- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062764537
感想・レビュー・書評
-
「一難去ってまた一難」。
まさにそんな一冊。
「下町ロケット」の舞台が変わった感じだが、これまた面白い!
最初は展開が重いため、読むのが辛くなるけど、途中から止まらなくなります。
英語も観てみよう♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
悪の組織に翻弄されながらも、みんなで協力して倒すという王道ストーリーではあるけど、胸が熱くなり、読み終わったときにはスッキリする展開。
仕事に疲れたときに読むと元気がでるね。 -
ある日、平和な家族に悲劇が訪れる。道を歩いていた母親の背中にトラックから脱輪したタイヤが直撃し亡くなったのだ!事故の責任は中小企業の赤松運送にあると誰もが思う中、社長の赤松はどうしても自社の整備不良とは考えられない。大手であるホープ自動車のトラックに整備不良があったのではないかと疑ったのだ。
果たしてこの事故の原因は何なのか、そして真の加害者は誰なのか。中小企業と大企業、そして銀行のそれぞれの思惑が交錯し、事件は意外な方向に向かって行く。
中小企業vs大企業の構図はドラマ化された陸王を彷彿とさせた。同作が好きな人には是非読んでほしい!!読み終わった後の爽快感がたまらない一冊だった。 -
事故原因の核心に関わる衝撃の事実を知り、組織ぐるみのリコール隠しの疑いを抱いた赤松。だが、決定的な証拠はないー。激しさを増すホープグループの妨害。赤松は真実を証明できるのか。社員、そして家族を守るために巨大企業相手に闘う男の姿を描く。
-
勧善懲悪感が最高。ストーリーもリアルでとってもよかった。映画化楽しみ。
-
今回は一発逆転ホームランじゃなくて
何本かヒットを打つも完璧な守備に阻まれて
なかなか逆転できないというもどかしさがあり
それゆえに面白さが増していたね
実際にはこんなにうまく悪を倒すことはできないので
せめて小説の中だけでも悪は必ず滅んで欲しい(笑)
だから池井戸さんの作品は人気なんだと思う -
逆襲のカタルシス、例えば、半沢直樹のキャッチフレーズにもなった倍返しの痛快さは池井戸潤の専売特許だろう。加えて言えば読みながら、山崎豊子を彷彿させるノンフィクションの感覚も味わった。空飛ぶタイヤは、詰まる所、山崎豊子風味の半沢直樹だ。面白くないわけが無い。
山崎豊子との違いを言えば、よりエンターテイメント色が強い事だろうか。取材量と小説的技巧は前者には敵わず、しかし、登場人物の外向きな感情を、セリフで明快にする事でエンターテイメント性を引き出している。語らせず、行動や想念でそれを表した際に物語りはより純文学の色味を濃くし、語らせればより分かりやすくなる反面、人間の陰影を表現するには足りず、読みやすいエンターテイメントになるのではないだろうか。これは、明確に書くか、書かずに想像させるか、という違いでもある。
悪は悪、善は善の二元論も分かりやすさの特徴だ。いい者と悪者の図式の固定は、些か人間の深みに挑まぬ浅さを感じさせる。いや、しかし、エンターテイメント小説としてはそれで良いのだ。立派にカタルシスを演出してくれているのだから。 -
社員のトラック事故をきっかけに、社員そして家族を守るために巨大企業相手に闘う男の姿を描いた傑作。
上巻に続き、次から次へと壁にぶつかりながらもあきらめずに闘う男の生きざまが描かれ、下巻も一気に読み進めてしまいました。
1ページごとに勇気や元気をもらえる感じがし、明日もちょっと頑張ってみようという気持ちにさせてもらいました。
この作品は基本的にフィクションだそうですが、企業とか銀行の現場では、同じようなことが起こりうるということを考えさせられました。 -
一級のエンターテインメント。
重厚だし、とても長い話なんだけど、まったく飽きることなく最初から最後まで楽しめた。
これほど感動したり、怒ったり、様々な感情を沸き立たせてくれる小説はそうないと思う。
読めばわかると思うけど、ホープ自動車という、ホープグループを含めた巨大企業の驕りみたいなものが、実在の企業とリンクしているので、そこに現実感があるのだ。
それにしても、池井戸潤、安心して楽しめるね。