- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062636339
作品紹介・あらすじ
一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。深夜のパソコン通信に嵌まる小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い…。オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。
感想・レビュー・書評
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1990年に出版された「パソコン通信殺人事件」を大幅に加筆修正し、改題した作品。
パソコン通信にハマる三浪の主人公・薫。
パソコン通信にまつわる懐かしい描写が数多くあるが、Facebookやtwitter全盛となった2016年も、人間の本質みたいなものは良くも悪くも変わらないと痛感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当時読みたかった作品。
たが今読んでもそれほど違和感がない。
ちょっと無理やりな部分もあったけど展開に驚かされた。 -
載せるのをサボってたので読んだのは随分前になるが、面白かったーー。まんまと騙された。よかった、騙されてて。
子供に読ませたい。 -
面白かった。電話回線でパソコン通信をする時代の話だけれど、チャットにハマってはしゃいだ女の子のふりをする薫が何故か自然で寄り添い易く、古さを感じずにさくさくと読めた。自分がチャットをしていた頃やオフ会に対する印象の変移を思い出した。解説の「作者は自分の意見を差し挟もうとは決してしていない」が印象的。薫は勉強を放り出して母親に甘えてパソコンばかりしている三浪の主人公だけれど、視線が優しくてつらさや反発を全く感じずに読めたのはその為かもしれないし、差し挟むどころか温かく見守ってくれているとエピローグで感じた。
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ネット社会の到来により電脳仮想が、一般の人々にも普及し始めた時代、90年代が舞台。高校時代の友人たち、現役大学生・浪人生など社会にまだ出ぬ若者たち。チャットで繰り広げられる仮想人間関係。しかし、次々に起こる連続殺人事件。地理的に広がるチャット世界。しかし、意外に狭い人間関係。
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当時はネットによる犯罪小説は珍しかった気がする。
チャット内での人間関係が交差していくのが面白かった。 -
約20年前に出版された本ということもあって、チャットがメインで設定は古いはずなのに引き込まれて読んでしまう。主人公の感情にはイライラしながらも、しっかり騙された。
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ステイション。そこは実在の人間が楽しむ架空の世界。
パソコン通信を介して起こる殺人事件。
主人公の薫は幼なじみのまことに疑われてしまうが、真相は…
電話料金が高額になるとか、時代を感じる作品。