空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 795
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764520

感想・レビュー・書評

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  • 池井戸さんの有名作!タイヤー!
    (半沢直樹シリーズは本もテレビも未だに読んでもおらず見ておらず)

    赤松運送
    東京ホープ銀行
    ホープ自動車

    という三つの会社が、ある事件から絡み合う。
    そして、小学校。

    これ、長瀬智也!?昔にネトフリか、アマプラで見たかもしれない…けど忘れちゃた!

    とにかく人が多いので、登場人物一覧が頁につけられてて良かった!たまにここに書いてない人も出てくるけどw

    下巻へ〜ワクワク(((o(*゚▽゚*)o)))
    ロケットも一冊積読におりますw

    • なんなんさん
      タイヤ行きましたー!!!
      下巻もあと2章です。めっちゃ面白いですよねー
      次の休日で読了します。
      ワクワク・:*+.\(( °ω° ))/.:...
      タイヤ行きましたー!!!
      下巻もあと2章です。めっちゃ面白いですよねー
      次の休日で読了します。
      ワクワク・:*+.\(( °ω° ))/.:+
      ここからが更に楽しみ!!
      2023/08/16
    • なんなんさん
      え!?リコールのモデルになってるんですか?
      知らなかった(^◇^;)
      え!?リコールのモデルになってるんですか?
      知らなかった(^◇^;)
      2023/08/16
    • 1Q84O1さん
      三菱のリコール隠しがモデルになってる作品だったはずです
      確か、あの頃三菱はあれこれと問題を起こしていたような…(・_・;)
      三菱のリコール隠しがモデルになってる作品だったはずです
      確か、あの頃三菱はあれこれと問題を起こしていたような…(・_・;)
      2023/08/16
  • 池井戸さんの作品は面白いですね。
    この作品、題名から想像すると未来の自動車みたいな感じですね。
    ハラハラドキドキしながら読み終えました。
    素晴らしい^_^

  • 題材は言わずと知れた三菱自動車工業のリコール隠しである。日産自動車を瞬く間に再建したと思ったら、逮捕されてしまったC・ゴーン氏のニュースが連日報道され、あるいは年寄りが運転した車が罪なき親子を死に追い込む殺人マシンと化したり、路線バスが勝手に走り出して、あまつさえ赤信号も無視した挙げ句歩行者に突っ込んだりしている昨今、今こそこの小説を読むべきだと、長らく本棚で温めていた本書を手にとった。そういえば、C・ゴーンは、三菱自工の取締役もしていたことを思い出した。
    勧善懲悪の物語であることは言うまでもない。純粋にそのことだけを楽しむ、という気持ちで読み進めるのもありだ。三菱自工の悪どい経営姿勢を知るために、ノンフィクションに近いフィクションとして読んでもいい。あるいは日本の中小企業が、いかに大企業に足蹴にされているかを知るために読むか。さらには、日本の企業風土を典型的に示唆する話としても読める。いろいろな視点で読めてしまうのが『空飛ぶタイヤ』という小説である。
    上巻を読み終わったところなので、物語としては半分しか読めていない。まだ結論もわからない。
    しかし事故に巻き込まれ、運命の波にあえぐ中小企業(赤松運送)の視点、臭い物にはフタを(それも決して臭いが外部に漏れないような厳重なフタを)する姿勢を組織ぐるみで貫く大企業(ホープ自動車)の視点――さまざまな場面が交互に現れる構成は、読む者の心をゆさぶるだろう。ついつい、読んでいるうちに感情が昂ってくるのがわかる。感情移入とは、こういう状態を指すのだろう。
    池井戸潤氏の文章はリーダビリティも高いし、感情移入もしてしまうので、気が付いたら読み終えている。ここまで感情的に読んだ物語は久しぶりだと思う。
    大企業は、その規模ゆえに多くの人間が組織に属しており、組織の中でそれぞれが全然異なる役割を担っているが、その役割によっても事故への感じかたが違ってくる。池井戸氏はそこもまた見事に書き分けている。その役割(とそこから派生する感じ方の違い)から生じる組織内の不協和音が、大企業を自らの手で崩壊させてしまうのではないかというハラハラ感も楽しむことができる。
    下巻ではどんな大団円が待っているか。それを楽しみに、早速続きを読んでみたいと思う。

  • 上下巻とも読んでの感想

    池井戸潤さんの有名作
    読もう読もうと思っていたが何だかんだで他の作品を手に取ってしまい今更読了
    同作者で超人気ドラマ「半沢直樹」シリーズの痛快さとまではいかないが、それでも負けず劣らず

    大企業ホープ社に対し零細企業の赤松運送がリコール問題の追求をするというのが物語

    世間からの風評被害、取引先の離反、ホープ社からの妨害等様々な逆境で会社が潰れかけていく中、赤松は正義を貫き通すことが出来るのか

    推理小説しかほとんど読んでこなかった自分がエンタメ小説を楽しめることが出来るか疑問だったがそんな心配無用
    超絶オススメ作品

    赤松の一本気な人柄が色々な人間を取り込んで逆境に立ち向かうことが出来たんだろうなぁ

  • 大企業病がテーマ。
    これから大企業で働く人達に読んでほしい。目先の利益のために手を抜いて内規に従うだけではなく、自分の心に正直に生きることで得られるものもあるよということを感じ取ってほしい。

  • 昨今の企業不正の根源を探るに、避けて通れない一冊だと思った。池井戸潤は決して表現力の高い作家ではないと思うが、事象を多面的にかつ整合性を取りながら再現する力に長けている。故に、作中の登場人物も多くなり、それぞれの利害、立場から物語りを構成していく。それはまるで、仕事そのものが企業や社会における様々な役割の中で珠玉のように作り上げられるように、どんな事件も決して単調ではない事を示してくれている。

    企業不正は、企業の論理が社会の要求に反し、それを無視した際に、発生してしまう。会計不正、品質不正、労基違反、偽装、隠蔽。物語りは実話をなぞるが、身勝手な企業人の論理はあまりにも…。階級制を有する組織の論理で生きる人間は、それ以外のルールよりも、その組織の論理を優先させる。そうした組織は、生活を保障する生殺与奪の権を握り、転勤の発令により生活の場所を決める権利を持ち、承認欲求を満たしあるいは残酷なまでに否定する力を持つ。個人にとって会社組織とは、漠然とした社会と比較するには、あまりにも絶対的なものだ。この力関係を是正しなければ、会社の論理に従うしかない。願わくば、不正が結果的に不利益だからと、会社が自ら適切な判断を取るような社会を。

  • 上下巻通しての感想
    横浜市内で実際に起きた事故をモデルにした物語。
    何の罪もない。何の過ちもない。
    突然に事故の加害者となった者。被害者となり命を失くし、家庭のあたたかさを失った者。
    絶対にミスをしてはならないとは言わない。
    けれど、ミスをしてしまったときの対応が企業の価値を決めると思う。
    企業を守るためにリコール隠しに必死になるようすは嫌悪感しかわかない。
    あらゆる手を使ってなりふり構わずに責任逃れをしようとする姿からは、大企業の間違った論理が大手を振ってまかり通る世の中の矛盾しか感じない。
    自動車のない日常なんて想像もできない。
    しかし、一瞬にして便利な生活アイテムも凶器に変わるということを忘れてはいけない。
    企業はいったい誰を相手に商売をしているのか?と問いたくなる。
    会社を、従業員を、そして家族を守ろうとする赤松。
    どんな妨害を受けても、ただひたすらに信じる道を進もうとする姿には痛みすら感じた。
    潔白を証明するためには企業の協力が必要だと・・・非を押し付けた相手は企業なのに・・・理不尽だ。
    企業の態度に憤慨しつつ、赤松を応援しつつ、被害者に涙しつつ、読み終えた。
    とても中身の濃い物語。
    何故「直木賞」が取れなかったのか不思議なくらいだ。
    どんなに険しい道であっても、必ず正しい者が勝つ。
    そんな世の中であってほしい。

    【横浜母子死傷事故】
    2002年1月10日、神奈川県横浜市において起きた事故。
    綾瀬市内の運送会社が大型トレーラートラックに自社所有の重機を積載して走行中していた。
    突然左前輪が外れ約50mを転がり落ち、ベビーカーを押して歩いていた母子3人を直撃(ガードレールはなかった)。
    母親は死亡、長男と次男も軽症を負った。
    事故車両はハブが破損、タイヤやホイール、ブレーキドラムごと脱落したことが判明。
    三菱自工が欠陥を認めるまでの間、事故車両を運転していた運転手自宅には嫌がらせが相次いだ。
    男性が営んでいた運送業は結果廃業に追い込まれる。

  • むさぼるように読みました。一気読み!!
    久々の星5つです。

    詳しくは下巻で。

  • タイヤが飛ぶとは?とタイトル買いした本。読み終えた後の安堵感が良い。爽快感とは違うが、それに近い感覚を覚える内容でした。半澤、下町ロケットシリーズにハマった私のお気に入りです。

  • 面白い!!!!結末を知っていても、ハラハラしたり、怒ったり、泣きそうになってしまう。
    下巻を早く読みたい。

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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