幻惑の死と使途 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7591
感想 : 544
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  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062730112

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズを読むと、ああ、これこれ、こういうのを読みたかった、といつも思います。話の中にどっぷりと浸かれる幸せ。残念ながら私はどれだけ無い知恵を絞っても物語の中の彼らのように綺麗な正解は求められないのでただただ物語を楽しむのみ。今回は名詞の概念に対する犀川先生の考察が印象的でした。あの名前を呼ぶシーンは本当に切なかった。また毎回思いますが今回も題名がすばらしいです。次巻は偶数章で時系列が重なっているんでしょうね。続けて読む予定ですが時々こちらをめくって確認してしまいそうです。楽しみです。

  • 分厚い本でしたけど、わたしにしては早く読めました☆結論からいうと、犯人のトリックや、犀川先生と萌絵ちゃんとの関係がイマイチ好みではなかった…おもしろくないわけではないんだけど、トリックについては、ふ〜んそうなんだ…的な感想だったし、前巻からちょっとも進まない犀川先生と萌絵ちゃんの関係にちょっと不完全燃焼。 でも実際、犀川先生みたいな人がいたらきっと話あわなさそうf^_^; お話の中の登場人物としての犀川先生はとても魅力的です☆ 国枝先生のエレベーターガールにはちょっと吹いた(笑)

  • 殺人事件よりも、犀川と西之園のストーリーを楽しいたい作品です

  • S&Mシリーズを久しぶりに読みました。と言っても、2000年より前に発行された本です。マジシャンの殺人事件で、マジックも出てくるしトリックにもなります。犀川先生ってこんなに変わってたっけ?とか萌絵さんが変わったなぁとか本筋と違うところで色々考えました。で気になっているのは、始めの方に出てきた女性のこと。

  • 過去の既読本

  • <本全体、あるいは各章ごとの概要>

    <個人的な知識・ターム>
    * 覚えておきたい事(本全体の主張と関係なくともよい) + キーワードで興味のあるもの
    * 短い説明とページを記入
    <引用>

    <自分の見解>
    * 読後感・意見・反論・補足など書きたいと思ったこと

    <読書回数>

  • 森博嗣さんのS&Mシリーズ6作目。

    だいぶ前に読んだこのシリーズを最近再読しています。
    内容全く覚えてないんですよねー。。また楽しめるからいいけど♪

    今回はマジシャンの脱出に絡んだ殺人事件。
    どの事件も大勢の人の目前で起こります。

    トリックは明かされてみればシンプル。
    でも、シンプルなほど人は騙される。
    私もまんまと騙された!

    動機については、このシリーズほとんど共感できないんだけど、
    今回はちょっとだけ理解できる気がする。

    みんな「名前」のために生きている。
    世に評価され、認められるのは「名前」で、人格は関係ない。

    その人が何をアウトプットしたか、
    アウトプットして初めて「人々」から「人」になれる。


    萌絵ちゃんは若手の刑事をはべらせたりして
    どんどんエスカレートしてますね(笑)

    犀川先生は相変わらず消極的ですが、
    萌絵ちゃんがのめり込んで危ない目にあうの分かってるんだから
    さっさと推理披露して萌絵ちゃん守ってあげてよね!と言ってやりたくなりました(笑)

    このふたりの行く末も気になります。

  • 今回はマジックの世界が舞台となっている。劇中に登場する脱出系の大がかりなマジックなどは昔TVで見たことがあったが、種が詳しく説明されていて「そうなっているのか」と楽しめた。この「S&Mシリーズ」は「すべてがFになる」が最も有名だが、シリーズを読み進むほどにキャラクターの成長や人間関係の変化など、どんどんおもしろくなる。残りの作品も楽しみ。

  • トリックの一部(二人一役)に少々強引な印象がある。

    死体消失については、私の予想通りであったため、ちょっと残念。

    イリュージョン、マジックがテーマで、物語の展開もどこかイリュージョンになっている。(どこか仕掛けがありそうな胡散臭さも含めて)

    奇数章しかなく、偶数章しかない対の「夏のレプリカ」に期待してしまう。。

    立ち止まって考えるタイプではなく、次々と事件が起こるタイプなので、頭の整理が大変だった。


    誰も、魔法が実在するなんて思っていない。それなのに、こちらは、それが魔法だというように演じなければならないんですからね。まったくの茶番ですよ。

  • S&Mシリーズの6冊目。脱出マジック中の殺人事件の謎を解く。

    【あらすじ】
    著名なマジシャンの有里匠幻が脱出マジック中に刺殺された。会場には犀川や西之園を含む多数の観客がいたが、確証となる手掛かりは中々発見されない。そして彼の葬儀で驚くべき展開を見せる。

    【感想】
    マジックを題材にした本作。視覚で楽しむものが文章になると中々イメージが湧き難いが、そのハンデを持っても楽しめる作品である。匠幻の弟子であるタケル、ナガル、ミカルはどこか怪しく、邪推を誘って楽しい。
    これまでは犀川の名推理の引き立て役だった萌絵が、今回は真相解明まで大活躍する。その分、ハラハラさせる単独行動も登場するが…。ちなみに前作で作成した入籍届は彼女の叔母が預ったままのようだ。
    なお、本書は奇数章のみで構成される。偶数章は西之園の高校時代の同級生の身に起こった事件を扱うようだが、匠幻の事件とは無関係のため省略されている。もう一つの事件の登場の仕方も気になるところである。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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