ザ・ギバー: 記憶を伝える者 (ユースセレクション)

  • 講談社
4.01
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本棚登録 : 306
感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062616522

感想・レビュー・書評

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  • 本の装丁も大事だなと思った一冊。悪くはないのだけど、タイトルと表紙を見て、私はなんとなく、アメリカンネイティブのシャーマニズムの伝承に関係した話だと思い込んでしまっていた。
    全然違いました。
    前半はSF〜ホラーチックで、ありがちな設定なのだけれど、後半の展開が素晴らしい! 記憶は力、生きる力の源なんだよね。私を前へ進ませてくれるもの、苦しい時に私の心を温めてくれるものは、記憶、思い出、そこから生まれる力なんだよね。そのことに気付かされたときにすごい衝撃を感じた。

  • 考えさせてくれます

    行き過ぎた平等とは
    管理社会とは
    統制されるとは
    家族とは
    コミュニティーとは

    自由とは
    色があるとは
    空があるとは
    大地があるとは
    生き物たちがいるとは

    生きるとは
    愛とは
    人間とは

    読んでいる間
    読んだ後も
    いろんなことを
    抱かせてくれる
    一冊です

  • 英単語を推測しながら原作を読んだ時のことを、日本語で読み進めながら思い出した。コミュニティ や ユニット、リリース という、日本語に訳さず無機質に感じさせるカタカナが、さらにこの「平和」な世界の恐ろしさを表現していると思う。特に、子どもは読んでいくうちに意味がわかってくる感覚かも。中学生向け。

  • カテゴリ増やしたくないので選択悩みますが近未来みんなユートピアと思ってるが実はディストピアものサスペンス。子供向けらしいんだけど大変哲学的で読後に話し合いたい内容。

    ザ・ギバーと別れてから後の展開が急すぎな印象なのでそこが★1個マイナスとなったが超面白いです。

  • 一番多感な時期に読んだせいか、この物語の世界観にすごく引きずられて生きている自覚がすごくある。それくらい影響を受けた本。世界の捉え方というか、幸福についての考え方を一番最初に意識したのかな、と。

  • 20年前に国語の授業で一部だけ読み、ずっと探していた本。
    中学生向けとのことで、今となっては読みやすい本だった。

    内容は
    当たり前のことが
    実はそうでないのではないかと気づいたときの
    心の動きや実際に起こした行動などを描写したようなイメージのもの。

    読んでよかったと思う。
    大事に保管してたまに読み返したいような本となりました。

  • selected by NeiNei (US)

  • 人生を国のトップに決められている国に住んでる少年がギバーという役職に選ばれて、いろいろなことを体験して自分住んでいる国がおかしいと思い逃げ出すところがハラハラしました。

  • きのう読了。ロイス・ローリーは読んだことあったかしら。
    設定と主張はまあわかる、けれど、それほど作り込まれている感じはしなかった。〈記憶を伝える者〉と〈記憶を受けつぐ者〉以外の職のことがそれほど描き込まれず、コミュニティ全体がどう機能しているかが曖昧だったせいかも。「色」とか「音楽」のことは錠剤がキーなんだろうと思うけど、肝心の「記憶」はどういうシステムになってるんだろう。喪われた大切なものとして「家族」と「愛」を無批判に称揚するのは、ちょっとなぁと思う。
    終わり方も、オープンエンドというよりは作りの粗さのせいな気がしてしまった。もうちょっと丁寧に書いてほしかったな…。

  • 中学生ぐらいの年齢を対象にしているが大人にも是非とも読んでもらいたい小説。何処か歪な世界、私たちが暮らしている世界と変わらないように初めは見えるのだが読んでいく内に異変に気づいていく。その頃には完全にロイスローリーの世界に嵌ってしまっていると思う。
    嫌なことから逃げ誰しもが幸せに暮らせる世界に本当の幸せがあるのかと考えさせられました。

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著者プロフィール

1937年ハワイ生まれの児童文学作家。アメリカ陸軍の歯科医だった父について各地を転々とし、11才から13才までを日本で過ごした。現在はメイン州在住。1990年に『ふたりの星(Number the Stars)』(童話館出版)、1994年に『ギヴァー 記憶を注ぐ者(The Giver)』(新評論)で、ニューベリー賞を二度受賞する。「ギヴァー」は大人気シリーズとなり、世界累計1200万部を超える。他にも『モリーのアルバム (A Summer to Die)』『Windeby Puzzle』など多数。

「2023年 『水平線のかなたに 真珠湾とヒロシマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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