マークスの山(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062734912

感想・レビュー・書評

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  • 文庫化に際しての大幅な加筆修正が施されているため、文庫派、単行本派に分かれるところ。基本的に文庫の方が、あっさり気味になるため(あくまで高村薫比)、単行本派が多いようだ。最初は文庫から入るといいのではないか、と私的には思う。

  • 何度も読み始めては断念した一冊。そのために4回は読んだであろうオープニングは、何度読んでも新鮮で、面白かった。この前編は素晴しいと思った。犯人はもちろん、刑事の合田の心理描写も絶妙で、彼が分かったような、分からないようなその微妙な感覚がたまらないです。

  • 犯人は誰か分かってるから、合田刑事を追いかけてる感じ。でもまだ分からない部分も多く、張られている伏線を自分で探ってるような気分。
    なかなか読みにくいし、核心へと辿り着くまでに時間がかかる本。でも、それさえクリアすれば、読み応えは十二分。

  • マークス→照柿→LJの順なのに、たまたま家にあったLJから読んでしまったうっかりものです。このシリーズは好きすぎて何もいえない。今度ハードカバー版読む予定。ただマークスはホリケンだと思います。

  • 「俺は今日からマークスだ!マークス!いい名前だろう!」―精神に「暗い山」を抱える殺人者マークス。南アルプスで播かれた犯罪の種子は16年後発芽し、東京で連続殺人事件として開花した。被害者たちにつながりはあるのか?姿なき殺人犯を警視庁捜査第一課七係の合田雄一郎刑事が追う。直木賞受賞作品。
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    【感想】
    http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50022296.html

  • 単行本よりも整合性は高まったが、勢いはなくなった印象

  • 没入できました。細やかな心象描写に惹き込まれる。読書初心者に全く親切でない文章も好きです。

  • 昭和51年に山で起こった《口なし岩》岩田幸一の事件。その3日前に起きていた心中事件で生き残った子供。
    病院の看護婦と少年の描写。
    数年後、東京で起きた強盗事件。そこにまた岩田幸一。そこに現れる豆腐屋の店員。
    平成4年、殺人事件が続けて起こる。凶器が同一のものと推測され連続殺人事件と思われる。しかし、上からの何らかの力により、合同捜査とはならず、別々に捜査本部が立つ。
    自分をマークス(MARKS)だと言う男。病院の看護婦である真知子のところへ転がりこみ、どうやら誰かを脅してお金を用意させようとしている。
    沢山の要素と、沢山の警察関係者が出てきて、頭を整理するのが難しく、なかなか思うように読み進められない。
    しかし、上巻も後半に近づいてくると、マークスの意味するところが、徐々に分かってきて、一気に引き込まれていく。
    あまり派手さはなく、どちらかと言うと、淡々と進んでいく印象で、直木賞ということで、読みやすいエンタメ性の高いミステリー的なものを期待して読むと、期待外れかもしれない。個人的には、こういう重厚なものも好きなので、後半エンジンが入ってきた。下巻が楽しみ。

  • 2020/11/28読了。再読。最近のTVドラマでは警視庁捜査一課…。が目にするが、この髙村薫の描く警察組織とその組織に生きる一警部補(主任)合田を主人公が登場するこのサスペンスほど濃密で、徹底的に組織とそこに生きる人物を考察した小説は他に類を見ないと思う。これが髙村ワールドだと思う。
    ファンはそれに魅了される。
    確かに上下二冊の文庫を読み進めるには、相当なエネルギーがいる。しかし、いつももう少しの我慢だと自分自身を鼓舞しながら読み進める自分が可笑しくなる。でも、ちょっと重い。しかし、理解出来る。下巻に続く。

  • 著者の独特な書き出しにどうも入り込めず、15年ほど前に一度挫折。部屋の整理で出てきたため、処分も頭をよぎったが、もう一度読み返そうと再チャレンジ。
    何とか語り口にも慣れ、上巻はクリア。
    どういう展開を見せるのか気にもなるため、引き続き下巻へ。

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著者プロフィール

●高村薫……1953年、大阪に生まれ。国際基督教大学を卒業。商社勤務をへて、1990年『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞を受賞。93年『リヴィエラを撃て』(新潮文庫)で日本推理作家協会賞、『マークスの山』(講談社文庫)で直木賞を受賞。著書に『レディ・ジョーカー』『神の火』『照柿』(以上、新潮文庫)などがある。

「2014年 『日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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