一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764087

感想・レビュー・書評

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  • 全3巻の最終巻
    1巻の感想で、スポーツ要素が低いと書いてすいませんでした。3巻は怒涛の競技会ラッシュ。少年ジャンプのバトル物読んでる気分でした。3巻単独でも400ページ超えの長編ですがあっという間に読み終わります。

    終わり方も少し唐突で、この辺も打ち切りが決まったジャンプのマンガみたいでした。
    部活もの、群像劇としてはリレーは盛り上がりますし、ハイライトとして異存はないのですが、連との直接対決はどうなったのとか、全国(インハイ)ではどうなのとか、その後兄は?とか、谷口とはキスぐらいしたのとか色々気になることは残されています。
    せめてネギと明日香がどうなったかだけ知りたかったですね。

    個人的にはみっちゃん(三輪先生)が気に入りました。
    スポーツでも音楽でも勉強でも構いませんが、正しく導いてくれる人って重要ですね。

  • シリーズ完結巻。
    主人公が速くなってきて迫力がついてきたし、競っている時は面白い。
    そしてなんといっても最後の4継。そのシーンは自分もハラハラして本当にリレーを見ているみたいだったし、その後も含めて爽やかさや達成感みたいなものがぐわっと押し寄せてきた。
    それから最後の付録も興味をそそられた。

  • 3部作完結編「ドン」。他の本と併読しながら、約10日で3部作を読み終えました。読む前は長いと思ったけれどあっという間に読み終えて、なんだか寂しい。
    一緒に走っている気分になったり、新二や他のメンバーの成長を感じる度に親のようにしみじみしたり…
    チームメイトやライバルたちとの関係やそれぞれのキャラクターもとても良い!ネギがめっちゃ良いやつ。

    ラストはこれからの希望を残したまま終わるのも良い。インターハイや谷口との恋、健ちゃんの復帰などなど気になる部分は多いけど、彼らの未来を想像するのも楽しい。

    爽やかで熱くて、素敵な青春小説でした!
    レースシーンは毎回ホロリとしちゃいました。(特に4継)私もこんなに速く走ってみたい!

  • 爽やかな青春スポーツ物語の完結編。

    高校生の頃、陸上部でショートスプリンターだったこともあり、最初から最後までとても面白く読めました。

    中高生が主人公の小説だと、いじめや自殺が絡むものが多くて、面白くても読んでて辛くなることがあるけれど、この本はそういうことがなく、気持ちよく応援しながら読めて良かった!スポーツっていいなー、若いっていいなー、って思いました。

    私は大した選手ではなかったけれど、3年生の市大会の4継第一走者で、その時に、なぜかこれまでにないスピードで走ることができ、自分より早いはずの強豪校の選手に追いつきそうだった映像記憶は今でも残っています。その試合でハムストリングスの肉離れをし、県大会に出場できたものの、そのスピードは二度と体験することなく引退となりました…。

    あまり思い出すことのなかった記憶がよみがえってきて、懐かしい気分も味わえて、読んでよかったです。

  • 青春スポ根はイイ。若いってイイ。失敗したってイイ。でももう一回やれって言われたら、やっぱり臆病風に吹かれるんだけどね。もうチョットだけ先が知りたい感じも王道でした。

  • たくさん、泣きました。感動で、胸か暑くなりました。

  • あらすじ
    サッカー一家に育った少年が、高校入学を機に陸上部に転向。 風変わりだが、抜群の才能を持つ親友や、走ることにひたすら熱い友人らとともに駆け抜ける、まさに風のような青春ストーリー。
    感想
    読んででどんどん頁が捲れ
    青春って良いな〜とつくづく感じた小説でした。

  • 部活をやってた人間なら絶対共感できるポイントがたくさんあって、学生時代を思い出す青春スポーツ小説。まさに青春ど真ん中!な話。主人公が努力家で好感がもてるし、他のみんなも全員好き!読んでてうるっとくる場面がたくさんある。劇的な場面でなくても、ただのモノローグだけでも。私は主人公の口語体は読みやすかった。陸上についてはミリしらでしたが、サクサク読めました。

  • 陸上競技の細かなニュアンスまでは未経験ど素人の私にはわからないところもあったけれど、それを踏まえても、コースに出て走り出すまでの胸の昂り、緊張感はとても伝わってきて、毎回こちらまでドキドキしてしまった。

    そして、3部通して思うことは、各学年ごとにきちんと心も身体能力も成長しているところ。
    素晴らしいと思う。

    特に鍵山を外すかどうかでの根岸の思い…この時の根岸の言葉がみんなをまとめたんだけど、高校生のこの若さで、よくそこまで仲間を見て思いやれたな、と涙が出た。

    ただ、やはり谷口若菜さんとのくだりはもっと欲しかったし、母親目線で言うならば、ちょっとお母さん子離れ出来ていなすぎ…母としてはそこは違和感感じて感情移入できなかったかな。

  • 短距離走の話。第一部は序章、第二部はメンバーの肉体的かつ精神的な成長で盛り上がり、第三部で出し切るという構成が見事だった。
    長距離走の物語(『風が強く吹いている』『あと少し、もう少し』)はとても楽しく読んだが本作はどうだろう?と思って手に取ったが、特にリレー走は友情物語であり、最後は一緒に達成感を味わえた。
    短距離なので走っている間の心理描写はほとんどないが、大会を何度も経るうちにメンバーが成長していく様子が分かり、長編だが全く飽きずに読めた。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。1989年、「サマータイムで」月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で98年、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、99年に路傍の石文学賞を受賞。ほかの著書に『しゃべれども しゃべれども』『神様がくれた指』『黄色い目の魚』日本代表リレーチームを描くノンフィクション『夏から夏へ』などがある。http://www009.upp.sonet.ne.jp/umigarasuto/

「2009年 『一瞬の風になれ 第三部 -ドン-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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