傷心 (講談社文庫 は 29-8)

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  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062732154

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  • 小説家として、また男としての師匠であると同時に、ホーギーの良き友であったソアが急に訪ねて来た。70歳のソアは、20歳の義理の娘と駆け落ちをして、世間の注目を集めていた。
    彼は旧友であるホーギーに、義理の娘であり、現在は最愛の女であるところのクレスラの自伝執筆を依頼する。
    彼はなぜ、すべてをなげうってまで娘と駆け落ちをしたのか。

  • ホーギーシリーズは、今回で7作目ということらしい。一個飛ばして読んでるが特に違和感はない。お馴染みの登場人物と、あたらしい顔ぶれがある。どれもこれも曲者ぞろい。ソアは主役級にいろいろいいところをもっていくがとてもくどい。クレスラちゃんはワガママで、プリプリしてる。名犬?のルルは今回は傷心。トレーシーにすべてをとられて。
    と女性陣はいろいろと振り回したりされたりしてる。男性陣はエイズ。去勢。なんだかもう尊厳がない。
    相変わらずウィットに富んだ会話が多くて、好きだ。
    「トレーシー(赤ちゃん)がもっと大きくなったらどうするのよ?」
    と父親の自覚について問いただす母親に対して
    「もっと大きな服を着せる」とはぐらかす父親。
    最高。

  • やっぱり、事件そのものよりも登場人物と会話が面白い。

  • ハンドラーはミッチ・バーガーシリーズから読み始めたが、このホーギーシリーズの方が面白いかも。ミッチもホーギーも似たような性格ではないかと思うが、ホーギーの方が多少タフな感じ。相棒である探偵犬のルルが好き。

  • 今まで生活感が薄かったホーギーが家族のことで悩んだりしてるのが嫌かもと思ったらそうでもなくてむしろ良かった。ソアとクレスラにはぜんぜん魅力を感じなくて残念。でもその分メリリーが出番が多くて良かった。ルル、入水なんてかわいすぎ。でも田舎の生活よりも、やっぱりホーギーにはNYに戻ってほしいかな。

  • 元「80年代を拓く新しい文学の旗手」の主人公に、ある種の女性の代名詞にもなるような大女優の元妻。所謂セレブのオシャレでかっこつけた話かと思いきや、「父親」というものを考えさせられました。自分の父親、父親としての自分、父親のように敬愛する友達に、その子供たち。彼らにどう接していいのか迷うホーギーと一緒になって悩んでしまいます。幼い子供にとては絶対的なヒーロー。大きくなるにつれて欠点が見えてくるけれど、道しるべとして側にいて欲しい。母親とは違った役割ですよね。ソアの唱えるのは極端だとしても、世の男性にはもっと、男性であることの誇りや自信を持ってほしいと思います。もちろん年を重ねれば弱くなることもあるでしょう。あまりに自分が持っていたイメージと違ってしまって戸惑うかもしれない。その時には、父親の変化も受け入れられるくらいの大人にはなっていたいなと思います。

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