走らなあかん、夜明けまで (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062633970

感想・レビュー・書評

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  • 巻き込まれ型の大傑作。タイトルが関西弁だが、主人公は関西人では無い。出張先の大阪でエライ目にあう話。まあ、こいつはその後稚内で、もっと酷い目に遭うのだが。

  • 長編。

    東京生まれの東京育ち。生粋の東京人である主人公は、出張で初めて大阪にやってきた。そこでアタッシュケースを置き引きされた。それには新商品の極秘資料が入っていた!!アタッシュケースを取り返すべく犯人を追いかける主人公。しかしいつの間にやらヤクザのいざこざに巻き込まれてしまった・・・!!資料は取り返せるのか!?いや、生きて帰れるか!?

    こういうジャンルのものも書かれるんだ〜。すごい。新宿鮫とも、アルバイト探偵シリーズともまた違って、なんていうのかな?ハラ×2ドキ×2。「ノンストップ・エンターテインメント」と銘うってるけど、まさにその言がぴったり。

    こういうのも好きだし、大沢さんの作品って全部違った妙味があってどれもおもしろい。

  • 命を懸けて問題を解決しなければならないアクシデントに見舞われる・・

    自分の人生において、こんなことに直面する人って、どれくらいいるだろうか?

    そんなこと、おそらくはそう何度もあることではないだろう・・。





    坂田は最初はサラリーマンとして失敗したくないと、大切なカバンを取り戻すために奔走する。

    しかし、途中からは自分の為に危険な事件に巻き込まれてしまった人のために、勇気を振り絞って行動していく。

    無力だった坂田が、ボロボロにされながらも、知恵を絞り、アクシデントを一夜のうちに解決していくのが非常に頼もしかった。

    (決して諦めないという気持ちが奇跡を起こすというサラリーマンのバイブルのようでもある・・かな?)



    実はこの小説には、「涙はふくな、凍るまで」という続編があり、これも読んでみた。

    こちらは主人公の坂田が、主張先の北海道で今度はロシアマフィァに追われる話だった。

    こちらもオススメです。



    しかし考えてみると、フィクションの世界なので、「坂田は本当にツイていない男」ということで片付だろう。

    これが実在のサラリーマンであれば、何度もこんな目に遭うなんて、「危険回避能力のない社員」というレッテルを会社から貼られてしまうだろうなあ。

  • 大阪を舞台にしたタイムリミット型サスペンスです。息つく暇も無く一気に読み終わってしまいました。スピード感があるので、あれよあれよという感じで。

    主人公の坂田勇吉が普通のサラリーマンというところが良いです。ものすごく不運なサラリーマンですけどね。坂田さんが大阪を嫌いにならないでいてくれて良かったです。大阪人の私には地理が良く解り、その場面を想像しやすかったのも嬉しい点。「あー、あの辺は迷うよなー。」とか思いながら。関西弁については、ちょっとひっかかる箇所もあったけれど、方言ってそのまま文字にするとすごく読みにくかったりしますもんね。

    しかし大阪が舞台の小説なのに、文庫版の表紙は何故に外人さん?

  • たった一晩のうちに、とんでもないことが次々起こる。

  • おもろかった!!二時間ぐらいで読んでしまった。真ん中ぐらいからはずっと手に汗かきまくり! (私手に汗そんなかく方では無いです笑)
    大沢さんの本は基本長編が多くて結構じっくり話が進むんですがこの本はすごくテンポがよかった。

  • かなりのドタバタ作品。女の子は好まないことでしょう。大変不運なサラリーマンのお話。人生何があっても生きていけるもんだと勇気をもらえます。

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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