。テープおこしを延々と見させられている気になるから。この本は合いの手、応答といったコミュニケーション部分を削ってある。ともすれば互いに相手の話を聞いていないのかと思わざるを得ないところが多々あり、だからこそ彼らの思い、主張を最大限楽しめる。
巨匠、偉人とは言いたくない。彼らも好まないだろう。それでも、そう言って自分から遠ざけてしまいたくなる。才能あるひと、と。
どう見ても努力する才能あるひとたちである。もしくは、命をかけるに値する何かを見つける才能があったひと。出会ってしまったひとたち。
羨ましいけれども、こうはなれない、いや、あまりなりたいとも思えない。怖くて。 -
コバケンと辻村さんのを興味深く読んだ
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西尾維新が、5人の人と語った事。
最初に対談申し込み文みたいなものがあって
その下に、これから対談する人の経歴(?)が
あるのですが、へえ…という程度。
最初と最後の人以外は知っているので
そうなのか、と読み続け。
対談する軸になる本人を知っていれば
さらに面白かったかと思われます。 -
914.6
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どの対談を読んでもえらく面白い。
何度も読み返したいなあ。 -
前置き不要な本題のみの対談集。
全員が才能に溢れて選ばれたものだと感じる。
私には感じたことのない喪失感や絶望感、そこからの渇望を持っていると思う。
だからこそあんなすばらしい作品を作ることができるのではないかと思う。
そう思わないと自分自身の軸が無くなってしまいそう。 -
作家同士の繋がりって面白いなぁ。