異邦の騎士 改訂完全版

著者 : 島田荘司

• 講談社 (1998年3月13日発売)

感想・レビュー・書評

[Spicaさんの感想 · 2015年9月14日]

気付いたら自分に関する記憶を失っていたというシチュエーションはかなり恐怖で、そんな恐怖のさなかに良子のような女性と生活するようになったら、それはもう惹かれるのも仕方ないのかな。
いくら頭のいい人間が仕組んだとしても、こんなことが可能なのかな、ちょっと無理があるのではないかとも思うけど、物語として面白かった。

[チカさんの感想 · 2015年4月26日]

ようやっと読み終わりました。とっても悲しいお話しで、ちょっとだけびっくり。全てのスタートがここからなので、こっちから読み始めればよかった><

[113bookさんの感想 · 2015年2月14日]

傑作

[moicafeさんの感想 · 2015年1月20日]

評判通り、ミステリの教科書のような精緻に構成されたストーリーに一気読み。

序ー記憶を失った男。ふとしたことから出会った女との蜜月。飄々としてつかみどころのない、しかし憎めない人柄の青年、御手洗潔との不思議な友情。

破ー失われた過去への執着とともに、理性を失ってゆく女。過去を辿るなかで知った、自身にまつわるおぞましい事件の存在。

急ー復讐。御手洗潔による推理。愛の完結。

ところどころで引っかかっていた事柄が、まさかこのようにつながっていたとは……そして、読了後にはその秀逸なタイトル（ロマンティック・ウォリアー）に感服。

全編をつらぬく、昭和の湿り気を帯びた空気感も重要な要素。

[unodaiさんの感想 · 2014年11月19日]

ぐっと引き込まれ、「何？どうなってんの？」って思ってたら、あれよあれよと読み切ってしまった。

[彼方さんの感想 · 2014年10月30日]

御手洗と友人の出会い編。
チックコリア ロマンの騎士
記憶障害、過去の記されたノート、殺人者である自己
スリリングで叙情的、種明かしも解りやすく、エンタテイメントとしてバランスのよいものだったとおもう。

[ほとはらさんの感想 · 2014年8月25日]

御手洗＆石岡君コンビ、２本目。
まったくの予備知識なく読み始めた１作。
あれ？石岡君いないのか。寂しいなぁ。
と思っていたら…ビックリ！！！
謎解きトリックよりもそっちにビックリだよ。
それにしても、御手洗は何がそんなにツボって石岡君に食いついたんでしょうね？
「君、僕だって一人ぼっちだ」は意外だったなぁ。

[ghost58さんの感想 · 2014年3月30日]

中盤あたりの展開から、読み終わるまでページをめくる手が止まらなくなります。それくらい魅力的で驚きが多い展開になっています、夜読んでいる人は徹夜することを覚悟で読んだ方が良いと思われます。

[momosbooklogさんの感想 · 2013年6月30日]

記憶喪失になった男を巧みに操った恋愛ミステリー。この記憶喪失の男の正体が最後までわからず夢中になって一気に読めました(*^_^*) 島田作品の中でイチオシです(o^^o)

[灰戸さんの感想 · 2013年3月3日]

御手洗潔もの。高円寺近くの公園で目を覚ました「俺」 自分自身が誰かもわからない記憶喪失になっていた。そんなとき、ヒモとなる男から逃げている良子という女と出会い、「俺」と良子は元住吉で生活を始めるが、彼らに待ち受けていた悲劇とは――。
　推理小説かと言われると、そうなのかもしれないしそうでないのかもしれない。俺と良子の生活部分で前半、俺の過去で中盤、そしてラストへとつながる終盤の構成で、終盤に謎が明かされるのは定石ですが、推理するには材料が足りないですね。
　にしても、島田氏は手記を用いる方法が、ここまで年代順に読んできたのですが好きですね。占星術殺人事件でも手記があって事件が進行しましたが、本作品でも手記が登場し、それが物語の進行となりますし。何より読んだあとに知ったのですが、占星術殺人事件（こっちは知ってました）と異邦の騎士が氏の代表作でもあるらしく、それらに手記が登場するのは興味深いのかな、と。
　だからといっては失礼ですが、大変面白い作品でした。読者を飽きさせない文章で、前半部分には伏線が多数張られており、何かあるのかと興味を引きますし、物語の展開がとてもよかったです。そして、衝撃のラスト……！　まさかここでこうなるとは思わなく、不意を打たれた……！

著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選　ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」