- Amazon.co.jp ・本 (984ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062649612
感想・レビュー・書評
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再読
要約すると、ありがたいしゃれこうべを愚かな人間が奪い合い勘違いをし幾多の命が失われた。人間の業の深さたるや。信仰心を持っていても救われないこともあるのだと思いました。朱美は最後まで美しかった。 -
前二作は映画→原作の順で入ったので、本当の意味でのシリーズ初体験は本書になるのかもしれない。某登場人物の正体は大凡予想がつくが、そこに至る迄こうも複雑なプロットを経ようとは全く予想もつかなんだ。前作より物語のスケール感は落ち、代わりにミステリー要素は増したものの、それにより冗長さが際立ってしまった印象も。こうなると次作の頁数にゃ心根が怯むってもんです。従来の宗教的要素に加え、精神分析学も大きく絡む本書、狂信的になればなる程【信じる者は救われる】が、果たして其の信仰の頂に自我は欠片でも残存するのだろうか…?
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このシリーズ全般で一番いいと思うのは、二次大戦終戦直後、という舞台をきっちり描写し、フルに活用している所。特にこの話は、この年代でなければ成り立たない、この年代を舞台にしているからこそ、という、カッチリ感が好き
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約20年ぶりの再読。内容は全く覚えてなかった。複数の事件が一つに収束していくのが気持ちいい。宇多川朱美は民江じゃないかという疑いはずっと持っていたし、伊佐間と話すときの朱美と教会での朱美の口調の違いに違和感を持っていたのに、朱美が二人いるとは思いもよらなかった。気持ちよく騙された。
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神道・仏教とか日本の民俗学的な知識が豊富な京極夏彦かと思っていたら、今回フロイトやキリスト教の話まで出てきて、
この人どんだけ知識広いんだ!?と驚いた笑笑 -
ラストは一気に読みました。最初、いつになったら関口くんたちは出てくるの?200P超えたけど?と不安になってしまった。ちゃんと出てきてほっとしました。今回はバラバラだった事件が髑髏によって繋がっていくというお話で、一つの髑髏があらゆる人たちの人生を狂わせたり、夢を大願を託してたり、そういうのを秋彦が、骨を組み立てて肉付けしてってるって感じが最高でした。あと、降旗くんを連れてきた木場ちゃんに対して秋彦が「関口くん人見知り激しいから知らない人いたら泣いちゃうでしょ」って言うシーンに笑いました。秋彦、関口くんのこと赤ちゃんか何かだと思ってるレベル。とにかく今作も面白かったです。次は鉄鼠!
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最後の方に憑き物が落とされていくところの爽快感が、本とは思えないほど良かった。
百鬼夜行シリーズで一番好き