未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062638272

感想・レビュー・書評

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  • 純粋にミステリーとしてみると、トリックの奇抜さや斬新さがあるわけではありません。どちらかというと人間描写に重心が置かれているようですので、本格推理小説がお好みの方には物足りないと思います。
    作中に登場する建築に関する知識について興味深く感じましたが、「建築探偵」と銘打つほどでもない気もしました。

    しかしながら、シリーズもののためでだと思われますが、いわゆる探偵サイドの人物らにも謎が多く、また文章が軽快なこともあり、続きを読んでみたいと考えています。

  • 2010.6.25再読

    最新巻(黒影の館)まで読んだうえで文庫版でもう1周しはじめました。加筆訂正されているとのことで、たしかにノベルス版より読みやすく感じる部分も。シリーズ第1作目、ということもあってか登場人物がなんだか初々しい。京介も昼行灯キャラが前面に出ていて、そういえばこんなだったっけなーという感じで読みました。なんだか懐かしく楽しいです。

  • 館もの、間取り図とか巻頭についてるとわくわくする。でも、事件の真相はわりと地味で、もっと館ならではのトリックがあってもよかったなー
    建築のはなしは面白い。

    京介は事件の謎解きはせず、建築にこめられた故人の想いや過去を読み解いただけ。
    それもまあ、本当かどうかを確かめる術はなくて、でもみんなの「憑き物が落ちた」かんじで一件落着。
    わりとあっさり終わった…

    それにしても、子どもの名前はよく考えてつけよう。誤解して一生悩むような名前つけたらダメだよ…

  • ミステリーランドの他作品を読んで。
    探偵が気になったので。

    読み終えて、タイトルの意味に気づく。
    自分で設計した家に住むって、どんな感じなのだろう。。

    建築における推理物と聞いていたが
    人間関係が主なので、展開図が苦手な自分でも楽しめた。
    西洋だと建築学が美術だが、日本は工学なのか。。。

    蒼という少年の生い立ちの方が気になるが、シリーズという事で続編が楽しみ。

    今はマンションとか、分譲で、昔ほどこだわりのある家は減った。。
    別荘地ならば別、という事だろうか。
    観光に行った際は迷惑にならない程度に近隣の家を見て回るのも面白いかもしれない。

  • 建築探偵・桜井京介シリーズの第一作です。建築に興味があるので、建築とミステリーの組み合わせはとてもわくわくします。建築が住む人の人生に影響を及ぼすのではないかという部分には特に興味をひかれました。このシリーズを引き続き読んでいこうと思っています。

  • 桜井京介シリーズ第一弾。
    面白いミステリーはないかなぁと探していた所に出会った作品。
    ミステリーよりも登場人物の過去が知りたくて読み進めていた。
    蒼がかわいいなぁ。
    これからどんどん成長して行くけど、この時の掛け合いが楽しくていいなぁ。

  • 09/18/2014 読了。

    図書館から。

  • どこまで読んだか忘れたので再読…

  • なんとなく懐かしくなった作品。読みやすいので一気に読めた。

  • “建築探偵シリーズ”第一弾。
    世の中、色んな探偵がいるもんだな~と思いながら読み始める。

    主人公、桜井京介。
    “身長は百八十以上あるはず”、“やせぎす”、“顔の三分の二”を髪に隠している。
    蒼曰く、“午前中の桜井京介は人間ではない”そうで、とにかく朝はご機嫌斜めの様子。
    でも、実はとんでもない“美貌”の持ち主で。
    そんな主人公に始まり、蒼も映像を鮮明に記憶することができる、直観像記憶能力を持っていたり、深春も放浪好きの少し変わった青年である。
    そして、どうも登場人物たちには秘められた過去があるようで…そのあたりはシリーズを読み進めるうちに分かるようなので、楽しみにしておく。
    蒼は本名もまだ分からない状態なので、本当に、何者なんでしょう。

    「目を開けているんだよ、蒼。おまえの目はいつも正しいんだ。その見たものを理解できなくとも、おまえの目はいつだって真相をちゃんと見ているんだから」
    優しさゆえに、事件に悩み苦しむ蒼に対して京介がかけた台詞。
    クールで無愛想な京介の、蒼への想いが表れたシーンでした。

    “館”ミステリ…というと、綾辻行人さんがどうしても浮かんじゃう。

    黎明荘の中で起こった、ひとつの事件をきっかけに、理緒は“あのひとが祖父を殺したのではないか”と恐ろしい不安に駆られ、自分を可愛がってくれた祖父のためにも何とか別荘を守ろうと京介のもとへやってくる。
    理緒。
    蒼も人間として好意を抱いたように、凛としていて、素敵な少女でした。
    しかし、物語が進むにつれ、理緒の家族である、遊馬一家の面々が出てくるのですが、みながこれまた一癖あるひとばかりで、みんな、怪しく思えてきてしまうという…まさかの展開で理緒も怪しい…一体!?とドキドキ。

    事件解決にあまり乗り気ではないように見える京介は果たしてばしっとキメてくれるのだろうか?というところもかなり、気になりつつ。

    遊馬家の“呪い”ともいえる謎に、京介が挑む。
    祖父の過去、想い、そういったものがようやく、伝わる。
    気持ちが救われるラストに、しんみり。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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