QED 百人一首の呪 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062736077

感想・レビュー・書評

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  • この作品事件はいらないんじゃないか?
    と思うくらい事件の謎解きと百人一首の謎はリンクしていない。

    百人一首好きには堪らないかも知れないけど、純粋にミステリーとして読むには歌の解説が重たいし、百人一首の謎として読むには深堀されていない。
    結論中途半端。

  • 謎解き部分が一番面白くない、ある意味稀有なミステリ。
    名探偵コ○ンとかにありがちな、「わかるわけねーだろ」っていう後付けの設定がずらずら出てくる。
    犯人は出てきたと思ったら被害者への憎しみを滔々と語るパターン。
    そして、百人一首は殺人トリックとは特に関係ない。
    というかそもそもトリック自体、ほとんどない。

    百人一首の並べ方はよく知らなかったので、そっちの薀蓄はそれなりに面白かった。
    つまり読み物としての魅力はあるが、ミステリとしては面白くない。
    人物描写の奥行きは0。

  • 購入してから気がついたけど巻末に織り込みの図表が付いている。凝ってんな。

    今までなんとなく敬遠していた本書、存外面白かった。
    個人的趣味の問題だが、夏の終わりに相応しい王道ミステリを読みたい気持ちと、蘊蓄に溺れたい知識欲と、百人一首への突発的なマイブーム、全ての欲求にピタリと応えてくれた。

    ただし解説にもある通り、本筋の殺人事件と百人一首問題は一切(と言い切って良い)関わりがない。見事な開き直り。何しろ主人公が事件の関係者と顔を合わせるのは物語も4分の3を過ぎる頃。(…そういえばこれ安楽椅子探偵だったのか。)

    あとはまあ、面白いことは面白いのだけど、百人一首について造詣が深まったかと言えば…そうでもないかなあ。作中で紹介されてるエピソードは有名なものばかりだし。
    どちらかというと、曼陀羅についての知識が皆無だったので、そこもちょっと丁寧に!というのが本音。

  • メフィスト賞受賞者ってことで気になった作家さんに、初挑戦。
    出身がメフィストなせいか、なんとなく森博嗣さんとダブる。
    いや、何となくじゃなくてかなり。
    主人公が変わり者なところが特に。
    百人一首は嫌いじゃないけど、パズルにしちゃうとお手上げ。
    そこがややこしくてダメだったけど、あとは全体的に好きな雰囲気。
    でもこれ、最初にこんな「百人一首」なんて大きなテーマを持ってきちゃって、2作目以降をどうするんだか。
    このシリーズでまたしばらく楽しめそう。

  • 百人一首カルタのコレクターとして有名な、会社社長・真榊大陸が自宅で惨殺された。一枚の札を握りしめて……。関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに。

    第9回メフィスト賞受賞作

  • 大変面白かったんですが、もう少し自分自身が百人一首覚えてたらなぁと
    もう少し、日本史に詳しかったらもっとのめり込めたんだろうなぁ。と。
    後半はおいてけぼり感が否めなかった・・・。

  • QED(証明終わり)シリーズの第1弾は百人一首の謎です。

    百人一首かるたのコレクターとして名を知られた会社社長が自宅で惨殺された。彼が死に際に握りしめた1枚の札は何を意味するのか?
    捜査の行き止まりに焦燥を極める関係者たち。
    しかし、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いた時、事件の思わぬ真相が浮かび上がり…。

    百人一首に込められた定家の執念に戦慄すると共に、この目眩めく世界にもっと溺れてみたいと思いました。

    第9回メフィスト賞受賞作。

  • なぜ定家は百人一首を撰んだのか。
    なぜ、その一首なのか。
    いろいろな説ある中で、
    これも面白かった。
    でも、その面白さが際立って
    ミステリ的な部分は印象が薄いなあ。

  • 百人一首の謎を緻密に解いていく過程、解き終わったときの爽快感が素晴らしい。
    本格ミステリなので、人物造形とか犯人の動機とかの書き込みは少なく、あくまで謎解きに焦点を当てている。たぶん、その方がブレなくていい。
    解説にもある通り、「なにしろタイトルが『QED』なのである」から。

  • 百人一首の薀蓄と新解釈がありますが、百人一首の薀蓄は難しくてよく理解できない箇所が多々あるのが残念です。
    もう少し分かりやすく説明されていればと思います。
    あとは百人一首の謎を解く歴史部分と殺人事件を追うミステリ部分があまり上手く融合されていない気がしました。
    せっかくそれぞれは努力しているのだから、もう少し上手くこの2つを融合できたらもっと良い作品になったんじゃないかと思います。

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「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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